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ガイガー管まで自作するビット・トレード・ワン 空気ガイガーカウンターKITのTips

Last-modified: 2012-05-26 (土) 02:11:14
初出 2012-5-25
最終更新 2012-5-25
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ビット・トレード・ワン空気ガイガーカウンタキットは、フィルムケースを用いてガイガー管まで自分で作るので、特殊な部品を全く使わずに作り上げられる、学習用途向きのガイガーカウンター製作キットです。精度はそんなに悪くないと思います。キャプテンスタッグのマントルの微量の放射線も素早く検出できます。
 

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テスト中の写真です。長期間のテストの為、外部電源をつないでいます。

 
 

ガイガー管調整の(重要)Tips

マニュアルには「プラトー(平坦)電圧が上手く現れない場合は」などの記述があり、調整が難しいのかなと思うかもしれませんが、しかし実際のところは次の2点を守れば、(私が試した限り)確実に一発で調整に成功します。

  1. ライターガス封入直前にドライヤーでガイガー管内を温める
  2. ライターガスを入れすぎない。ガスの投入はきっちり3秒間までにする
 

マニュアルには作業時の湿度が高いとうまくいかないとは書いてありますが、ドライヤーを使えとはは書いてありません。しかし実際にはドライヤーを必ず使用しなければならないと考えた方がいいと思います。ドライヤーでガイガー管内を温める真の目的は検出紙を温めることです。作業部屋の湿度が多少高くても、ガス封入時に検出紙が暖かいと、検出紙とその周辺(つまりガイガー管内)を低湿度に保ったまま封止することができます。私が試した限り、プラトー電圧が現れないほぼ唯一の原因は、「ガイガー管内の湿度が高すぎる」ことでした。

 

ライターガスの濃度の許容範囲は多分かなり広いと思います。しかし入れすぎるとノイズが生じたようにカウント数が増えてしまうので厳禁です。

(強く推奨)ガイガー管・落ち込み防止板の追加

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私の場合、写真中央に見えるように、ベニヤ板で作成した「(ガイガー管)落ち込み防止板」をガイガー管(フィルムケース)の底に接着しています。

 

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この落ち込み防止板がないと、ケースを閉じた状態でガイガー管を封止する(フィルムケースにふたをする)ことができません。ガイガー管がケース内に入り込んで(落ち込んで)しまいます。

 

落ち込み防止板を取り付けなくても、ケースを開けた状態なら手で押さえて落ち込みを防ぎながらガイガー管を封止することができますが、この状態は何ともハンドリング性が悪く、何度もおこなう気にはなれない作業です。しかし落ち込み防止板の作成と取り付け作業にもそれなりに手間がかかります。

 

そこで私としては、

  • ガイガー管の封止作業が一度(もしくは使い始めだけの2,3回)で済むなら、落ち込み防止板の取り付けは必要ない
  • ガイガー管の封止作業を何度も(もしくは定期的に)おこなう必要があるなら、落ち込み防止板の取り付けが必要(もしくは強く望まれる)

と言えると、とりあえず結論づけたいと思います。

 

製作時の調整作業は既に書いたとおり、ドライヤーを使えば一発で成功するので、ガイガー管の封止作業も1回のみです。問題は長期間放置した後に再調整が必要ないかどうかです。

 

封止後40日程(湿度わりと高めの部屋)に放置した後、動作検証してみました。

 

結果は駄目でした。
プラトー電圧が現れなくなっていて、明らかにガイガー管内に湿気が入り込んだ症状を示していました(※)。ガイガー管の封止をやり直す必要がありました。再封止作業をおこなったところガイガー管の特性は復活しました。

 

ということで、やはり落ち込み防止板の取り付けを強く推奨します。落ち込み防止板を取り付けてあれば、”ぱかっ”とガイガー管(フィルムケース)のふたを外し、ドライヤーで温め、ガスを3秒注ぎ込み、新しいラップを挟んでふたを”さっ”と取り付ければガイガー管復活完了です。あとはプラトー電圧の再検出をおこなうだけです。プラトー電圧の再検出は、ガイガー管内の状態が前回封止時と一致していれば必要ない筈ですが、私が試した限りでは必要でした。つまりプラトー電圧は前回封止時と異なっていました。気温が変化していたり、ガスの濃度が異なっていたり、陽極線の間隔が変化していた等、プラトー電圧変化の原因はいろいろ考えられると思います。

 

※ラップフィルムはサランラップです。ガスの抜けは感じなかったので、ラップフィルムはブタンガスより水蒸気の方をよく通すのかもしれません。この推測が正しいとすると、乾燥した場所(理想的には乾燥剤入りのケース)の中に保管することにすれば、長期的にもメンテナンス不要で運用できるのかもしれません。

私が作成した落ち込み防止板の形状

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たまたま家にあった4ミリ耐水ベニヤ製です。
フィルムケースの2つの貫通孔の周りはガスの漏れがないようにエポキシを充填しなければなりませんから、大きく切り欠いてあります。

私が理想的だと思う落ち込み防止板の形状

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本来は安い耐水ベニヤよりも細かな工作を施しても欠けたりしないシナベニヤの方が材料として向いていると想います。シナベニヤを材料に使うならこのような形に切り抜けばいいと思います。

 

ボール紙を数枚重ねて作成してもいいと思います。瞬着を染み込ませば、強度的にも遜色ないと思います。

関連リンク

販売元ビット・トレード・ワンの本キットのページ

 

販売元ビット・トレード・ワンの本キットの関連情報のページ

 

[tip](推奨)空気ガイガーカウンターキット ロガーソフトver1.05beta2
これを使うとプラトー電圧の検出が効率的におこなえます。

 

開発者小野寺康幸氏のホームページ:Einstein's electronic lab!

 

アイコムのホームページ内にある本キットの作例

おまけの写真

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あんま意味ないと思うけど一応掲載。

 

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(でもここより、掲示板書き込みフォームのページに書いて頂いた方が気づき易いと思います。)