お祭りに行こう
名無し
【注意!】
・陰陽鉄学園モノの設定を使用したSSです。
・残念な内容。文法とか日本語がおかしい。
・勝手な解釈、独自設定の雨嵐。
これらの一つでも見て「あ、これは許されないな……」と思った方はプラウザの戻るをクリックしてください。
尚、このSSはイベント「夏祭りへようこそ!歓迎しよう!盛大にな!!」と「チルノ・ニールセン」のキャラ設定の内容を元にしています。
読まれる前にそちらを先に一読しておくと話がわかりやすくなる・・・かもしれません。そうあってほしい。
【修正プログラム最終レベル】
【全システムチェック終了】
【通常モード・起動】
【……御機嫌ようニールセン】
「御機嫌ようナイン。……起動からいきなりですまないが問題が発生した」
【問題?】
「レベルA相当……危急に値する克つ最優先に対処すべき問題だ」
【詳細を要求。至急現時点に於ける最適の解決法を提示する】
「……浴衣の着方がわからない」
【……】
「……」
【……Nice Joke】
「ええっ!?」
『お祭りに行こう』
8月6日
季節は夏。蝉が忙しなく鳴き続け、容赦なく降り注ぐ日差しが地面をジリジリと焼く。
…そんな色々な意味で熱い時期。
学生からすれば夏休み真っ盛りの今日この日は商店街周辺一帯を代表する一大イベントの開催日。
人、それを夏祭りと言う。
ピーヒャラピーヒャラ
ピーヒャラピーヒャラ パッパパラパ~
タッタラリラ ラタラタ ラトラーター
祭り囃子が響く商店街。
チルノ・ニールセンとナインボールは商店街に賑わう雑踏の中を進んでいた。
結局、浴衣については知り合い……レオノアーヌの部下の女性に詳しい人が居たのでその人に着付けを手伝ってもらい、なんとか事なきを得た。
……着付けの最中に変な個所を触られてあられもない声が口から漏れたのは今すぐ脳内から無かったことにしたい所。
【……存外、目立たないものか】
隣をガッシャンガッシャン歩くナインボールが呟く。
普段は必要以外の言葉を話さない彼(?)だがお祭りの熱気に中てられたのかぽつりと言葉を零した。
「目立たない」とは周囲の反応のことだろう。
隣にAC侍らせているのだから多少は目を引くと思ったのだが周囲のリアクションは謙虚なものだった。
まぁ、この夏祭り、参加者におっかない妖怪が混じっていたり、ネクスト纏ったリンクスが空を飛んでいたりするカオスなものだったりする。
外見気にしていたら、楽しめるものも楽しめなくなるというやつだろう。
「そうでもないと思うけど。さっき通りすがった子供に『カッコイイ』って言われてたじゃないか」
ニールセンに悪戯っぽく言われ、ナインボールは異形の起動兵器「セラフ」だった時の面影を残した自身の頭部を掻く。
どうやらナインボールにも照れというものはあったようだ。
「そういえばナイン……この格好、どうかな。似合うかどうか少し不安なんだ」
そう言ってニールセンは浴衣の袖を掴んで軽く回って見せたり。
実のところ、彼女が浴衣姿になったのは浴衣を見せたい人がいるからという理由からだったりする。
その人はニールセンが心を開く数少ない異性にして、ニールセンを助ける為に命を賭して奮闘した人物でもある。
特定の異性に艶姿を見せたい。それだけの理由で彼女がその人物にどんな感情を抱いているか何となく窺い知れるだろう。
ナインボールは珍しくはしゃぐニールセンの姿を暫し見、そうして解析結果を告げた。
【……。
浴衣と呼ばれる装備は装着者の胸部部位が貧弱なほど魅力的に映るものと聞いた。
目視による通常のニールセンの胸部部位のサイズはB~Cの中間相当、背丈は150~160程度と解析。
(中略)
……先ほどの魅力的に映る条件を基準にした場合……僅差で及第点と判断】
照れ気味だったニールセンの表情が引き攣る。
つまりなんだ、それは褒めているのか。それとも貶しているのか。
なんともびみょんな表情を浮かべる彼女を見てナインボールは軽く首を俯かせる。
【ジョークのつもりだった。すまない】
【……ただ、今のニールセンが魅力的に映ったのは確かだ】
てっきり糞真面目に返答していたと思ったら遊びが混じっていたようである。
まったくわかりづらいジョークもあったものだ。思わず笑い交じりで溜息が洩れる。
「……何で捻くれたことを言うのかな」
【私のAIを作ったのは紛れもないニールセン、君だ。要は作り手に似たのだろう】
「……ああもう。今度からAI組み直すべきかな。主にユーモア重視で」
【Nice Joke】
漫才の様なノリで会話する2り。
焼きそばを焼く匂いと屋台から洩れる煙。暮れなずむ街並みが今はまさしく祭りなのだと実感させてくれる。
刺激的な匂いに、思わず唾液が湧き出るが今のニールセンには先に優先すべき事がある。
【「彼」から指定されたポイントは?】
「広場の会館前で待ち合せている。……ほら、見えてきた」
そう言ってニールセンは100m程度離れたところに見える建築物を差す。
道中でのニールセンの説明ではあの建築物で「彼」と落ち合い、一緒に祭りの喧噪に混じるという。
【……そうか】
取り敢えず自分はここまで、とナインボールは判断した。
ニールセンがこれから会う「彼」に好意を抱いていることは先刻承知だが「彼」もまたニールセンを好いている。
……というかセンサー前でキスシーンを目撃した。
恋の邪魔をする奴は馬鳥に蹴られてなんとやら。逢引にノコノコ付いていってはムードぶち壊しも甚だしい。
両者の視界に入らず、尚且つ生体センサーの範囲内で待機していれば不測の事態に対処可能。
(要は見えない位置からのストーキングである)
ならばここは自ら退くが最適。ナインボールはそう考え、主に一言申し出ようとしたのだが。
対するニールセンのリアクションは違うものだった。
「えー、と。ナイン?私に気遣いをしようとしているのはなんとなくわかるけど……」
「……誰も「彼」と二人きりで祭りを巡るとは言っていないぞ?」
【……?】
ナインボールは思わず自身の首を斜め65度に傾ける。
「私を祭りへ誘ったのは「彼」だが、誘ったのは私だけじゃない。……「彼」と合流した後にチルノとレオも来るんだ。
みんなで祭りを巡る、そうだ。……それなのにお前だけ仲間はずれはあんまりだろう?」
……レオノアーヌとチルノが?
【……聞いていない情報だが】
「これからそれを言おうと思ってたんだけどな」
「まあ、そういう訳だ。一緒に行くよ」
真紅のボディを軽く叩き、ニールセンは会館を目指して歩く。
ナインボールは何か思案する素振りを見せていたが……直ぐに彼女の後を追うことにした。
やがて会館の前で立っている目当ての人物を見つける。
チルノ・ニールセンをあの血生臭い世界から救い出してくれた少年を。
「……お待たせ」
ピーヒャラピーヒャラ ピーヒャラピーヒャラ
祭り囃子は相も変わらず商店街中に響き渡る。
【あとがき】
申し訳ございません、このような駄文で。
……なんともお粗末な内容ですが、一瞬でもクスリとしてもらえたのならこれ以上に幸せな事はありません。
ちなみに、作中時間は2011年8月6日。主人公とニールセンは三年に進学。
ニールセンを作った組織との因縁にケリを付けてから一年程度経過しての出来事を妄想……したつもりで書き殴った次第です。
名無し