かね鉄一番の古強者 1000系
↑1000系の復興期塗装。1961-9-18
1000系は1931年に登場した特急/通勤型電車。
我が社オリジナルの1000形と、国鉄から譲渡された31系と33系を改造した1010形が存在する。
この形式の派生型として、1938年に1300形が登場している。
1985年にさよなら運転が行なわれて本線から引退。鹿ノ森線で隠居生活を送っていたが1991年にそちらでも定期運用を離脱した。
現在は定期運用を終了しているが、教習車の1211号と1613号、事業用車両の1900形が残っている。
車体
16m級鋼製車体を持つ。1000形の車体長は16,500mmである。
1000形は特急用車両として製造されたため、片開き2ドア車だ。
1010形は国鉄31系,33系の譲渡車で、片開き3ドアである。
外装
登場当初は濃紺色を地色に裾部にホワイトのカラーリングを纏っていた。
戦後混乱期は復興期塗装と呼ばれる濃紺とアイスブルーのカラーリングに塗り分けられ活躍した。
その後は旧塗装を纏って引退まで活躍した。
内装
1000形は車内に転換クロスシートを装備していたが、戦時中はロングシートに交換された。
戦後、特急の復活で再び転換クロスシートを装備し、3300系の登場でボックスシートに改造された。一部はロングシートに再び改造されている。
1010形はロングシートのまま終始活躍した。
足回り
オリジナル車の台車は日車D-16で、主電動機はWh-556-J6かTDK527。
台車は1953年に住友金属工業のウィングばね式台車のFS-4に差し替えられた。
国鉄譲渡車の台車はDT-11で、主電動機はMT15またはMT30系列だ。
1000形の主幹制御器は東洋電機製造のAL式である。その後、国鉄の制式のものに交換された。
コンプレッサーはDH-25型かAK-3型を装備するが、車両ごとにバラツキがあって1000形でAK-3型コンプレッサーの車両も存在する。
主な形式
長い間運用されてきたので、モハ1030形や1040形のように運転台撤去車や、電装解除車も存在する。
ちなみに、自社発注の1000形は固定編成を組まない。1010形は合理化のため固定編成を組む。
- モハ1000→クモハ1000(1001~1012,cMc,Mc) 1000形の基本形式。両運転台車でパンタグラフは電鉄本町側。一部が運転台を撤去されモハ1030に改番。
- クハ1500(1501~1510,Tc) 制御車。一部が運転台を撤去されてサハ1530に改番。
- モハ1010→クモハ1010(1011~1034) 元国鉄31・33系電車のモハ31・33形。1010形の基本形式で、片運転台である。両渡り構造のため方向転換されたものも存在する。
一部が運転台を撤去されモハ1040に改番。
また、電装解除されクハ1510・1610形に編入された車両もある。 - クモハ1210(1211~1221) 元クモハ12形で、自社で改造されたものも存在する。クモハ1211号が予備車&教習車として残存。
また、一部が1900形のモエ1930形に改造された。 - クモニ1250(1251~1256) 元クモニ13形。本形式では最後まで定期運用を続けた。主に小荷物や新聞輸送で使われた。
- クハ1510・1610(1511~1520・1611~1619) 元国鉄クハ16形。コンプレッサーを搭載するか否かで形式が変わる。
- サハ1560形(1561~1568) 元国鉄サハ17形。
特に書くことがない。
運用
現在は定期運用を離脱している。
不定期で乗務員訓練で走る。
編成
編成のパターンが多すぎる
基本4両
◇はパンタグラフの位置を示す。
◇ ◇
1010(Mc) | 1560(T) | 1040(M) | 1510(Tc) |
◇ ◇ ◇
1000(cMc) | 1030(M) | 1500(Tc) | 1000(Mc) |
付属2両
◇
1000(cMc) | 1500(Tc) |
◇ ◇
1000(cMc) | 1000(Mc) |
◇
1010(Mc) | 1610(Tc) |
◇
1210(cMc) | 1510(Tc) |
◇ ◇
1210(cMc) | 1000(Mc) |
等々…
ギャラリー
↑国鉄譲渡車はモハ31系や33系の改造車。1976-8-10
↑オリジナルの1000系、1001号と1002号が復興期塗装に塗装されて南かね丸検車区で展示されている。2021-10-14