極東回りの大陸横断飛行

Last-modified: 2019-11-22 (金) 22:55:30

独逸-満州飛行ルート

戦時中、日本側がキ-77を使用して訪独飛行を行おうとした事実はよく知られているが、ドイツ側からも満州を経由したドイツ発日本行きの飛行計画が存在した。
使用機材はJu290、出発空港はフィンランドのNautsiが選ばれていた。
…が、今は空港なんて影も形も存在してないのでどこだか全くわからないと思うので探してきた。
https://goo.gl/maps/eo9inok7jXJ2
道路の横にある不自然に長方形な植生が違うエリアに穴ぼこを見つけられただろうか?
そこが極東航空路のドイツ側出発点、Nautsi飛行場の跡である。
大型爆撃機を発進させることからも、そこそこの規模であったことがうかがえる。
http://forum.aviaskins.com/showthread.php?p=59629&langid=4
ゲーム画面だが、今の航空写真と比較すれば容易に往時の姿が見えてくる。
(誘導路と駐機エリアが航空写真に見える)
ドイツ軍全飛行場リストによると1465mx275m(1600yardsx300yards)。
https://www.ww2.dk/lwairfields.html
Finland→N

 

この飛行場から北極海を経由して満州に行くとおおよそ7000km弱となる。
ソ連を横断するのを避けると9000kmで北海道に着陸する必要がある。

 

一方、普通に欧州から日本までやってきて帰ってきた飛行機もある。
イタリアのサヴォイア・マルケッティ SM.75である。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%B4%E3%82%A9%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%83%BB%E3%83%9E%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%86%E3%82%A3_SM.75

 

ウクライナにあったザポリージャから内モンゴルの包頭まで、ユーラシア大陸の内陸部を突っ切るルートである。
日本からの期間は、発地が内モンゴルの包頭であるのは同じだが、到着地は若干西となるウクライナのオデッサである。
詳細はイタリア語版に詳しい。
乗員5名で6000kmを超える飛行で、行きは約22時間で帰りは約28時間となる。

以上が記録として残されているドイツと日本を連絡する飛行ルートではあるが、よく分からない話として「ドイツがJu-390を使って日本に飛行していたのではないか?」という説がある。
なんでも松輪島の飛行場が異様に整備されている(舗装済の滑走路と地下格納庫がある為)のでドイツからの大型機が降りたという話があるそうだ。
ただ、ドイツ軍の燃料ドラム缶が滑走路にいっぱい転がっているので、全くの与太話と言う訳でもないのだが…
https://sites.google.com/site/junkersju390/home/ju-390-flight-to-japan