RS2
【ヴィクトール】の最期の言葉。
【バレンヌ帝国】当代【皇帝】の【レオン】と第二皇子【ジェラール】が【ウオッチマン討伐】へ向かっている間、第一皇子ヴィクトールは首都【アバロン】の警護を任されていた。
そこに【七英雄】の【クジンシー】の襲撃が入り、ヴィクトールは(恐らく得意技であったであろう)【流し斬り】で応戦するものの仕留めることはできず、逆に【ソウルスティール】で致命傷を負わされてしまう。
そして、レオン達が戻ってきて瀕死のヴィクトールに駆け寄り「なにがあったのだ」と問うが、彼はこの台詞を残して力尽きてしまう。
当初のレオンはクジンシーについて警戒こそしつつも無茶なことをすることはないと考えていた。
しかし、首都を襲われ息子を失ったことでその考えを改めざるを得なくなり、【オアイーブ】の助言のもと弔い合戦として【ソーモン進攻】を決意。
かくしてクジンシーによるヴィクトール殺害事件は、帝国が七英雄を真の脅威にして絶対に倒さなければならない敵と認識する切っ掛けとなり、帝国と七英雄の長き戦いの火蓋を切る出来事となった。
…と話の流れ自体は非常にシリアスなものであり、ヴィクトール本人としても敗北を悔いてのこの台詞なのだろうが、これ自体は最期の言葉として少しシュールなものとなっている。
(今際の際なので仕方ないが)「何があった」という問いへの答えにはなっておらず、結局その後兵士から回想と共に経緯を説明してもらうシーンに繋がるのも何とも。
恐らく「流し斬り」という技名が必殺技っぽくないというのもツボに入る原因ではないかと思われ、動画サイト等でこのセリフが出た時はもちろん、流し斬りが放たれるだけでネタにされることも多い。
また、流し斬りには一定確率で腕力を-5するデバフ効果もあり、ネタとしての知名度の高さからこの技のデバフが決まることを「流し斬りが完全に入った」と表現するプレイヤーもいる。
ただヴィクトールの名誉のために言っておくならば、流し斬りはこの時点ではかなり高位の【大剣技】である。
父親であるレオンが【二段斬り】しか使えず、配下でさえヴィクトールが流し斬りの前に放った【巻き打ち】さえ使えるかどうか微妙な線である。
また、前述の通り流し斬りには腕力を大きく落とす効果があるため、得意技でダメージを与えつつ相手の腕を使い物にならなくしたとなれば、並の戦士や魔物が相手なら決着が付いたも同然だったのだろう。
しかし、クジンシーはそれにも耐え抜き、腕力など関係なく生命力を吸い尽くすソウルスティールにより一発で逆転され負けてしまった。
そんな想定外の負け方への驚愕と悔しさから放たれた言葉と考えると見方もまた変わるセリフである。
さらに言うならば、この台詞はある意味ソウルスティールの秘密を暴くヒントにもなっており、レオンの【伝承法】に対する考えに影響を与えた可能性も否めない。
それでもこのセリフがシュールに感じるという人がいるのなら、このゲームには包丁技が存在する事を思い返してほしい。
もし彼が長剣使いだった日には、或いは…。
全文は下記。今際の際を表現するためなのか「入った」ではなく平仮名になっている。
‥‥父上‥‥
流し斬りが
完全にはいったのに
‥‥
RS2(漫画版)
RS2R
フルボイス化によって、息も絶え絶えのこの台詞からのレオンとジェラールの慟哭が悲劇を際立てるが、シリアスが強調されるほどシュールも強調されてしまうのがこの台詞のサガである。
一方で3D化により技モーションが詳細になったため、流し斬りを扱える技量も窺い知れるようにもなった。純粋に重量で叩き斬っていたそれまでの【大剣技】において、この技以降から叩き斬る形でなくなっていく。
ちなみに本作では流し斬りの腕力減少デバフは確定なので、前述のネタで言うと流し斬りは命中しさえすれば必ず完全に入ることになる。
また、TGS2024トレーラーでは「新要素である【七英雄の記憶】の描写→タイトルロゴ→この台詞のシーン」という流れからゲーム映像が始まる。
話の筋書きを端的に表すためと考えても自然なチョイスではあるのだが、公式のネタ扱いぶりも改めて感じさせる。
【帝国試験】の問題でも「ジェラール皇帝の兄君であるヴィクトール様が得意としていた技」としてしっかり取り上げられている他、攻略本では流し斬りが「ヴィクトールの代名詞と呼べる技」と断言されてしまっている。
実際、亡霊となった彼と戦う際も、本作ではしっかり流し斬りを多用してくる。
確定でデバフが通るので、一概にネタにできない流し斬りの真骨頂を見せつけてくる。
関連項目
- 【アバロンはこの私が守る】……戦闘前のセリフ
- 【ほー、なかなかやるな。だが、まだ若い】……流し斬りが完全に入ったのに倒せなかった時のクジンシーのセリフ
RSU
イベント「大神官を討て!七英雄の復讐」の2.復讐の連鎖にて【ソウルスティール】をレオン&ヴィクトール&ジェラールに回避され、ヴィクトールからの流し斬りの反撃を受けたクジンシーが
…バ、バカな…
ソウルスティールが
完全にはいったのに…。
と発言。
どう考えてもギャグです。本当にありがとうございました。
余談
【ロマンシング佐賀】2025のコラボメニューにて『流し斬りが完全にはいった伊万里牛チーズハンバーグセット』が登場している。