【人物録】/神代

Last-modified: 2020-07-12 (日) 02:31:04

一般に、人の末裔に名を知られる神々のほとんどは、
地に残った哀れな輩の末裔を見守り続けると誓ったものたちである。
彼らは人に慈悲を掛ける一方で、使命のためならば苦難も授ける。
それが気まぐれなのか、あるいは確固たる理由のあるものなのか。それを見定めることは難しい。
 
名を知られる神々は、人々からいつか救いをもたらすものとして崇められる。
日々捧げられる祈りは彼らの下へ届けられ、時に啓示として、時に祈祷の奇跡として、現世の人に返される。


 

名の伝わる神々

“並ぶものなき”アルヴィン

神々を束ねる偉大なる王。
勇壮なる鎧と盾、そして輝ける雷の槍と鋼の剣を携えたことで知られる、魔物殺しの英傑。
猛き神々の頭目であり、その理知とぶゆう、そして誇り高く公平な性格から、神々の統括者でもある。
彼に並ぶ神はなく、“太陽”と対等な友情を交えた唯一の神でもあるとされる。


彼は天上の王であり、それ故に数多くの物事を司った。
その中でも彼は万物の決定権と共に、民を率いる統治者の模範として自らを示す。
故に、人々は何かを成す時、その頭目となるものにアルヴィンの加護があることを求めた。
それは、アルヴィンが示す王の在り様に沿うことを意味する。
彼の示す道、それは民を生かし、救い、世界に満ちる呪いを解除する使命の遂行である。


また、最初に「雷」を手にした神でもあるアルヴィンは、「雷」により気象を支配する。
無数の役割を他の神々にも担わせつつ、その全体の統括を行なう。
彼に対する祈りは王の在り方に対するものと、この天候の管理にまつわることである。
ただし、直接の干渉が出来ぬゆえに、この強大な神を以てしても都合のいい奇跡は容易く起こせない。


神々の統治者でありながら、彼は罪を犯した同族の末裔を見守ることも己の責務とした。
彼は現世と神世の境に築かれた王城の玉座より、二つの世界を見張っている。