FF:U 双の絆
小説「双の絆」に登場する数少ないオスカー直属のモンスターの一体。
目の部分が窪んだ仮面のような無表情の顔を持つ雪と氷でできた彫像の様な姿をしており、迷い込んだ獲物に幸せだった頃の思い出の幻覚を見せ付ける“氷のゾーン”に城砦を構え君臨している。
自身の支配するエリアに入り込んだ獲物を襲い氷漬けにした上で家族団欒などの温かい夢の世界に閉じ込めてしまう力を持ち、夢に囚われてしまった者たちは徐々に生きる気力を失って行き、最終的には夢の中に閉じ篭り命を失って“混沌”の餌になってしまうという恐ろしい結末が待ち構えている。
能力自体は第22話で登場する異界の魔術王ノスタルダムスが封じた神(邪神?)ヤルキエルと被っていく気がしないまでも無いが、ヤルキエルが実際にあった懐かしい思い出を利用するのに対して、こちらは対象の記憶に基づきつつ相手の望む理想的な脚色を加えて取り込むためにより一層悪質かつ、苦い思い出を思い出して正気に戻るというリスクが極めて低いと思われる。
オスカーは“氷のゾーン”の特性と雪の女王の能力を使って“混沌”を成長させる為にリサにアイとユウの死を見せ付ける事で“比類なき絶望”を味合わせて収穫しようと目論んでいたが、最終的にはその目論見はリサとチョビの活躍と双子の諦めない想いで遊馬から脱出されてしまい失敗してしまい、女王自体も『風』の召喚獣カーバンクルによって撃破されてしまった。
然しオスカーは今回の失敗でも十分に“混沌”が満足したのを受け、双子の収穫時期を別の機会へと移し、次なる獲物として失態続きのフングスを次のターゲットに定める事したのだが、それはまた別のお話である。