ルート概要
地獄めいたセンスを持つ地獄の女神、へカーティアの攻略ルート。
学園モノでは珍しく、ヒロインとPCの対決(?)がメインで進む為、共闘機会と言う物が全く存在しない。
だが、死後の世界に絡むというポジションを活かしたサブイベントは豊富。
果たして人の愛は正真の神に届くのか? 届いた果てに何が待っているのか?
出現条件
- 一年目の4月中に、『蘇生アイテムを持たない状態』で10回以上戦闘不能になる。
- 2回目から死にかけてあの世を垣間見ているPCがへカーティアを幻視、10回に到達すると死にかけまくっているPCにへカーティアが話しかけてくるので、そこで返事を返すとへカーティアと交流を持つことが可能になる。
フレリスト登録条件
- へカーティアの出す試練(クエスト)をクリアすると、一方的に登録してくる。
- パーティーに同行はしても戦闘は一切しない、ある意味阿求以上のキャラクター。
- だがへカーティアが同行している時にのみ解禁される一部スペルカードも存在するので、決してキャラ枠圧迫だけのお荷物ではない。
ルート攻略
序盤
神と出会うための最初の試練
中盤
神と共にあるための十の試練
終盤
神に至るための最後の試練。
関連イベント一覧
始業式/入学式
デート
夏休み
文化祭
修学旅行
期末テスト
冬休み
クリスマス
年末年始
バレンタインデー
ホワイトデー
終業式/卒業式
春休み
エンディング一覧
TRUEEND『見上げればそこに君はいる』
――あれから何年が経っただろうか。
博麗神社の境内で1人晩酌に耽りながら、霊夢は学生時代を思い返す。
「(色々な事があったわね……)」
友がいた、仲間がいた、敵もいた。
良いこともあった、悪いこともあった、楽しいこともあった、辛いこともあった。
何もかもが込められた、人生最濃の三年だった。
今となっては青春の日々は過去となり、同じ時を過ごした仲間たちは各々の道を歩み始め、今ではすっかり疎遠になった友もいる。
それ以前に、永別の時を迎えてしまった学友も。
「(あんたは、結局幸せだったのかしらね)」
馬鹿な男だった。
人の身でありながら、人の及ばざる領域に座す神に惚れ、恋し、愛し、その思いに殉じた。
だが、今となっては嫌いな男でもなかった。
たった一つの愛に全てを燃やし尽くせる様な若さは、今の霊夢にはない。
青春の日を愛と共に駆け抜けたその男は、その結末と共に同じ時を生きた霊夢達の心に焼き付いたのだ。
忘れようとしても、忘れられる男ではない。
それは彼自身の圧倒的なキャラクターもあったが、何より――こんな夜の日はどうしたって思い返してしまうのだ。
霊夢は空を見上げた。
視界の先では、天空に満ち足りた夜の黒を輝ける星々が彩っている。
「聞こうと思えば聞けなくも無いんだけど……クラスメートを喚ぶのはこっ恥ずかしいのよね」
霊夢が見上げたその先に――彼はいた。
あの日――彼がへカーティアの腕に抱かれた直後、へカーティアと入り混じるようにして天に登った一条の光。
それは、新たなる星となった。
それは、即ち世の理を司る、新たなる神の生誕であった。
「まさか神様になるとはねぇ。あんた、同期で一番の出世頭じゃないかしら」
黒き神の直轄神――冥府神へカーティア。彼女の隣に立つ事を許された新たなる神。
神を愛し、神に愛され、死を超えた場所で神になった男。
「乾杯」
空に彼が見える日に何時もするように、霊夢は、天に向かって盃を伸ばしてから、満ちた酒を一気に飲み干す。
星空の向こう――神々の世界で、彼とへカーティアが自分を見て微笑んだような気が霊夢にはした。