SS/妄想SS レイセンルート六章

Last-modified: 2013-11-12 (火) 09:23:25

妄想SS レイセンルート六章
倫理
※警告!
このSSには学園モノ独自の設定が使われています。また、SS作者の独自設定、独自解釈、稚拙な文章などの要素が含まれています。
上記の文に不快感や嫌悪感を感じた方、陰陽鉄学園モノに興味のない方は“戻る”ボタンを押して引き返してください。
また、読み進める内に不快感や吐き気、眩暈などを感じた場合も同様に“戻る”ボタンを押して引き返してください。

以上の警告を無視して読み続けた結果、心身に異常をきたしても作者は責任を負いません。
警告を読んだ上で本文を読むと決めた方は、画面を下にスクロールしてください。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

あらすじ
レイセンの案内で月光女学院まわりを案内してもらうことになったのだった!
五章から続いているのだった!

 
 
 

レイセンルート六章 ~何でもないようなことが幸せだった~

 
 
 

「ご存知かと思いますが、このトゥー・リアは学園を中心とした街の構成、いわゆる学園都市になっています」

ああ、地図なんかでも見たことがあるが、月女とかの学園を真ん中に据えて、そこから街が広がるようになってるのだったか。
陰陽鉄学園も似たようなものだが、あっちはデカすぎて嫌でも中心にならざるを得ないのだけど。

「はい。それで、大まかなエリア分けがされているんです」

「まず中央。月女を含む学園の集まるところが麒麟エリア」

キリン?

「首の長い方のキリンじゃありません。そこから東方が青龍、西方が白虎、南方が朱雀、北方が玄武。麒麟を取り囲むように生活圏が広がっています。
 これらの名称は各エリアの防衛システムから取られています」

東西南北の守護獣の名前か。なんとも仰々しい。
防衛システムというのは?

「各エリアに配置されたノートリアスモンスターのことです。
 緊急時以外なら戦うことも出来るんですよ。資格や手続き、何より実力が必要になりますが、勝つことが出来れば強力なアイテムがもらえるそうです。
 あ……でも、外部の人が許可を得るのは難しいかも」

胸踊る話なだけに、残念なオチがついた。もらえるアイテムが凄く気になるのに。
部外者に防衛システムの手の内を明かす訳にもいかないのだろう。仕方ないね。
ところで、レイセンは戦ったことがあるのか?

「無茶言わないでくださいよ……お姉さまでも一対一では戦いたくないと言う程の相手、私じゃPT込みでもレベルが足りません。
 ……それくらい、強くなりたいとは思いますけど」

レイセンを上手く焚き付ければ、自分も混ざって戦えるんじゃないかなコレ。
いや、よそう。我欲のために利用したとあっては、罪悪感がマッハに違いない。
……頭の隅に留めるだけ留めておこう。

「中央と四方をまとめて空と呼ぶ人もいます。別に空に浮いてる訳でもないんですけど。
 更にその外周が外界や他市との緩衝地帯となります。こっちは玄関、或いは庭と呼ばれています。
 玄関は部外者の認証も行なっていますので、玄関を通らずに内側に入ろうとすると危険です」

そういや、飛空艇なんかもその外周に止まるのだったな。
徹底した話だ。

「そういう所ですから。最近はちょっと神経質かな、なんて感じるようになりましたけど……
 それから、各ブロックを結ぶクリスタル線、ワープ装置がブロックの主要な位置に設置されてます」

そう言えば、クリスタル線はここが発祥らしいな。
ネ実市のそこかしこにあるが、確か提唱者は……カムラ……カムラ……そうボルク・カムラン!

「カムラナート様です! 三文字合ってるからって強引過ぎますよ!」

こりゃ失敬。もう少し近い名前にすべきだったな。
おかげで移動が楽になったから感謝してない訳じゃないんだが。

「まったくもう」

きっとツッコミが来ると思ったものだからつい。
それにしても……やはり他所のことは地元の住民に聞くのが一番だな。
今回のことでそれが良く分かったよ>>ウサギ感謝

「大した説明はしてませんよぉ」

すごいと思ったら褒める→褒められた人が元気になる→自分も誰かを褒められる人になりたいと思う→すごいと思ったら褒める……
これぞ負のスパイラルならぬ正のスパイラル。皆しあわせになれて実に効率的な話だろう?

「なんだか凄いトンデモ理論を聞かされてるような……」

ウソジャナイヨーこのウソホント! 大人だって褒められたい撫でられたいんだウチら未成年だけど。
騙されたと思って今度やってみたらいい。

「そんな事言って、テキトーな事言ってるだけじゃないんですか?」

疑り深い娘! こんなにも信じてもらえないなんて、もうオラァ嫌んなった! 帰る!!

「分かりました。お帰りはあっちです」

おう邪魔したな!
………………
…………
……
止めろよ!!

「そんな言うくらいなら帰らないでくださいよ!」

ぬ…………くふっ。

「ぷっ……あはははっ!」

ははは……バカすぎる、茶番すぎる。二人して何やってるんだか。

「私はノってあげただけですけど?」

キサマッ! 汚点を自分一人に擦り付けるつもりか!
ずっと一緒にやってきたじゃない! あの時間は嘘だったの!?

「振ってきたのはそっちが先じゃないですか。事実を言っただけです。
 それにそんなに長い付き合いでもありません」

おのれ……おののれ……ネタにマジレスとは非情にも程がある。都会娘の冷たい仕打ちに胸が凍てつきそうだ……
これはもう、余程いい店を案内してくれなければ打ち消せない悲しみを背負うことになる。

「ご安心を、そのための私です(キリッ」

限定的あがり症のウサミミ少女がキメ顔ダブルピースで街案内するなんて……

「今ものすっっごくいやらしいパロディをされた気がします!」

待てよそのネタが分かるお前は何だよ!

「ネタは分かりません! が、口からいやらしいものが漏れてる感じがします! 邪気的な!」

おのののれ……下ネタには敏感なのか……或いは穢れ=シモなのかもしれぬ。とにかく今は華麗に誤魔化さねば。
……ジャギ様がどうしたって?

「逃げられませんよ?」

オウフ!

逃げられないプレッシャーを背負ったり責められたりしたが、その辺はバッサリカットで。
前をゆく少女の案内の元、やって来ました飯屋な訳ですが。

“けよりな”

なんだいこの店名は。

「さあ?」

さあ? て。

「だって、お店の名前の由来とか、いちいち調べます?」

言われてみれば。自発的に調べるのは、どうしても気になったときくらいか。
後はTVかなんかで店名の由来を紹介してるのを見る程度だな。

「でしょう? そういうものなんです。
 さ、入りましょう」

いらっしゃいませー、の声に迎えられながら店内を見渡す。
装いは洋風の拵え。落ち着いた色合いが好ましく感じる。
そこそこ客が入っており、賑々しい空気なのだが、いかなる理由か騒がしいとは感じさせない雰囲気がある。

……いい店だ。名前が気になる以外は。何か清潔感があるのもステキ!

「今日の所は、私に注文を任せてくれませんか?」

うむ? 他人に匙を預けよとな。
この店に入るのは初めてとはいえ、それ故のメニュー選びの楽しみを奪う、それだけの何かがあると?

「後悔は、させません」

その瞬間、目線が交差した。
レイセンの目に迷いはなく、強い光を放っていた。この目で見られると、どうにも弱い。
こうなれば、抵抗は無駄であった。
ハズレを引かされたときはどうしてやろうかと企むのが、精々の悪あがきである。

最早致し方なし……メニューは任せた! しかし、ネタに走ったらどうなるか、覚悟しておくんだな!

「わかりました! 注文おねがいしまーす」

鬼が出るか蛇が出るか。はたまた兎でも飛び出すのか……他人に判断を委ねるというのも、これはこれで楽しいかもしれない。
期待と不安でワクワクしてきたぞ!

「石のスープ2つと、キャベツ2つで」

An? 石の、スープ? そしてキャベツ?
ちょ、ちょちょ、ちょう待ちい。そこ座り。

「座ってますけど?」

へりくつはいい! 石のスープて! 石のスープて何頼んでるの君! 石のスープったら保温用の石が入っただけの白湯じゃねーの!
おまけにキャベツ! そりゃあるけどキャベツ! 俺ぁ兎か! お前兎だけど!
言ってる傍からネタに走るとかいい度胸じゃねえの……覚悟は宜しいなッ!

「……残念です」

なんだと。

「食べもせずに文句を言うなんて……見損ないました!
 罰ゲームでも何でもすればいいでしょう……私は軽蔑で返すのみですっ!」

ッ!? な、なんだこのプレッシャーは! この俺が気圧されているだとォ!?
……呑まれている……レイセンの言うことも一理あるのが、威圧感に拍車を欠けている。
いい、だろう。文句は口に入れてからにしてやる!

「分かっていただけて何よりです」

しかし、言うようになったな小娘。
いつかの遠慮がちなキャラはどこにやった?

「俗物に遠慮は不要と学びました……と言うのは冗談ですが。
 あまり遠慮してばかりも、それはそれで失礼だって話じゃないですか」

なるほど、よく分かる話だ。
まあ、気安くなって嬉しいよ。近付くだけでオドオドされるよりはずっと。

「だって私たち、友達ですものね!」

とんだ不意打ちである。満面の笑顔でそう言うレイセンが眩しくて、そっと目を逸らす。
……眩しい。本当に? 本当は、その笑顔に魅せられたからじゃ『カット!』
それは不要な思考だ。

「あ、来ましたよ」

思考に沈んでる内に料理が来たようだ。果たしていかほどのものか……

『“石のスープ” 分類:スープ
 お椀の中に保温用の石を入れた白湯?』

どう見ても石のスープです本当にありがとうございました。
と、とにかく飲んでみよう。何かが違うのかもしれない。レイセンがあれだけの大口を叩いたのだし、何も無いなんてことは……
いただきます。

「いただきます」

匙でスープを掬い、口に運ぶ。
スープが舌に絡まるとき、ほのかな、しかし確かに主張する味が通り抜けた。
出汁だろうか、薄いながらも見逃せない旨みがある。同時にかすかな甘味も。鼻に抜ける匂いも中々どうして。
後味も良く、もう一口が欲しくなる味であった。
なるほど、Soupじゃねえの。少なくともただの白湯ではなかった。

……評価に困る。
不味くない、いやむしろ旨いのだが、何かこう騙されてる気がする。
文句を言いたい、けど言えない言いにくい!

「ふっふっふ……」

勝ち誇ったような笑みを浮かべるレイセン……
くっ! この微妙な料理で自分を弄ぼうって腹か! おのれ!

「その浅はかさは愚かしい、でしたっけ? 本番はここから!」

そう言うや否や、レイセンは匙をゆっくりと……
石に、突き刺した。
……ぅえ? スプーンが、石に刺さってる?

「つまり、こういうことです」

更に匙を左右に動かすと、石が割れ、中から具が溢れ出た。
どっ、どどっど、どういうことだ! 石じゃあ、なかったのか!

「自分のスープで試してみたらいいじゃないですか」

そうだ、自分の手元にも石のスープはある。
手に持った匙で石を突くと、石らしからぬ柔らかな感触が返ってきた……これは、皮? 石に似せた装飾の皮だ!
少し力を入れて突くと石は破れ、やはり内側から具が溢れる。よくよく見るとスープの色も変わっていく。
具とスープをよく混ぜてから食べてみると、これは……うんまァ~い!!

「そう、これがこの店の名物“割石のスープ”です!」

『割石のスープ 分類:スープ
 石に似せた皮で具材を包んだスープ。一見さんを引っ掛けるのに最適』

してやられた……ッ!
さながら手のひらの上で踊らされていた道化……ッ!
この反応、展開、恐らく全てがレイセンの想定の範囲内ッ!!
くやしい……でも、おいしい!(ビクンビクン)

薄味だったスープに新たな一味が加わることで深みが増し、前菜にも似た扱いだった味が一品料理の味となった。
更に具材が追加されることで歯ごたえを手に入れたスープの力は圧倒的にさすがって感じ。
具を包んでいた皮のモチモチ感も見逃せない。密かにスープを吸っていた食感は予想外に舌を楽しませてくれる。
ああ……豊かだ……

「満足してもらえたみたいですね……でも、追撃を忘れてもらっては困ります」

ハッ!? そうだ、まだ“キャベツ”が残っている……
ここまでで既にダメージは十分だが、追撃が待っているというのか。
しかしキャベツ……どんなんが出て来る? 読めぬ……内容が、全く……

『“キャベツ” 分類:×××××
 ×××××』

なんか来た。
レイセンさん、ちょいと伺ってもよろしいですか?

「はい?」

斯様にシワひとつなく、真円を描く球体をキャベツとは言わない。

「キャベツと呼ぶのが習わしなんです。割石のスープを石のスープと呼ぶのと同じです。
 ほらメニューにもキャベツって」

なんてこった……
しかし、これはどう食べればいいのか。なんかこのキャベツ硬いし、フォークとか全然歯が立たない。

「これはですね、この一緒に運ばれてきた大包丁で」

大包丁で?

「せいっ!」

押し当てた包丁を掛け声と共に力を込めると、間もなくキャベツは真っ二つとなった。
いくら何でも容易く割れ過ぎる……よくよく自分のキャベツを見ると、真ん中には薄い切れ目が走っているのが確認出来た。
恐らく一見さんしかいなかった場合、店員が食べ方を教えるのではなかろうか。

「と、このように割ってから中身を食べるんです」

『騙しキャベツの包み焼き 分類:肉料理
 外見はどう見てもキャベツには見えないが、何故か誰もがキャベツと呼ぶ』

この店はいちいちネタに走らなければ気が済まないのだろうか。
言いながらも割るし、そして食べるのだが。割石のスープのおかげで味への期待度は急上昇である。
割れたキャベツの中には……キャベツ(本物)!
更にキャベツの包みを開くと、ついに本命が顔を出す。そう、肉!

「じっと眺めて……食べないんですか?」

いや、ちょっと記念に写メでも撮ろうか迷って……別にいいか。
肉。豚肉である。古来からキャベツの供と言えば豚肉であり、豚肉が選ばれたのは必然と言ってもいい。
これは当然、肉とキャベツを同時にいくしかない。
ゆっくりと、一口を。

「……どうです?」

…………完璧だ。パーフェクトハーモニーだよ。
やはりこの組み合わせはゴールデンコンビ、ワンツーリターンであっという間にゴール前だ。
正に翼くんに対する岬くん……味の南葛黄金時代や……!

「あの……つばさくんって、どなたです?」

あぁーそっか女子には通じないのかー。大したことじゃないから気にしなくていいのよ。
いやしかし旨いね、来て良かった。

「よかったぁ……口に合わなかったらどうしようかと」

待てや。
味は良かったけど、この店選びは明らかにウケ狙いだろう。
絶対もっと普通の料理出す店知ってるよね?

「うっ……えへへ♪」

誤魔化されねーよ!?
弁解があればお聞きしますけど、いかがなさいますか?

「えと……やっぱり、初めての人にはインパクトで勝負かなって。
 ほら、ハズレ引いてもネタになればって、海の家の時に言ってたじゃないですか!」

昔(三章)の話はするなっ!
まさかこのような形でブーメランが戻ってこようとは……自分の言葉だから言い返せない。
悔しいです!

「勝った!」

負けた! ちくしょう覚えてろよ;;

「ログはばっちり取ったので安心してください!」

クソァ! もういい、こんな話を続けていられるか! 私は食事に集中させてもらう!

ごちそうさまでした。

等と言ったのも今は昔。既に腹具合も落ち着いた昼下がり、とっても暑い1時4時であった。
太陽がじっくりと炙り焼きを狙う。夏休みも終わりが近いが、日差しはまだまだ夏のパワーを維持しそうだ。

「ちょっと歩いただけですぐ汗だくですよー……」

ああ全く、冷房の偉大さを感じずにはいられない。
そろそろ帰るとするかな……うん? あれは?

「カードダスですね」

あるのかカードダス。いや中から見ると普通に普通の街だなあ。
肉とか食えるし、穢れ回避はどこに行ったんだ。

「私たちは別に僧や神仙を目指してるわけじゃありませんから」

ほう。じゃあ月光の目指すところってのは何なんだ。

「目指すところと言われても……あ、穢れのないステージを探しているという話は聞いたことがあります。
 そこに至る時、個人の蓄えた穢れは考慮しない、とか」

穢れのないステージ、ねえ。
ガンダーラでも探してるんかいな。地上の楽園を。
いや、月に帰るのか?

「そこまでは……ただ、そこに辿り着くことが出来れば、全ての者のあらゆる穢れが祓われるのだと」

嘘くせえ、と言いそうになるのをぐっと堪える。
目の前の娘が本気で信じてるかは定かでないが、わざわざ逆鱗を探るような真似をすることはない。
と言うか余計なお世話である。全ての者と言わず、どうぞお前らだけ清らかでいてください。

ついでに穢れについても聞かせてもらえると、それはとても嬉しいなって。
生臭とかのことじゃないん?

「穢れとは外側、肉体的なものよりも内側、心から生じるものとされています。
 体の行いが穢れを加速させることはあるそうですが。
 つまり、お肉とか普通に食べられるのです! 程々にすべき、という空気はありますけどね」

なるほど、例えば生臭を食べることよりも、その行動がもたらす心の動きが問題なのか。
なんだか勉強になった。

Info:情報/月光女学院に『穢れ』の項目が追加されました!

また一つ賢くなってしまった。
目指すところに穢れ、ねえ……まあ、勝手にやってくれってこった。
ネ実市在住の身としては、目の前のカードダスを回すことの方が余程有意義だろう。

「このカード、集めてるんですか?」

いや別に。しかしコレクター図鑑は何周かけてもコンプリートしたい所存です。
つまりこのカードダスとの出会いは必然、そして自分が金を入れるのもまた必然ッ!
Let's Play! ……うに?

「どうかしました?」

君、カードになるほど人気あったのん?

「へ? ……こ、これはいつか撮った写真の!」

いやあ3次のトレカってのも中々、写りがいいじゃないか。
内容に関わらず保存に変わりはないのだが……本人の前だ、一応聞いておこう。
どうする、これ。出来れば持ち帰ってコレクションの一部にしたいのですが。

「処分してください! 今すぐに!」

うん、まあ待ちたまえよ。
そんなに嫌がることもないだろう。いい具合に撮れてるよ?

「恥ずかしいんですよ! 撮れ具合なんてどうでもいいです!」

そこまで言うんじゃ仕方がない。今回は諦めよう。
しかし自分の顔が目の前で捨てられると言うのもいい気がしないのではなかろうか。
なので、これは自分が後で処分しておこう。

「うぅ……お願いしますね」

やれやれ、なんて展開だ。口直しにもう一回。

「って、まだやるんですか?」

当たり前じゃないか。一枚じゃめげないよ!
そーれLet's Play! ……Oh! 眩しい! 当たりが来たな。

「お姉さま二人の写真……それもキラキラしてる!」

キラカードですな。そうだ、良ければそれは持っていくといい。

「え、いいんですか? 本当にもらっちゃいますよ?」

遠慮無く持っていけばいいよ。さっき色々聞かせてもらったから、その礼ってことで。

「じゃあ、遠慮無く……ありがとうございますっ!」

いいってことよー。
良い事をした後は気分がいいね。このまま気分につられて運も上向きになればいい。
そーれまだまだ回すぞー! っと、そうだ。

「なんですか?」

自分はこれを空にするまで回すから、今日はもう解散ってことで。
見てるだけって退屈だろうし。

「わかりました」

そーれ、ぐーるこんぐーるこん。あと何枚かなー?
なるべくダブりは来ないでくれよ。
…………帰らないの?

「はい」

おこぼれはやらんぞ。

「くれないんですか?」

やらねーよ! そして発想が卑しいよこの子!
ダブりだって出すとこ出せば小銭くらいにはなるんだから、毎回あげる訳にはいかないの!

「ケチ!」

喧嘩売ってんのか!?

「はした金を期待するより、欲しがってる友達に渡した方が素敵ですよ」

詭弁だ! こいつ穢れてないとか絶対嘘だよー!
礼儀正しいと思ってたら素は大概だよー!

「失礼な! 由緒正しい月光女学院生に向かってなんてことを」

むしろ自分の言動が月光女学院に泥を塗ってるって気付くべきだ!
ぜってぇやらねーもう一枚もやらんからな!

「まあまあ、そんな事言わずに。一枚渡すのも二枚渡すのも同じようなものですし」

ぜってーやんねー!

その後、ダブったカードが全てレイセンの手元に移ったのは言うまでもない……

レイセンルート六章 完

きっと続くに違いない。
あとがき
なんか書いてて内容が散らかった感。あと全体的に捏造設定が蔓延してる。でも謝らない。嘘ついた、ごめんなさい。

エリア:トゥー・リアにいるNMやリージョンの通称より拝借。五神とか空とか庭とか。
クリスタル線:登場人物/カムラナートより拝借。
ボルク・カムラン:ゲーム『GOD EATER』に登場するアラガミ(モンスターのこと)。騎士+蠍。
このウソホント!:また貴様かスタースクリーム!
ダブルピース:アヘ顔ダブルピースでぐぐれ。
けよりな:夜明け前より瑠璃色な。月からお姫様がやってくるエロゲー、後一般ゲー、後アニメ。月つながり。
石のスープ:捏造料理。
キャベツ:捏造料理。けよりなと言えばキャベツ、キャベツと言えばけよりな(アニメ版に限る)。
南葛ゴールデンコンビ:キャプテン翼の名物。
コレクター図鑑:オフゲーならあってもおかしくない。
ぐーるこん:鍋をかき混ぜるときに唱えるべし。

前回のコメント返信
>ヒャア!我慢できねぇ!新作だァ!!
コメントありがとうございます。励みになります。そんなことをすればウェミが汚(ry

>うっかり告白しかけたりうっかり武器の手入れを忘れちゃたり、このレイセン絶対ドジっ子だろ・・・
しかし初期スキルに今のところドジっ娘はないという……作者が場当たり的に書いてるせいだね。仕方ないね。

>ほどよく混じるメタや小ネタに不覚にもクスリとさせられ、楽しく読ませていただきました。
ネタが受けてなによりです……加減……加減がわからなくて……

>続きを早く投下してくれてもいいんじゃよ?(チラッ
無理だった。

>誤字報告、白魔「道士」であるはずの部分が白魔「導師」になってるところが一箇所ありましたよ、と
Oh……後で直そう直そうと思って結局二週間経ってしまいました。すいません。

>見覚えのあるタイツ、見覚えのあるゴーグル装備。だけど.......なぜ?
コメントありがとうございます。紳士しかいぬぇ。

>リア充だからか。リア充は必ず死なすしないといけないからか。(自問自答)
(回収されたボイスレコーダーより)

>崖下じゃ無理そうですけどねww
人は誰でも可能性の獣(キリッ

>それにしても、レイセンのドジっぷりが目に付きますな。これは誰かが近くで支えてあげないといけませんな。誰かいないかな~(棒)
ねー誰かいればいいんですけどねー。

>レイセンの召集で出てくるのはきっとGビットみたいなもんだと勝手に脳内補完してました。
Gクロスオーバーですねわかります。

12/2追記
新うpろだへ移植。特に修正とかはないよ!
前回のコメント返信は前のろだ見ないと意味不明だけど残す。
倫理