Imperiums: シナリオ・派閥・プレイレポート

Last-modified: 2024-03-04 (月) 09:35:01

こちらでは各シナリオの歴史的背景や派閥の情報、プレイレポート(使用感、初期状況、序盤の戦略、等)を掲載します。
皆さんからのレポート投稿もお待ちしております。

 
 

紀元前300年 シナリオ「ローマvsカルタゴ」

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地中海は再び大混乱に陥っています。中部のイタリアは、ラテン部族の争いに巻き込まれ、今のところどの勢力も優位に立ってはいません。カルタゴはこの地の支配者であり、すべての紛争当事者と交渉し、イタリア半島に確固たる足場を築く機会を伺っています。東方ではアレクサンダー大王のディアドコイである元将軍らが血塗れの戦争を繰り広げていて、この地域の小国は大国の槍を躱しながら極めて危険な政治ゲームをしており、国境を越えた出来事を見る機会はほとんどありません。それらに比べればポントゥス・ユークサイナス(黒海)は、静かな僻地に見えますが、ここでは地中海の文明が東の草原地帯の獰猛な騎馬戦士の挑戦を受けています。西と北には多くの蛮族が住んでおり、これらの広大な土地は拡大のための大きなチャンスです。彼らが過酷で容赦ない条件を生き残ることができれば、これらの地域の富は新たに強力な蛮族の王国を誕生させるかも知れません。
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タイトル:Rome vs Carthage
ゲーム開始年月:紀元前301年秋
選択可能派閥:24
マップサイズ:100x49
主な派閥:

  • カルタゴ、プトレマイオス朝、セレウコス朝など
    機能的な経済と強力な軍隊に支えられた広大な王国によって、容易なスタートを楽しむ事ができる。
  • アンティゴノス、リュシマコス、ヘラスなど
    野心的な隣国や自国の反乱に対処する必要があり、あなたの指導力が試される。
  • エトルリア、ローマ、サムニウムなど
    数十年に渡る戦争に巻き込まれた小国家として挑戦できる。
  • その他
    生き残りを賭けた遊牧民や半遊牧民の指導者として、戦いの咆哮を口にしながら、非常に困難なゲームができる。
  • 24個のプレイ可能な勢力とは別に、このシナリオでは、太陽の下に自らの王国を作り、自らの土地を勝ち取る事を熱望する、多くの移住する部族も登場する。

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リュシマコス王国

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アレクサンダー大王の元親衛隊リュシマコスの王国は、トラキア地方とアジアとヨーロッパの間の海峡とを支配しています。王は、アレクサンダー大王の真の後継者としてマケドニアの玉座につき、小アジアに領土を拡大することを望んでいます。アンティゴノス朝を完全に打ち負かすことは、彼にとっては威信の問題です。大ドナウ河を越えて北上する道もまた、探索に値するかも知れません。ポントゥス・ユークサイナスも大きな優位を提供するかも知れません。小さな海軍力であっても、海岸のすべてが彼の手の届くところにあるのです。

リュシマコス王国の政治的マップ
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友好国:スパルタ
戦争:ダキア部族、アンティゴノス朝、イピロス、イリュリア

レポート

北のダキア部族からの脅威がそれほど圧力が無く、落ち着いて遊べるので意外と難易度が低いかもしれない。橋の無い川を占領できるのは遊牧民とTier2以上の兵士だけであることに注意。つまり遊牧民でダキア部族との国境にある川を占領しておけばTier1兵士は入ってこれない。そしてこの川のタイルは全部草原なので、食糧生産地としてのポテンシャルも異常に高い。(洪水が致命傷になる事は否定できないが…)黒海に面している為、海路で周辺諸国との交易もやり易い。これはなかなかの好立地国。
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奪ってくれと言わんばかりのマケドニアの金鉱。かの国の状況を監視してベストのタイミングで事を起こそう。ダキア部族を一掃できたら、次はスパルタと組んでアンティゴノス朝に上陸かな?

マッシリア

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西地中海のヘレニズムの植民地として設立されたマッシリアは、その後、"文明"世界とガリアやイベリアのような蛮族とを繋ぐ交易の中心地として繁栄してきました。彼らはその成功によって、カルタゴのライバルとなりました。しかしマッシリアはもともと戦争を好まない国であり、むしろ交易を通じて良好な関係を築きたいと考えています。しかし軍事的な立場を強化するには、信頼できる同盟国を求めるのが得策であり - 彼らは既に野心的な共和制ローマに目をつけられているようです。ローマとイベリアの間に位置するこの都市は、北方の開拓に適しており、マッシリアに大きな発展の機会を与えてくれます。文明世界の端にあるこの都市には危険が伴うので、マッシリアの安全を確保する為に、更なる政治的・軍事的同盟を模索する必要があります。

マッシリアの政治的マップ
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攻守同盟協定:共和制ローマ
友好国:ガリア人、ヘレニズム同盟
戦争:エトルリア、カルタゴ、サム二ウム、ポスポロス王国

レポート

マッシリアの初期領土はとても狭く食糧生産も限られる為、沼地帯の排水と畑、農場化が内政の最優先事項になる。北方からはガリア人(緑)が南下してくるが、関係性は良好なので争いになることはない。ネメッソスの南にある奴隷市場と炭鉱は彼らより先行して取得すべし。周辺は蛮族が多く守り切れない場合は奴隷市場を入手即売却するのも有効かも。ノークラティア付近の金鉱は取りに行きたくなるが川があり補給が届かないので序盤に取得するのは難事業。むしろ東のエトルリア(紫)領内の金鉱の方が奪いやすい。エトルリアを滅ぼしつつ、その北側に流れる川と草原地帯を確保できれば食糧生産を大幅に安定させる事ができるだろう。
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外交については、なんといっても攻守同盟のローマの扱いがキモになる。かなり好戦的な国なので、戦争に巻き込まれないように攻守、防衛協定を可能な限り早めに破棄するのが有効かもしれない。初期から戦争中の強国カルタゴとは途中で和平が可能だが、ローマと距離を置かないといずれまた開戦する事になる。早めに方針を決めておきたいところ。(ちなみにローマがカルタゴに外交委任するのも目撃した事があるので、何事も起こりえるということで…)
初期から保有している船は他国との交易路の確保に使えるかも(交易にはお互いに都市とそこまでの経路が一度は視野に入っている必要あり。)ガリア人と友好を深めて国境開放できればオブジェクトを一つ達成できる。遠方だがヘレニズム同盟とは歴史的な経緯で仲が良いので、関係を維持すればゲーム後半で何かの役に立つかもしれない。
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以下テリトリーマップの通り、首都と金鉱を含むテリトリーは川の上流部まで広い範囲に及んでいる為、ここも含めて隅々まで占領しないとテリトリーペナルティーにより生産出力が停滞する。ここは補給不足(飢え)覚悟で出来るだけ早く占領してテリトリーボーナスを得ておきたいところ。
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あらためて地形を確認すると、首都周辺の中央地域は山に囲まれている為、陸上からの侵略に対しては守り易い国であると考えられる。この地理を生かして、カルタゴ以外の周辺諸国と積極的に戦争するという別ルートでの攻略を試してみるのも面白いかも知れない。

実録レポ
https://twitter.com/fantasy_miyabi/status/1664050913605226496?t=G9CpdEXwXXPo1l7jg1mEJg&s=19

 
 

紀元前337年 シナリオ「アレクサンダーの時代」

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マケドニアの新王アレクサンダーは、比較的強力な国家を継承していました。彼の父はヘラス全土を統一し、隣国のトラキアやイリュリアとの間に強固な国境を築きました。アレクサンダーは、このまま世界の覇権を握る事を望んでいます。彼は東に目を向け、地中海沿岸の豊かな西のプロヴィンスと、バビロンやペルセポリスといった素晴らしい都市を擁するペルシア帝国に目を向けました。この大帝国は巨大で、裕福で、恐るべき帝国軍を持っていますが、その中の各サトラピーの忠誠心には疑問があり、彼らの野心が東方へ向かうアレクサンダーの助けになるかも知れません。イタリア半島も興味深い情勢です。カルタゴとヘラスは、誕生したばかりの共和制ローマと地元の部族との対立を利用して、イタリア本土とシチリア島で優位に立ちたいと考えています。ポントゥス・ユークサイナス(黒海)周辺の北方地域は、一見穏やかに見えるかもしれませんが、遊牧民の大群による襲撃によって平穏ではありえません。激動の時代が待ち受けており、どこにも永続的な平和の希望はありません。
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タイトル:Age of Alexander
ゲーム開始年月:紀元前337年8月
選択可能派閥:18
マップサイズ:92x49

マケドニア

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父王フィリップ2世の不慮の死により、若きアレクサンダーがマケドニアの王位に就きました。彼は、父王フィリップのペルシア帝国を打倒して文明世界の支配者になると言う野望を含んだ大征服を夢見ています。フィリップは、スパルタを除く全てのヘレネスを、いわゆるコリント同盟で統一し、マケドニアを主導的な立場に置く事に成功し、国境を脅かしていたイリュリアやトラキアの部族を打ち破りました。しかし、アレクサンダーの真価を試そうとする者らによって、フィリップが築き上げたものは崩れ去るかも知れません。マケドニアは、よく訓練された規律正しい重装歩兵と精鋭の騎兵に頼る事ができますが、経済的には強くありません。しかし、その軍事的潜在力は大きく、新たな領土の征服は新たな富をもたらすかも知れません。

マケドニアの政治的マップ
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外交委任:
友好国:
戦争:

レポート

 
 

紀元前359年 シナリオ「古代ギリシア」

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古代ギリシアは、”ギリシア"として知られるようになるずっと前の時代には、まだまとまった国家として考えられていませんでした。単なる”ヘラス”を遥かに超えて広がる、都市国家の断片的な集合体であり、27年にも及ぶいわゆるペロポネソス戦争の後も、またヘレネス人が団結してペルシア人を追い払った後も、各々が隣国との戦いを続け、陣営を鞍替えし、反目し合っていました。東方ではペルシア帝国の継承者たるアケメネス朝が、独立心の強い太守の集まりを承認しようと奮闘し、北方のバルカン山脈の麓では、イリュリアとトラキアの”蛮族の"部族がヘレニズム国家と覇権を争っています。スパルタ、アテナイ、ボイオティアはライバル関係を続け、今この対立の中で新たな勢力が台頭しようとしています。マケドニア!
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タイトル:Ancient Greece
ゲーム開始年月:紀元前359年秋
選択可能派閥:28
マップサイズ:91x62

 

スパルタ

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ギリシア最強の誉れ高く、長きにわたり戦場で無敵を誇ったスパルタ。ペルシアの侵攻を撃退し、アテナイとの争いに勝利した彼らは、一時ギリシア全土の覇権を握った。しかし、テーバイの名将エパメイノンダス率いるボイオティア同盟にレウクトラの戦いで敗れると、スパルタの覇権は失われる。その後テーバイがギリシアを支配するかと思われたが、アンティネイアの戦いでエパメイノンダスが戦死すると、テーバイもまた覇権を維持できなくなる。ギリシアの支配権が揺らぐなか、屈辱にまみれたスパルタは再興を果たし、かつての栄光を取り戻すことができるだろうか?

スパルタの政治的マップ
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友好国:コリンス、アテナイ、エリス、アカイア、フォキス、フリュギア、ミュシア
戦争:マケドニア、ダルダニア王国、エンシェレ部族、オドリュサイ王国

レポート

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領内には川も流れているし、まあまあ道路も整備されている。金山に道路が繋がってなかったりするので、開拓者は働かせておこう。スパルタは国力のわりに初期戦力が強い。ホプライトが2体いるうえに、全ユニットがなんらかの改良を得ている。内政しながら待っていてもあまりいいことは起きないので、序盤から積極的に戦争していくべきだろう。隣国はメッシニア・アルカディア・アルゴリスの3国で、全員スパルタを敵視している。しかしその3国の向こう側のエリス・アカイア・コリントスはスパルタに友好的。隣国3つを片づければ国力的にも外交的にも楽になるはずだ。

メッシニア・アルカディア・アルゴリスのどれから攻めるかだが、ゲーム開始時点ではメッシニア・アルカディア・ボイオティアの3国は防衛同盟を組んでいる。これらの国のどれかを攻めると3国と同時に戦争になる。なので外交上浮いているアルゴリスから攻めるのが楽…と言いたいところだが、最初にメッシニアを攻めてもあまり問題はなかったりする。ボイオティアは遠すぎてほとんど関与してこないし、スパルタ北方に初期配置されているホプライトが防御の改良を持っているので、丘陵の上に陣地化して立たせておけばアルカディア軍はもれなく返り討ちにできるからである。もちろんアルゴリスを最初に攻めても問題はないが、結局アルカディアが殴りかかってくることもあるので注意が必要。

隣国3つを併合すれば、生産力はかなりアップする。適宜ホプライトを増産していけば大抵の敵は問題にならないだろう。食糧の生産量には目を配り、あまり無計画に都市の人口を増やし過ぎないように。アカイアやエリスなど、友好的な小国が外交委任を申し出てくることもあるだろう。実質的にタダで領土が増えるので即受諾したくなるが、いきなり敵国が増えたり食糧がカツカツになったりと、短期的には状況が苦しくなることも。自国に余裕があるかどうか、考えてから決断すべし。ペルシアが宣戦してくることもよくあるが、大軍を送り込んでくるようなことはほとんどない。せいぜい散発的に上陸して嫌がらせしてくる程度なので、あまり気にしなくてよい。ペロポネソス半島を制圧しコリントス地峡を抑えれば、もはやスパルタを邪魔するものはない。ギリシア最強とはスパルタのことであると、諸国に気のすむまで見せつけてやろう。