【ふしぎなボレロ】

Last-modified: 2024-03-10 (日) 04:56:35

概要

DQ4以降のDQ8を除く作品及びリメイク版DQ3に登場する鎧(胴体部防具)。初出はDQ4。
ボレロとは同名の民族舞踏の際着用する丈の短い服のこと。
リメイク版DQ3では消費MP半分(+1)、それ以外だと敵から呪文攻撃を受けた際にその分の【MP】(もしくはその半分)をたまに吸収する効果を持つ。
DQ5~DQ7に登場する呪文【マホキテ】はこの効果が元になっている。
 
我らがドラクエはMPマネジメントがやや厳しいため、なかなか便利な効果のように思えるだろう。DQ3の場合は特に。
しかし耐性はないし、MP吸収効果は必ずではないので安定性に欠け、鎧(胴体)は守備力でも耐性でも重要な防具が多い。しかもDQ7までは入手できる時期が遅く、耐性重視になる頃に無耐性のこれが手に入っても……という事情からハッキリ言って扱いづらい。 
3DS版DQ7では強化版である【真ふしぎなボレロ】が登場した…が、こっちもこっちで微妙な評価をされている。
 
初期の作品の公式イラストでは両肩に硬そうなプロテクターのついた特殊な衣類で、イラスト内で着用しているキャラの胴長に比べて特に丈が短いような印象もなく、しかもマントやスカートとセットで描かれているため、ボレロ感が全然ない不思議なデザイン。
DQ9で大幅にデザインが変更され、ようやくボレロっぽくなった。

DQ3(リメイク版)

SFC・GBC版では【しんりゅう】を倒すと作ってもらえる第5の【すごろく場】のクリア景品として登場。
ガラケー版以降では【謎の塔】の神竜のフロアの隅に落ちている。なんと全員が装備可能。 
他作品とは効果が違い、呪文の消費MP軽減効果があり、消費MP÷2+1(端数切捨て)というかなり優秀な性能を誇る。
本作においては、名前からして【ふしぎなぼうし】の系統といったところか。両者の併用も可能。
【おおごえ】の消費MPも半減できるが【フローミ】【レミラーマ】は不可能。
とはいえこの2つは消費MPが元々2なので気にはならない。
 
トップクラスの威力を持つ【ギガデイン】や全体完全回復の【ベホマズン】を連発できるようになるので、【勇者】に装備させると面白い。
しんりゅうと戦う際に勇者に渡せば安定して戦いやすくなる。
一方、守備力30・耐性なしと防具としてはやはりポンコツ。ダメージは目に見えて増えるので注意。勇者なら【ゆうしゃのたて】のおかげでそれなりのブレス耐性と両立できるのが強み。
 
これに限らず、DQ3のリメイク時にDQ4~DQ6から輸入された装備は、元の作品では大したことがなかったのに、妙に強くなっていることが多い。
【ひかりのドレス】【かわのこしまき】【せいぎのそろばん】などが挙げられる。

DQ4

守備力37。【天空への塔】の外観宝箱に入っている他【ブラックマージ】が1/128でドロップする。
売値は5625G。
【クリフト】【ブライ】【マーニャ】【ミネア】が装備可能。完全に魔法使い系専用である。
初登場の本作では消費MP分を吸収でき、味方がかけた呪文にも効果を発揮する。
【メガザル】【ベホマラー】といった個人単位の被弾判定がある味方全員対象呪文の場合、自身もMP還元の対象になる。つまりその場合、結果としてタダで使えたことになる。但し、メガザルに関しては後述の通り。
死亡時にかけた蘇生呪文も対象。【ザオラル】による蘇生に失敗した場合、死んだままMPだけが回復する珍事を目にすることも。
しかし発動率は1/6程度しかなく、あてにできるようなレベルにはない。というよりオマケ程度にしかならない。本作では【いのりのゆびわ】がラクラク入手できる(【838861枚】を使えば尚更)ので、そんな雀の涙ほどのMP回復などに縋る必要は全くない。
むしろ、そのために無耐性で守備力も低いこれを装備して被ダメージを増やしていては本末転倒。
天空への塔を登るまでに、耐性の優秀な【みずのはごろも】が買える為、ほぼ出る幕が無い。
水の羽衣を装備できないクリフトにとっても、呪文耐性なら【まほうのほうい】、守備力なら【はぐれメタルよろい】があるので不要。
わりと高めの価格で売れるので水の羽衣や【ちからのたて】といった高額な装備を買うための資金にすればいいだろう。
 
因みに本作では消費MPが特殊な呪文が2つあるのだが、全員から15ずつでトータル60消費の【ミナデイン】は60ではなく1人分のみの15、MPを全部消費する【メガザル】の場合はその時いくつ消費しようが必要最低値である1と見なされる。
発動する頻度が低いのに、まったくケチな仕様だ。
 
FC版攻略本でのキャラクター別のコーディネートのイラストでは、ブライが【しあわせのぼうし】【うろこのたて】【マグマのつえ】と合わせて着用している。
FC版だと守備力は【みずのはごろも】のほうが上だが、そちらは結構高価なので、二軍に沈みがちなブライにはタダで手に入るこちらを着せたまま後回しにされていることも多い。
他の装備も「一軍に優先すべき装備」や「ブライに回されやすい装備」の兼ね合いで、自ずとこの組み合わせになってしまいがちなのだが、その風貌はどう見ても奇怪にしか見えない。
『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』【栗本和博】のネタの中には、ブライ以外全員全滅するも馬車から上記の装備一式に身を纏ったブライが現れ不敵に微笑み、【アンクルホーン】が顔色が変わるほど怯える、という物が存在した(4巻P23)。
この時点でこの防具のデザインセンスと立ち位置が確定していたのかもしれない…

リメイク版

守備力が47にアップし、数字だけならブライの最強防具になった。
……が、耐性が無いという欠点はそのままなので、結局使われない。
 
一応、物理攻撃しかしてこない【バアラック】【ライバーンロード】【スモールグール】【フェアリードラゴン】【ギガデーモン】戦や、クリア後の【隠しダンジョン】に出現する【ランガー】【ブラッドハンド】【じごくの番犬】【ネクロバルサ】など、水の羽衣で軽減できない攻撃を多用する相手には使えなくもない。
……とはいえ水の羽衣との守備力差は4、軽減できる打撃ダメージはたったの1でしかないので、いちいち相手に応じて着替える手間をかけてまで使うかと言うと……。

DQ5

守備力37。【ちいさなメダル】10枚と交換で入手可能。売値は5625G。
【ビアンカ】【フローラ】【女の子】が装備可能。
モンスターではB、G、Kグループが装備可能。
 
本作からは味方がかけた呪文には効果がなくなった。発動率がやたら低いのは相変わらず。
こんなものを取るくらいならば、16枚で交換出来る【きせきのつるぎ】の方が遥かに有用。
メダルがちょっと足りないからと、ふしぎなボレロを選ぶと悲惨なことになる。

リメイク版

小さなメダル17枚と交換になった。奇跡の剣は23枚と交換なので、やはり奇跡の剣を選ぶべき。
ただ、プチコロ達の最大MPの低さを補う為に局所的に装備させる使い方もあるにはある。
尤も、必ずMPを吸収出来る訳ではないし、何よりも彼らの加入時期がかなり遅いので最速でこの防具を手に入れてもあまり意味がない。
MPの補充をしたいなら【ダークシールド】【エルフののみぐすり】の方が扱いやすいだろう。
特に前者はプリーストマーの最強装備でもあるので実用性で大きく優る。
 
女性陣で【デボラ】だけ装備出来ないのは、かっこ悪いからだろうか?
 
ちなみに小さなメダルの景品で唯一、【すごろく場】などの他の手段で入手することが出来ない。
全てのアイテムを揃えるつもりならば1個は交換する必要がある。
 
また邪道な使い道ではあるが、PS2版ではとあるプレイにおけるこの人のまさかの最強防具となる。
意外な方法で日の目を見られたと言える。

DQ6

守備力40、かっこよさ-50。理由は不明だが、装備するとかっこよさが激減する。
公式ガイドブックのイラストを見る限り、そこまでかっこ悪いようには見えないのだが…。
少なくとも【おなべのフタ】(かっこよさ-20)や【ただのぬのきれ】(かっこよさ0)等よりは余程マシなデザインをしている。
この世界のかっこよさの基準がイマイチ分からない。
人間では【主人公】【ミレーユ】【バーバラ】【チャモロ】が、モンスターでは装備グループAが装備可能。
【しあわせのぼうし】と一緒に装備するとコーディネートボーナスが貰えるが、どちらもかっこよさマイナス装備で、ボーナスがそのマイナス分をフォローしきれないので無意味。しかもしあわせのぼうしが【ベストドレッサーコンテスト】の最終ランクの賞品(=それ以降コンテストに参加することがない)なので、【はぐれメタル】からしあわせのぼうしをドロップさせないとコーディネートボーナスにはお目にかかれないのでますます無意味。
なお、本作では発動率が約1/2に上昇した代わりに吸収量が消費MPの半分になった。
どうせなら吸収量を1/4にしてもいいから確実に吸収する仕様にしてくれればまだ使いどころもあったのだが。
 
小さなメダル80枚集めると褒美として入手出来るのだが、メダルが最短で80枚に達するのは【ライフコッド】で、【主人公(DQ6)】が合体する直前である。
しかも、60枚で【しんぴのよろい】が、70枚で【メタルキングヘルム】が手に入った後。だが、前述の神秘の鎧や水の羽衣が存在する時点で入手しても誰も使わない。
しかも、これまでと違い、売ることも出来ないので金策にもならない。
 
他には【ランプのまおう】が1/256の確率で落とすのだが、【ヘルバトラー】の悪夢よろしく、【▼】が出現して落胆したプレイヤーは多いだろう。
まぁあちらに比べれば、落とす確率と仲間になる確率が同じなので、ぬか喜びさせられる回数は少ないだろうが。

DQ7

守備力40、かっこよさ-50。売値は5000G。
小さなメダル95枚集めると褒美として入手出来るのだが、95枚という数字はなんとDISC1で手に入れられる枚数と同じ。
しかも、83枚で【けんじゃのいし】が、90枚で【メタルキングのたて】が手に入った後である。
更にはここでしか手に入らない一品物。これはさぞ強いのだろうと思いきや、DQ6と性能に一切違いが無い。売れるだけマシか。
 
【キーファ】以外の全員が装備可能だが、装備に乏しい【ガボ】ですらこの頃には水の羽衣が存在する。
しかも、ガボのMPが足りなくて困ったという状況に陥ることはまず無く、【ダーマ神殿】で購入可能な【まほうのほうい】よりも優先する理由も見つからないので、仮にダーマ神殿直後に入手出来たとしても、この守備力と性能では使われないだろう。
何故ここまで入手困難なのか謎過ぎる防具となった。【メダル王】にとってはふしぎなボレロの方が価値があるのだろうか?
 
ちなみに本作から(正確にはリメイク版DQ3から)公式イラストが変更され、丈の短い「ボレロ」らしいデザインになった(というか前作までのデザインがおかし過ぎた)。
なお公式ガイドブックでは何故か「マント」に分類されている。
確かに服とマントがセットになってはいるが、他にもマント付きの防具が数ある中で何故これだけマントがメイン扱いなのか……。

リメイク版

入手方法はなんとPS版と同じ。
最速ならば【コスタール】クリア後に95枚集まるようになったが、終盤になったこのタイミングでは遅すぎる。
また、【マシンジェネラル】【すれちがい石版】のリーダーにした時の討伐報酬で手に入ることもあるので一品物では無くなった。
 
強化版の【真ふしぎなボレロ】が登場したが、あちらも耐性はないわ確実ではないわで使い勝手はお察し。というか守備力で勝る分多少マシというだけであり、頼りなさはほとんどどっこいである。

DQ9

守備力20。攻撃魔力が16上昇する。全職業が装備可能。売値は3300G。
確実に発動し、しかも吸収出来るMPが消費値と同じになったので、ようやく実用レベルの効果になった。
今まで通りかっこ悪い品に位置づけられており装備するとおしゃれさ-10を食らってしまう。
また、装備が見た目に反映されるようになったため、なぜこれがかっこ悪い扱いされているのかを体感できるようになった。
着せ替えさせてみると、丈、袖、マント全てが短い。なるほど、これはかっこ悪い。
というかそもそもボレロは重ね着が前提の衣装であり、単品で身に着けるものではないのだ。
 
クエスト42【しわくちゃの手紙】の報酬で手に入る他、【宝の地図】ランクFに入っていることがある。
宝の地図で早い段階で手に入るので、プレースタイルにもよるがまともに役立つ可能性がある。
特に本作では呪文によるMP消費量=吸収量が増えたため、他の防具との組み合わせで耐性の問題を何とかすればそれなりに使いどころがある。

DQ10オンライン

レベル118装備である【ふしぎなボレロセット】の体上・体下装備である「ふしぎなボレロ上」「ふしぎなボレロ下」として登場。
セットで装備していると戦闘中常時【マホトラのころも】の効果(受けたダメージの1/10だけMPを回復)、下にはMPを一定確率で消費しない効果がついてくる上に全属性のダメージが上がる。
また基礎効果にもMPをたまに消費しない効果付き。

DQ11

残念ながら「時々MP吸収」に逆戻り。
全員が装備可能で、うち直しに必要な宝珠は10個。

-+1+2+3
守備力40424446
攻撃魔力17181921
たまに呪文MP吸収20%

【メダル女学園】【メダルスタンプ帳】【ちいさなメダル】50枚分のスタンプを押した景品として入手できる。
ちいさなメダルを80枚や95枚も要求していた時代を反省したのか、世界に異変が起こる直前、つまりはストーリー中盤辺りで入手可能になった。
そのため時期的には、守備力は魔法職向け装備と考えれば合格圏内、魔力強化の効果も含めると数値だけなら悪くないスペックではある。
 
ただし、たしかに最短入手こそ早くなったが、それは町中フィールドなどにて巧妙に隠された宝箱や、各地の離れ小島や【クエスト】の報酬もくまなく集めたら【聖地ラムダ】あたりでギリギリ50枚揃うというもの。
この時期だとさすがにパーティ全員が何らかの耐性装備を身につけているか【着せ替え】を楽しんでいる時期なのでそれらが優先になるだろうし、最短で入手ができるぐらいほど入念に世界中を探索したプレイヤーなら、これ以上の防具はいくらでも揃えられるはず。
そのうえ最短での入手を逃した場合、しばらくはメダル女学園に行けないこともあって、これ以上に有能な防具がさらに増えてくる。
そして吸収発動率が下がったこととMP回復手段の豊富さと、何よりも入手時期がストーリー中盤であるために敵がそんなに強い呪文(≒MP消費の多い呪文)を使ってこないので、運よく吸収効果が発動したとしても元々の回復量自体が少ないという問題が出てしまった。
ということでDQ9でようやく実用レベルになったものの、今作では再び微妙な扱いに。せめてちいさなメダルの要求枚数があと10枚ほど少なかったら、MP吸収はともかく防具としては強い部類に入るので、まだ活躍の機会はあったかもしれない。
ちなみに【セーニャ】の場合は同じMP吸収効果を持つ【聖賢のローブ】が上位互換品になっている。

バトルロード2レジェンド

よみがえる伝説から登場。上がるステータスは力+10、守+22、速+40。
本作でMPの概念が無いせいか、受けた攻撃呪文を回避できるという効果になった。従来の作品と比べると、裾部分が追加されている。
攻撃呪文が強力な【ゾーマ】や大会モードの対戦相手に挑む場合、これと【みかがみのたて】を装備するといいだろう。

トレジャーズ

【お宝】の一つとして登場。

お宝No.121
レアリティトレジャー
カテゴリーヒストリー
コレクション防具
標準価格1,320,000G

星ドラ

DQ4コラボイベント前編のガチャで正義のソロバン、しあわせのぼうし、【ふうじんのたて】と共に登場。からだ上・下に分割されており、下半身には裾・ズボン・ブーツが追加されている。守備力は共通して18、最大値が56で回復魔力(からだ上)と攻撃魔力(からだ下)はいずれも15。
MPの概念がないため、当イベントでボスとして登場する【魔剣士ピサロ】への対策装備となっている。ドルマ属性ダメージ軽減、補助呪文のコツ、幻惑耐性といった効果がつく。

魂の絆

イベント「防具の試練 ふしぎなボレロ編」で実装された、装束に分類される星4装備。星ドラ同様にからだ上・下に分割されており、デザインも星ドラ準拠。
本作も仕様上MPの概念がないため、からだ上の方は「ストック2以上の特技使用時、一定時間自身の魔法防御力アップ」、からだ下の方は「ストック2以上の特技使用時、一定時間自身の物理防御力アップ」と、装備者の生存性を高める特性を持つ。