シナリオ/ドッグイーター作戦

Last-modified: 2011-07-03 (日) 03:48:31

イベント名

ドッグイーター作戦

概要

異常発生した犬型モンスターの駆除を依頼され、永琳のサポートを受けつつ、ガブラスと共に狩猟に奔走することぬなる…。

開始条件

PCが冒険者ライセンスかハンターライセンスを所持している。全モンスターの合計退治数100以上。

イベント内容

駆除依頼

最近、一部のモンスターが外界で異常発生している…という話を、マート校長が話してくれた。そのせいで外界の生態系バランスが崩れ始めている、とも。
そのため、四国同盟会議にて、一部の駆除計画…『ドッグイーター作戦』が決定したらしい。
マート校長はPCの腕を見込んで、陰陽鉄学園の代表として参加することを依頼してきた。
引き受けるかは自由である。嫌なら止めてもいいんじゃよ?

ドッグイーター部隊結成

PCが紹介されたのは、協力者である永琳と、参加者が不正……規定数以上の狩猟、指定されていないモンスターの討伐、等……を行わないよう同行・監視する「ジャッジ」。
「公安総局第9局長、ガブラスだ。君が今回の参加者だな?」
「私は後方サポートだけど…応援しているわ」
このメンバーがドッグイーター作戦の部隊となる。担当地区はジュノ・ネ実市周辺。
イベント中、ガブラスは強制的にPTインする。逆に永琳をPT入りさせられない。

外界へ

安全な町を出て、雄大な自然の広がる外界へ。
そこからでも、異常発生したというモンスターが何体も確認できる。
「ここで我々の任務が始まるのだな」
と、永琳に渡された通信機が唸った。
《永琳よ、応答願います》
おお、えーりん先生。
「ガブラスだ」
《外界に出た様ね。それじゃ、作戦を確認します》

ドッグイーター作戦
原因不明の異常発生を起こしたモンスターの規定数駆除

「了解した。PC、カタログも参照しておけ」
《外界での活動時間を増やすために、荷物は最低限、出来る限り自給自足で対応してもらうことになるわ》
通信機を通じて永琳の説明が始まる。
《それは食事も例外では無いわ。携帯食料の支給は、決して万全では無いから…》
「どうすればいい?」
《そんな時は、食用に耐える物をキャプチャーして食べればいいの。毒がある物には手を出しちゃ駄目よ》
ふと、視界に大羊の姿が。
《ちょうどいいわ。大羊を倒して肉を手に入れるのよ!》

 

《無事、大羊の肉は手に入れたようね。外界では贅沢は言えないけど、私たちには文明の利器があるからね。お腹を下さないように、ちゃんと熱を通してから食べてね》
「…結構いけるな」
兜を脱いだガブラスが、ファイアで軽く焼いた大羊の肉を口にして呟いた。
《あら…ジャッジさんは羊肉は食べたこと無くて?》
「いや、子供の頃に何度か食べたが…そのあとは口にしていなかったからな」
とにかく、適度に自給自足しつつ目的を果たしにいこう。

駆除対象カタログ

  • ウルフ族
    今回、最も急激に増えた狼型モンスター。
    ステータスは攻撃力が高く、仲間を呼ぶ。
    規定討伐数30体。
  • 屍犬族
    ウルフ族の激増に伴い、こちらも増えた様子。
    ステータス異常を与える技があるので注意。
    規定討伐数30体。
  • ウェアウルフ族
    ウルフと同時に急増したモンスター。いわゆる、狼男。
    強靭な肉体を持つが、武器は使用しない。習性も狼寄り。
    規定討伐数20体。

「イヌ科ばかりだな…」
だからドッグイーターなのか。何か理由が…?
「…我々の任務に変わりは無い」

シチュエーション

  • VS屍犬
    「アンデッドか。野良犬の末路も、ここまで来ると悲惨だな」
    《ゾンビの種類でも屍犬は比較的ポピュラーね。だから出番も多いわ》
    「…ん?」
    《主人公の周りを高速でグルグル回っているのは、ちょっとシュールだったわ…》
    「…八意女史。それは一体、何の話だ?」
    《映画だけど》
    「好きなのか」
    《ええ、好きよ》
    「…そうか」
    《続けるけど、この前借りてきたDVDではね…》
  • 携帯食料
    《今作戦の参加者たちに支給品よ。有効に使ってね》
    「携帯食料と聞いていたが…骨付き肉とは思わなかった」
    《ハンター協会自慢の一品だそうよ、携帯骨付き肉。味はどう?》
     
    「美味すぎるっ!!」
     
    《……ガブラス卿。自分のキャラを忘れちゃいけないわ》

疑惑

《…DNAが》
通信機から永琳の困惑した声。
「どうかしたのか?」
《今回、異常発生したモンスターから、共通しているモノがあるのよ。
 一つはイヌ科であること。
 もう一つは、同じDNAを持っていることよ》
同じDNA…?それっておかしいような?
《そう、おかしいわ。DNA配列が同一の生命なんてね》
「それが、今回の事態と繋がりがあるのか?」
《確証は無いけどね。でも、何か危険な感じがするのよ》
「…憂慮しておこう」

発見

ようやく、規定数のモンスターを駆除することが出来る。後はこの一体だけだ。
という時に、そのモンスターが逃走した。
「逃がしはせん!追うぞ」
逃げたモンスターを追って着いた場所は、巧妙にカモフラージュされた何らかの施設だった。
《こんな所に、建造物が…?気を付けて、何があるか分からない》
「私も公務員なのでな、市民の危険になりそうなことであれば無視は出来ない」
素晴らしい仕事熱心だすばらしい。俺もやるます!
「もう規定数討伐は完了した。ここからは私の独断だ。無理して着いてくる必要は無いぞ」
言いつつガブラスはさっさと先へ進んだが、慌てて付いていくPCを止めはしなかった。
内部にはこれまでも遭遇したモンスターたち…になるのだと思われる物体が、カプセル容器に詰められた液体の中にいた。
「もしや…この施設が大量のモンスターを生み出しているのか」
《既に応援を呼んでおいたわ。あまり無茶なことはしないでね》
「我々で調査を進めれば、後の負担を減らせよう」
《頑固ねぇ》

裁きのとき

施設の最奥に、その男はいた。
「これはこれは…お客様とは珍しい。ようこそ、私のアトリエへ」
アトリエ?
「そうだ。私を妬む者の陰謀により、私は学会を追われたが…ここで自由にDNAを書き換える研究を始めることができたのさ」
「個人が用意できる施設とは到底思え得ん。答えろ、どうやってこれほどの設備を揃えることが出来た?」
「忘れもしない、私が凶暴なモンスターに襲われ命の危機に瀕している時…現れたのだ、あの男が」
この科学者は既に正気を失っているらしく、話を理解し辛かったが、まとめるとこうだ。
この男が学会を追われ、モンスターに襲われた時、見ず知らずの剣士が彼を助けた。
彼は科学者は本当はもっと有能なのだと説き、この研究施設と資金を与えたのだ、と。
「そんな都合の良い話があるものか!」
「ククク…ここにも一人、私を妬む者がいるか。現実も見えない男が私を咎められるはずが無い!」
《現実が見えていないのはどちらかしらね。そんなことよりも、彼を助けたという剣士は、一体…》
「貴様もまた、憎しみに囚われし者か…」
ガブラスも永琳も科学者に辛辣な言葉を送った。
「ククク…では、これを見たまえ!」
科学者は大仰な動作で、何らかのスイッチを押した。
すると部屋の壁が稼動し、その奥にいたのは。

 

今回、大量に出現したイヌ科のモンスターたち。
それらは全て、『これ』を造り出すための実験の副産物に過ぎなかったのだ。

 

地獄の番犬ケルベロス

 

伝承でしかないその存在を、召喚獣のように呼び出すのでもなく、『造って』しまったのだ。
「見たまえ、この私の研究成果『ドッグイーター』を!この技術を使えば、私は奴らに復讐を果たすことが出来る!!奴らを私に平伏せさせることが――!!!」

 

ケルベロスの姿を持つ巨獣が、跳ねた。
そして、一番近くにいた科学者を、一口で食い殺した

 

…………。
無言で武器を構える。
「裁きの時だ」
獣を相手に、言葉は不要。剣を抜いたガブラスが、態度でそう語っていた。

  • ドッグイーター
    3つの低く唸る首を持つ、黒毛の巨大獣、ケルベロス。人の手によって生み出されたこの合成獣(キメラ)は、まさに伝承通りの姿を象っていた。
    3つの首は全て個別に行動する。なので1ターン3回行動とか普通。しかもファイアブレスで3回連続範囲攻撃とかしちゃう。また、咆哮によって範囲スタンなんかもばら撒く。
    《ケルベロスか…。もしも伝承通りの能力を持つのならば、攻撃面では非常に強力なはずよ。でも、弱点までそのままなら、もしかしたら…?》
    ドッグイーターは通常の睡眠は無効化するのだが、PTに吟遊詩人がいればとっても楽。ララバイで確実に眠るのだ。伝承と違い常に一本の首は絶対に眠らないが、それでもずっと楽な戦いになる。
    基本戦法としては、ドッグイーターの注意をPCが引き付け、咆哮によるスタンを無効化するガブラスのEXモードで攻撃していくというもの。PTに盾役が居ないとかなり苦戦する。

傷を負ったドッグイーターが唸る。既に2本の首が事切れていた。
残った一頭が大きく咆哮し、皆が思わず怯む中、ガブラスは意にも介さない様子で立ち向かう。
跳躍し、飛び掛るドッグイーターに対してガブラスは槍を投げつける。それは巨獣の足に命中し空中でバランスを崩した。その隙を見逃さず、二刀が閃くと黒毛の巨体に新たに4つの傷が刻まれた。
「終息の時だ」
地に落ち、動きを止めたドッグイーターの額に、足から引き抜いたガブラスの槍が突き刺さる。
巨獣はビクンと一度大きく痙攣して…それから、動かなくなった。

ドッグイーター

戦闘終了後、永琳と彼女が呼んだ応援が駆けつけた。
施設を調査した結果、分かったのは科学者がかつて企業・月読命に所属していた事と、あのケルベロス型の巨獣は複数の犬型モンスターのDNAを掛け合わせて合成した事から『ドッグイーター』と呼称されていた事、さらに同様の研究施設は複数存在し、それぞれ『スネークイーター』『キメラテックイーター』と呼称されている合成獣がいるという点くらいだった。
どうにもすっきりしない。その旨を口にすると。
「同感だ。分からないことが多すぎる。これほどの規模の研究施設でありながら簡単に明け渡す男、というのが、特にな」
「……」
永琳は少し考え事をしている様子。
「どうした、八意女史」
「…いえ、何でもないわ。そんなことより、ご苦労様」
謎は残ったが、イヌ科モンスターの異常発生事件は、これにて決着した。腑に落ちないことを抱えながら――…。

報酬

  • 武人のマント
  • 永琳とガブラスの好感度+5
  • ガブラスがフレリス入り