初心者FAQ

Last-modified: 2023-09-19 (火) 10:25:30

ここではスピードランを始めたての初心者の方が疑問に思うような内容についてまとめています。ここに書いてなくて分からない事があったらCeleste日本語Discordサーバーで聞いてみてください。

 
 

ウルトラダッシュが出ません。

多くの原因は"高さ(3.5ブロック)が足りない"か"着地時に先行入力をしている"か"速度を得てからダッシュを出すのが遅い"です。テクニック集を見てみましょう。

コツではないけど

マデリンがジャンプしている間にジャンプボタンを押し続けていると、最高点付近で落下速度が低減するという仕様があります。これを利用すればウルトラダッシュを行うのに必要な高度を得ているフレームが増えるので、ある程度は易しくなります。

 

入力デバイスは何を使うべきですか?

自分が納得できるものならなんでも大丈夫ですが、デバイスによって有利不利は存在するのである程度は考えた方が良いです。以下にいくつか列挙しますので参考程度に。

  • キーボード
    二番目に多いであろう入力方法、最上位のランナーには何故かこの入力方法が多い。移動を方向キーかwasdにするかで更に分かれるが前者の方がよく見る。各種リバースダッシュの入力が簡単になるというメリットがある。
  • コントローラー(アナログスティック)
    そこそこの数の人が使っている(筆者も)。入力の不正確さに悩まされる事も多いが、とっつきやすさの観点から選択肢の一つにもなる。あまりおすすめはしませんが...
  • その他
    wasdとコントローラーのキメラ、ヒットボックスなども人によっては候補になる。(完全にミームだが)DDRコンやギターなどもある。
     

キー設定はどうしたらいいですか?

手に馴染む設定なら何でもいいです。またいくつかのテクニックのための特殊なバインドがありますので推奨設定のページを確認してください。

 

キー設定を変えようとしたけど何故かうまくいきません。

"Steamからローカルファイルを開く>Saves>settings.celesteに直接書き込む"ことで変えることができます。
有志の方が作成した動画もあります。割り当ての際に数字などを使う場合にはこちらも参考に。
コントローラーを使っていてかつEverestを入れている場合にはMOD設定>Everest Core>「入力形式」でXBOXに切り替えることで解消されることがあります。

 

Any%とかを走る時に5Bや6Bをやるのは何故?

勿論、そっちの方が速いからです。理論上は5Bを使うと30s、6Bを使うと20s程度速くなります。でもB面は難しく、採用する際にはちゃんと練習する必要があるので注意しましょう。

 

じゃあどれくらいからB面に手を出すべき?

人と走るカテゴリによる。True EndingやAll Red Berriesを走る場合にはクリスタルハートの兼ね合いで採用せざるをえないこともある。

筆者の意見だが参考程度に

5Bはver1.4.0.0以降bubs dropが簡単になっているので初心者の人も積極的に採用した方が良い(それでも鏡の中以降は相応に勉強する必要はあるが…)。一方で6Bは本当の本当に難しいのでかなり速いタイム(any%28-30分等)を狙うまでは採用しなくてもよい。一応慣れる意味で早くから採用するのも手ではあるが、メンタルや自分のスキルと要相談。

 

走ってみたいけどタイマーとかってどうやって設定するの?

まずLiveSplitをダウンロードします。「Celesteには内部にタイマーついているし要らなくない?」と思うかもしれませんが、区間ベストなどを記録してstratの検討・研究をするためには必須です。
次に本来なら実際にsplitを作成していくのですが、ありがたいことに海外有志の方が既に作成されているので(特にこだわりとかなければ)ダウンロードしちゃいましょう。基本的にはこれで済みます。
あとは用途に応じてlivesplitを起動しながらCelesteをすれば勝手にタイムを計ってくれます。
もしタイマーやSum of Best の数字が変な感じになっていたら"タイマーを右クリック>Edit Layout(Compare Againstも?)>各種タイマー関連全てのTiming MethodをGame Timeに変更"とすればちゃんと動くようになります。

自分で作りたい人向け

別サイトを参考にするのが一番ですが、一応簡単に流れを。

  1. Edit SplitsからGame nameで"Celeste"を選択する。これでAutosplittingをActivateにすれば自動でタイムを計測してくれるようになる。
  2. Insert Aboveでsplitを作成する。例えばAny%で各チャプター毎に切るなら7個に。
  3. AutosplittingのSettingsからsplitを切るタイミングを指定する。上で定めた数だけAdd splitし、対応するイベントを選ぶ。例えば特定の部屋に入室するタイミングで切るならLevel (On Enter)を用いる(この場合はデバッグから部屋名を予め調べておく必要がある)。
  4. Edit Layoutからその他の情報を必要に応じて付与する。Sum of Best、Possible Time Save、Previous Segment、Best Possible Timeなどはあると良い。またタイマー関連は全てGame Timeにするのを忘れずに。
 

タイマー以外の必要ツール・推奨ツールは?

ゲーム画面を録画する手段*1が必要です。Windowsであれば多くの場合Xbox Game Barというキャプチャソフトがプリインストールされています。また、Windows/Mac/Linuxで利用できるフリーの録画ソフトとしてOBS Studioがあります。Twitch等の配信プラットフォームを利用するのもいいでしょう。
その他、練習時に有用なツールがModとして提供されています。詳しくはツール導入のページも参照のこと。

 

スピードランする(提出する)ときの大まかな流れを知りたい

  1. speedrun.comにアカウント登録する
    speedrun.comに記録を提出するにはアカウント登録が必須です。プロフィール等も自由に設定できるので諸々済ませてモチベーションを高めましょう。
  2. 走るカテゴリを決める
    プロローグからエピローグまでのクリアタイムを競う「Any%」を始め、Celesteのスピードランには様々なカテゴリがあります。勿論ステージ単体でのタイムアタック(Individual Level (IL))でもOK。好きなカテゴリを選び、レギュレーションをばっちり押さえておきましょう。
  3. スピードランを録画する
    speedrun.comに記録を提出するときは「レギュレーションが守られているか」を客観的に確認できるようランの動画も併せて提出する必要があります。また「不正を一切していないこと」を証明するため、録画時にはいくつかのルールや推奨事項があります。予め確認しておくと安心です。
    あなたの記録達成の瞬間を逃さないよう、走る際にはランの最初から最後までをしっかり録画しておきましょう。
  4. 録画した動画をアップロードする
    配信プラットフォームなどを使わずローカル録画した場合は、第三者が確認できるようYouTubeなどの動画共有サイトにアップロードし公開しておきます。
  5. speedrun.comに提出する
    「Submit run」をクリックし、カテゴリや動画URLなどの必要事項を入力します。内容に間違いがないか確認し「Submit」をクリックすれば提出完了!
  6. 待つ
    speedrun.comのモデレータさんが人手で動画を検証するため、提出した記録がサイト上に掲載されるまで数日~数週間かかります。焦らず待ちましょう。早ければ即日掲載されることも。
     

スピードランする(提出する)上でのルールってどういう感じなの?

全部speedrun.com上に記載されていますが一応簡単に最小限(全てを書くと長くなる)紹介します。

  • IGT(in game time)で測定
    Celeste画面内の左上にあるタイマーで計測するのでチャプター間でちょっと休んでも大丈夫です。記録を提出する際にもこれのみ記入すればよい(real timeは記入不要)。
  • Everestはオフに
    オンのままだと、Mod(TAS等)で悪さできるのでちゃんと走るときはバニラでやりましょう。
  • Variant modeとCheat codeは原則禁止
    当たり前です。ただし前者はCategory Extensionsで、後者は一部のカテゴリで許可されています。
  • キーのバインドについて
    "同時入力"であれば同一キーに複数の入力をバインドしても大丈夫です。"ジャンプの2f後にダッシュ"みたいなキーを作成するのはダメです。
  • どこまで録画するのか
    どのカテゴリでもファイルタイマーを付けた状態で走って、エピローグのパイを映せばよっぽどのことがなければ大丈夫です。ジャーナルを見せればより信憑性が増します。
    実は...

    ラン中にファイルタイマーを消しても録画画面上にLiveSplitを載せて、エピローグの直前でファイルタイマーを付ければOK。なんならファイルタイマーさえ付けてれば最後のチャプターの終わりの画面だけで十分。ただ危険なことすると普通にモデレーターさんの手間をかけかねないので注意。

  • 録画画面のレイアウトについて
    IGTの出る左上、イチゴの取得状態の見える下、自動セーブ時とチャプター終了時に情報の出る右下と左下が隠れてなければ大丈夫です。具体例歴史的な背景
  • その他
    入力表示を載せる、ファイル作成から録画する、ゲーム音を付けることが推奨されています。
     

各カテゴリのレギュレーションを知りたい

上と同様にカテゴリのruleを参照。いずれも計測開始はファイル作成時から。

メインカテゴリは以下の通り。

  • Any%
    エピローグに至るまでのタイム。
  • All Red Berries
    175個のイチゴを集めてCoreをクリアするまでのタイム。
  • True Ending
    Farewellをクリアするまでのタイム。DTS(Dash Trigger Skip。参考)というグリッチを使ったかどうかを申請する必要がある。
  • All Cassettes
    全てのカセットテープを取得してCoreをクリアするまでのタイム。
  • Bny%
    A面をクリアせずにエピローグに至るまでのタイム。
  • All Hearts
    全てのクリスタルハートを取るまでのタイム。
  • 100%
    金イチゴ以外の全ての収集物を獲得して全てのチャプターをクリアするまでのタイム。
  • All Chapters
    全てのA面、B面、C面をクリアするまでのタイム。
  • All A-Sides
    全てのA面をクリアするまでのタイム。
  • All B-SidesAll C-Sides
    全てのB(C)面をクリアするまでのタイム。Cheat codeの使用可。

上記の他に、各チャプター単位でのカテゴリも用意されている。

 

以下はCeleste Category Extensionsに管轄される一風変わったカテゴリ。
普段と違った遊び方ができるものが多い。

  • Prologue
    プロローグ完了までのタイム。
  • Epilogue Pies
    エピローグ到達時点で指定のストロベリーパイを表示させるまでのタイム。20,50,90から選択する。Cheat codeの使用可。
  • 202 Berries
    175個のイチゴ、25個の金イチゴ、金羽根イチゴ、ムーンベリーの計202個のイチゴ、全てのハート及びカセットを集めるまでのタイム。
    一番過酷なカテゴリーとなる。
  • 25 Golden Berries
    25個の金イチゴを集めるまでのタイム。Cheat codeの使用可。
  • Berry Sampler
    各サブチャプターから1つずつイチゴを集めるまでのタイム。Cheat codeの使用可。
  • Assist Mode
    アシストモード機能の使用が認められたカテゴリ。
    サブカテゴリとしてAny%、All Red Berries、True Ending、All Hearts、All Chapters、100%、202 Berriesのいずれかを選択する。
  • NG+
    NewGame+。アシストモードでダッシュ回数を2にしてAny%を行う。
  • Super Dash
    バリアントモードでスーパーダッシュをONにして行うカテゴリ。
    サブカテゴリとしてAny%、All Red Berriesのいずれかを選択する。
  • No Grabbing
    バリアントモードでノーハンドをONにして行うカテゴリ。
    サブカテゴリとしてAny%、All Red Berriesのいずれかを選択する。
  • Invisible Any%
    バリアントモードでインビジブルモーションをONにしてAny%を行う。
    2022/5/1時点では別サブカテゴリ無し。
  • Mirror Mode
    バリアントモードでミラーモードをONにして行うカテゴリ。
    サブカテゴリとしてAny%、All Red Berriesのいずれかを選択する。
  • All Cassettes Cheat Mode
    Cheat codeありのAll Cassettes。
  • 1-Up in Four Chapters
    1A,2A,4A,5Aの各チャプターで1UP(イチゴの取得演出を6つ以上まとめて発生させると達成)をするまでのタイム。
  • City IL x10
    プロローグをCheat codeで抜けた後、1Aを10周するまでのタイム。
     

Any%で〇〇なタイムを出したいけど目安とかは?

およそ下図の通りです。あくまで目安なので、実際に走る際にはこれを基準に得意不得意を勘定して目標を設定することをおすすめします。またプロローグは一律で35sとして考えています。

TimeCitySiteResortRidgeTempleReflectionSummit
40~45分1:302:307:004:306:308:5013:00
45~50分1:302:407:505:007:309:2014:00
50~55分1:403:008:405:308:3010:0015:30
55~60分1:503:009:006:009:3011:0017:00

さらに速いタイムや、より具体的なタイムを目標にする場合には、speedrun.com上の動画や海外有志の作成したスプレッドシートを参照してください。
また当wikiで掲載しているルートは、30~40分台を出すような人が使用する難易度のものがほとんどなので注意してください。

 

やっぱりノーデスを目指した方が良いの?

もちろんプレイスタイルによるのですが、基本的にはCelesteのスピードランはデスをしてしまうのは前提です。デスすることにビビってタイムをロスしてしまうよりも、思い切った動きをする方が良いです。もちろん、デスが少ない方が良いのは間違いないですが・・・。チャプターごとのスピードランに関して言えば、トップ層はノーデスを目指すことになりますが、上記レギュレーションに関して言えば、世界記録であってもAll C-Sides以外はノーデスではありません。このため、一般的にはデスしてしまうことは許容し、自分のレベルに合ったルート(stratと呼ばれることが多い)を採用していく方が上達の近道と考えられます。

 

そうは言っても、やっぱりスピードランが上手な人は、ゴールドストロベリーを全部取得してるんでしょ?

そういうプレイヤーもいますが、関係ありません。
ただ、後々ゴールドストロベリーをすべて取得したいのであれば、スピードランを始める前にやった方が良いと思います。一度スピードランをやってしまうと、タイムが気になって余計なところでデスをしてしまうようになるので・・・。

 

自分のレベルに合ったルートはどうやって見つければ良いの?

一般的にはspeedrun.comで目標タイム付近の動画をいくつか視聴し、その中で「使ってみたい」と思ったルート、そして「自分でもできそう」なルートを使うのが良いと思います。自分がそのルートを採用できるかは、実際に練習してみないと分かりません。練習しても、結局安定しなかったというのはよくあることです。
間違っても、最初から世界記録や日本記録に近い動画を参考にしてはいけません。最上位層は年単位の練習と、フレーム・ピクセル単位の知識を駆使して、そしていわゆるリセゲーを経てようやく実現できるレベルです。変態的な動きを見て笑うのは、大いにアリです。

 

上手い人でもAny%とかは30分ぐらいかかるんでしょ?さすがにアドリブ要素があるんじゃない?

目指すレベル次第ではありますが、上位層のスピードランに、アドリブ要素はほとんどありません。ダッシュの方向を固定するのは当然のこととして、ダッシュやジャンプをするタイミングもできる限り固定しています(例えば背景を目印にしたり、指にたたき込んだり)。仮に障害物が何もないようなところでも、少なからず練習しています(たぶん・・・)。デスをした後の動きも、場所によっては練習しています。途中でつっかえた場合の動きも、ある程度準備してあります。そこまで練習するプレイヤーは、むしろどうかしているというレベルなので、まずは次の部屋がどうなっているかを覚えて、どのように入室をしたり、入室した後の動きを覚えることから始めましょう。

 

練習って何?まさか一部屋ごとに練習してるの?

これも目指すレベル次第ではありますが、ある程度レベルが高くなると、間違いなく一部屋ごとに練習をしていくことになります。上位層になってくると、Speedrun ToolというMODを用いて一つのアクションごとにタイムを計測しながら練習するようになっていきます。一部屋ごとに練習して、チェックポイント(サブチャプター)ごとに練習して、チャプターごとに練習して・・・という感じで練習していくのが一般的かと思います。
最初のうちは、とりあえず部屋の「流れ」を覚えることが最優先と考えられます。チャプターごとの練習でもチェックポイントごとの練習でも良いですが、まずはどのような動きをすればクリアできるか・デスしないかを覚えてましょう。速くクリアすることを意識するのは、そのあとでも大丈夫です。

 

最初にやると良いレギュレーション・カテゴリーは?

自分が興味があるカテゴリーに挑戦するのが良いですが、Any%が一般的です。特にチャプター1のA面は、基本となるさまざまなテクニックを習得できますので、それなりに練習しておくと、スピードランに必要な動作、すなわち「基礎力」を身につけることができます。ただ、1分を切るのはそれなりに難しいので、そこまで練習するのは後回し(上位層を見ていると、Any%で30分を切るレベルと考えられる)にした方が良いです。当面は上記を参考にして、自分の目標タイムを設定して、チャプターごとの目標タイムを設定しましょう。
上記レギュレーションの中ではAll C-Sidesが最も短く(世界記録は4分30秒ぐらい)とっつきやすいと思われがちですが、他のカテゴリーも挑戦したいと思うのであれば、最初にAll C-Sidesをやるのはやめておいた方が良いと、筆者は考えています。All C-Sidesで良いタイムを出すためには細かいテクニックや知識よりもデスしないことの方が重要なため、テクニックや基礎力が身につかず、他のカテゴリへの応用が利かないためです。また、リセゲーが前提のため、特にスピードランを始めたばかりだと、モチベーションが続きづらいカテゴリーです。
チャプター9のゴールドストロベリーを取得したプレイヤーや、挑戦しているプレイヤーは、チャプター9のスピードランを最初に挑戦してみても良いでしょう。もちろんスピードランに必要な動きを練習する必要はありますが、ゴールドストロベリーの取得よりも20分を切る方が簡単です。


*1 別タイトルの例になりますが、speedrun.com的にはスマホカメラ録画でも大丈夫らしいです。