近畿日本鉄道(近鉄)の通勤型電車。
概要
近鉄京都線と京都市営地下鉄烏丸線の直通対応車両として1986年に4両編成×3本の計12両が登場した。電算記号はKL。車体はアルミニウム製で、近鉄の鉄道車両で初めてVVVF装置を本格採用。制御方式は三菱GTO-VVVF(初期)である。
前面は非対称デザインとなり、左曲面ガラスを備えて車体上部を若干傾斜させた「く」の字型の断面で、地下鉄線走行を考慮して貫通扉は中心部より左側にオフセットした非常扉とされた緊急脱出用。
塗装は一般車では初めてマルーンとシルキーホワイトの塗装となり、後に在来車も本系列に合わせて塗装変更され、専用色が採用された東大阪線(現・けいはんな線)およびシリーズ21を除いた近鉄一般車の標準塗装となった。
増結
1987年に2次車の3204F~3206Fが製造され、初期車を含めた3201F~3206Fは1988年の京都市営地下鉄烏丸線乗り入れ開始に際し、1987年に3次車2両を中間に組み込んで6両固定編成化され、車体側面のVVVFマーク貼付が行われたが、6両固定編成化による電算記号の変更は省略されている。
1988年に導入した4次車である3207F(KL07)は新製時から6両編成で落成し、近鉄の通勤型電車では初の編成単位で英文字併記の方向幕を採用した。
現在は6両編成×7本の42両。
運用
運用は3220系と共通で増解結のない列車に限られた運用が組まれており、主に京都線系統(京都駅 - 近鉄奈良駅・橿原神宮前駅)と地下鉄烏丸線で運行されるが、両系列合わせて車両数に余裕があるため近鉄線内で完結する運用や、乗り入れ費用の兼ね合いにより地下鉄烏丸線内の区間列車にも運用される。*1この他にも検査入場時や試運転時には大阪線、大阪難波駅での折り返しのため電留線のある阪神なんば線桜川駅まで走行する。阪神線に対応した保安装置が搭載されていないため、桜川駅以西へは入線できない。
主な運転区間と種別
京都市営地下鉄烏丸線*2
京都線:急行・準急・普通
橿原線・天理線:急行
難波線・奈良線:急行・区間準急・普通
補足
京都線は近鉄京都駅~竹田駅を含む。近鉄宮津駅以北に限り6両編成運転の準急・普通列車でも運用。
奈良線では大阪難波駅折り返しの急行・準急・区間準急・普通に使われる。
1992年のダイヤ変更で奈良線大和西大寺駅以西(大阪難波方面)へ乗り入れる運用は一度消滅したが、2000年3月のダイヤ変更で復活した。
カオスバトルでは
技
- 三菱初期GTO-VVVF