獣化の呪いの研究者 第4回
話者 | セリフ | 備考 |
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- | 週刊アドベンチャラー 短期集中連載 ~獣化の呪いの研究者~ 第4回(最終回) | |
- | 研究者である わたしは わたしの元を訪れた男に 獣化の呪いを 解除するための 術式を教えることにした。 | |
しかし その式だけでは 獣化の呪いを 解くことは出来ない。 獣化の呪いを解除するには 膨大な魔力が必要だった。 | ||
それも ただやみくもに 魔力を 集めれば いいというものではない。 必要なのは 高純度の魔力。 わたしの 見積もりでは ソルストーンクラスの魔石が数百。 ──否。 もっと必要になるだろう。 | ||
故に わたしは呪いを解除するのを諦めた。 しかし 彼の出した答は違った。 呪いを 解除するための 膨大な魔力を求めて 旅を続けるというのだ。 | ||
魔獣の呪いを解除出来た暁には わたしの元に報告に来ると言い残し 彼は旅立った。 あの日から 1年の月日が流れた。 彼は 今 どこで何をしているのだろうか。 | ||
わたしの命は あと数年で尽きるだろう。 獣の姿のまま 果てるのは もはや避けようのない定めだ。 | ||
魔獣の呪いというのは 本当に恐ろしいものだ。 獣化の呪いだけではない。 他にも様々な呪いを持つ魔獣もいるという。 いくら勇敢な冒険者とはいえ 魔獣相手に みだりに手を出してはいけない。 これだけは読者諸氏には 覚えておいていただきたい。 | ||
最後になるが わたしの編み出した術式のほかに 獣化の呪いを 解除する方法を知っている者。 手掛かりとなる情報を 持つ者がいれば ぜひ 情報提供をして欲しい。 | ||
わたしだけではない。 これまでも これからも 生まれ続けるであろう 全ての被害者のために。 どうか よろしくお願いする。 獣化の呪いの研究者 ダニエル・ハッカソン |