でかボタン赤外線リモコンの製作

Last-modified: 2019-12-02 (月) 02:25:04

赤外線リピーターの記事はこちら


初出 2013-11-9
最終更新 2015-5-16
暗闇の中でも手探りで操作できるリモコンが欲しいと思い、ボタンのデカい赤外線リモコンを作りました。
deka-button-remocon_1_s.jpg
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ボタンはゲーム用スイッチです。ケースが分厚くなってしまいますが気にしないことにしました。黄色ボタンのホディ(縁)色は黒だったので手持ちの塗料で塗りました。
 

deka-button-remocon_2_s.jpg  deka-button-remocon_5_s.jpg
左写真:PIC12F683使用時  右写真:PIC18F1320に変更後
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単3と単2のどちらを採用するか迷いましたが、ボタンをケースの真ん中近くに付けられることを優先して単3にしました。いつもやってることですが、基板は半田ごてを使わずに外せるようにしてあります。トランジスタの負荷抵抗は、写真から橙2本が読み取れるので33Ωだと思われる方が多いと思いますが実は3.3Ωです。

 

赤外線リモコン本体部分はこれとほぼ同じです。DIPスイッチをプッシュボタンに変えただけです。
電源回路(昇圧回路)部分はほぼこれそのものです。部品も、流用できるものは全て流用しています。VR10kΩの代わりに5.6kΩの固定抵抗を使っています。出力は3.6Vくらいです。


(2013-12-12追記)テストで相当余分に(数ヶ月分くらいは)赤外線発射をおこなったとはいえ、僅か一月半ほどで電池が消耗して赤外線の強度が足りなくなってしまいました。やはりここに書いたように、MC34063ANは電池駆動の用途には適していない可能性が高いと思います。電池を交換し、ファームを書き換えた上でまだしばらく様子を見ようと思いますが、そのうち(1)DC-DC変換回路部分を取り除いた上電池3本による直接駆動に切り替え、(2)弱った電池でも赤外線の強度を確保できるように大容量コンデンサ追加、(3)弱い赤外線強度でも済むように赤外線LEDの角度をもっと正確に対象機器に向ける、という改修を施すのは間違いないでしょう。
(2013-1-5追記)早くもまた電池が弱くなってきたので、もう上記の改修を実施してしまいました。前回の運用スパンと今回のとでは、今回の方がファームウェアの改修でより省電力になっている筈なのに、実際の電池の消耗度は前回と変わりがないように見えました。ということで、リモコン回路本体ではなく、DC-DC変換回路の消費電力がバカ高いのは確実です。このDC-DC変換回路の消費電力は全くお話にならないと言えるでしょう。この(100円ショップ商品の部品を流用した)DC-DC変換回路を電池駆動で使用するなら「数日以内の短期間に電池の容量を使い切るくらいの用途に限る」と言えるでしょう。
(2014-3-15追記)また改修しました。電池は2本体制に戻しました。そしてPIC12F683からPIC18F1320に変更しました。PIC18F1320は2Vから動作するのでDC-DCコンバータを介さずに電池2本を直接接続可能なことと、ナノワットテクノロジーが謳われていて省電力なことが主な選択理由です。PIC18F1320は18系のJ,Kシリーズと違って、秋月ライタv4で書き込み可能です。
(最近、これとかこれで商用リモコンの中を観る機会があって、それらはどちらも電池2本を直接接続していました。「やっぱりこれだな」と思い、マイコンをPIC12F683から、最低2Vから動作可能なものに交換することにしました。)
(2015-5-16追記)↑過去いろいろ変遷しましたが、現在の構成は市販のリモコンとほぼ同じなので、電池の持ちも市販のものと同じだと言えると思います。まだ稼働1年余りで実際の確認はできていないわけですが、4~5年くらいの電池の持ちを見込んでいます。
(2019-12-02追記)まだ一度も電池を交換していませんが、問題なく稼働中です。一日の平均使用回数は数十回というところです。製品レベルの省電力性を持っていると言えると思います。

 

ファームウェア PIC18F1320用   2MHz版のみの公開です。4MHz,8MHzでの駆動は適宜修正して下さい。
ダウンロード  fileonoffonly-remocon18F1320.asm  2014-3-15掲載

 
 

旧版ファームウェア PIC12F683用 当初8MHz駆動版で公開していましたが省電力を追求する為ギリギリまで周波数を下げることにしました。
ダウンロード  fileonoffonly-remocon_2MHz.asm  2013-12-12掲載
ダウンロード  fileonoffonly-remocon_4MHz.asm  2013-12-12掲載
2MHz版は周波数チューンまで活用しているのでチップ個体差によっては正しい動作をしない可能性もあると思います。なので念の為4MHz版も掲載しておきます。

 

このページのsharpledbulb-remocon.asmを少し修正したものです。つまりこのリモコンはシャープのリモコン付きLED電球を操作する為に作成しました。調べた限り、他社のリモコン付きLEDE電球は2.4GHz帯を使うものばかりだったので、シャープを選びました。


6連ボタン赤外線リモコンの製作

 

deka-button-remocon_3_s.jpg → deka-button-remocon_7_s.jpg
左写真:PIC12F683使用時  右写真:PIC18F1320に変更後
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6連のタクトスイッチの上3個がON用で、下3個がOFF用です。
単4電池4本(2本直列x2)からの2.?V~3.?VをストロベリーリナックスのDC-DC変換モジュールで3.3Vにコンバートして使用しています。このDC-DC変換モジュールは昇圧専用で消費電力も低い筈なので、将来削除して電池3本の直接駆動に改修する、などということは考えていません。(2014-3-15追記)DC-DCコンバータモジュールを削除し、単4電池4本(2本直列x2)=2.?V~3.?Vの直接接続に変更しました。またマイコンもPIC12F683からPIC18F1320に変更しました。理由は上述のでかボタン赤外線リモコンの場合と同じです。ストロベリーリナックスのDC-DC変換モジュールの省電力性は、短期間の使用だっただけに定かではありません。
電池の使い方については、当初は2並列+2直列で使うことを考えていたのですが、既に購入していた電池ボックスが2本用1個と1本用2個で、これだと2並列+2直列にする為にはクロムメッキ部に半田付けをする必要があり、それを避ける為に結局、2直列+2並列の形式にしました。
底板は二重で、上側の板は必要最小限分だけくり抜いてあって、タクトスイッチの周辺は三方がギリギリまで上側の板で支えられています。残り一方も中央部を同厚の木片で支えてあります(その部分をメッキ線が避けています)。タクトスイッチをいくら強く押しても基板が全く撓まない程の強度を持たせています。

 

deka-button-remocon_4_s.jpg → deka-button-remocon_6_s.jpg
左写真:PIC12F683使用時  右写真:PIC18F1320に変更後
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半田面は鏡像です。

 

ファームウェアは(PIC18F1320に変更後も同じく)上のでかボタン赤外線リモコンと同じです。電源の違いを除けば回路も同じです。

 

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