【ムーア】

Last-modified: 2024-04-28 (日) 13:58:30

この項目はアニメDQ(勇者アベル伝説)の登場人物について解説しています。
DQ6の敵キャラクターについては【デスタムーア】をご参照ください。

アベル伝説

アニメ【ドラゴンクエスト~勇者アベル伝説~】に登場する人物で、デスタムーアとは無関係。CV:柴田秀勝
 
大魔王【バラモス】の側近の大魔道士であり、短身の【エスターク人】
「ムヒョヒョヒョ」という独特の笑い声が特徴。
水が苦手なので、外界では【死せる水】で満たされた球状のバリアを張って浮遊している。
【デイジィ】いわく「ガマガエルの化け物」(36話より)。また【マインツ】の町の少女ジェニーからは「ナマズのおじさん」と呼ばれる。
無理やり容姿を形容するなら、頭部と顳顬、頬にナメック星人のような触覚が生えた三頭身のドラムと言ったところか…?
 
第一話から登場し、バラモスが求める【竜伝説】の謎を解き明かすために東奔西走。
相手の記憶を読み取る術を使い、攫った【ティアラ】【アリアハン】に住む【ヨギ】【アリアハン王】などがこの術にかかっている。
バラモスに対しては健気とすら言えるほどの忠誠心を見せるが、それは「永遠の命」を得られる【伝説の竜】の生き血を飲みさしでもいいから飲みたいという下心からくるものであった。
しかし、【ジキド】と違い下克上を狙うような野心家ではなく、下心からといえどその忠誠心は本物であった。
何かと独断専行に走りがちなジキドとは全く反りが合わず、不手際を見つけてはバラモスの前でそれを糾弾している。
悪役ではあるのだが、その独特な口調やバラモスに一途に尽くす忠誠心、形勢が不利になった途端に怯み、捨て台詞を吐いて退散する事もあるなど、丸っこい体型と相まってどこか愛嬌があり、アベルの味方を殺しまくったジキドに比べると憎めない小悪党といった雰囲気を醸し出している。
 
終盤でバラモスと共に念願の竜の生き血を手に入れるも、飲む直前で【モコモコ】の妨害を受け、竜の血を【聖杯】から零して失ってしまうばかりか、傷つけられた事で怒り狂った竜に返り討ちにされてしまう。
怒れる竜の力は圧倒的であり、【ゾーマ】をも吸収したスーパーバラモスすらも圧倒する。
そして劣勢のバラモスに慌てて駆け寄るが、それが災いして竜が吐いた炎を防ぐための盾に使われてしまう。
今まで忠義の限りを尽くしてきたにも関わらず、あっさりと自分を使い捨てにするバラモスの仕打ちに嘆きつつ、炎上した【浮遊要塞ガイム】と運命を共にする。
そのムーアに対するバラモスの無慈悲な仕打ちには敵とはいえ【デイジィ】も憤ったが、【ヤナック】いわく「悪の秩序なんてものは、あんなもんよ」との事だった。

戦力

大魔道士らしく、【メラ系】【バギ系】を中心に【ラリホー】【ベホイミ】なども使う。
攻撃呪文は一通り使えるようだが、【イオ系】の呪文だけは使わなかった。
【メラゾーマ】【ベギラゴン】すら軽々と使いこなすほか、相手を洗脳して自白させる術も得意としており、
多種多様な魔法を使いこなす様はまさに敵サイドにおける魔法のエキスパートと言えるだろう。
反面、力仕事は苦手としており、作中で肉弾戦を行ったことは一度も無い。
 
ヤナックとは二度に渡り、魔法のみの戦いを繰り広げており、これは作中でも名バトルと名高く、人気が高い。
初戦は【ルイーダの村】付近に不時着していたガイムの側で、アベルたちをガイムに侵入させるために囮となったヤナックと戦う。
月食の影響で魔力が抑えられているという状況下ではあるが、ヤナックが放つ魔法の常に1ランク上の魔法を放っており、ヤナックの【ヒャド】を逆に【ヒャダルコ】の媒介に利用して返したり、ベギラゴンを繰り出すなど、呪文合戦では終始圧倒。ヤナックは切り札である体術と呪文を組み合わせた技で一矢を報いるのが精一杯だった(この時はアベル達と交戦したバラモスが、聖なる水を浴びせかけられた事で撤退。ムーアもそれに呼応して離脱した)。
 
二戦目は【青き珠の島】上陸時に戦う。
初戦での余裕の勝利から油断しており、自分と同等の呪文を扱えるまでに成長したヤナックに逆に手玉に取られてしまい、【ヒャダイン】で動きを封じられたところに【イオナズン】を撃ち込まれ、命からがら逃げ出した。
しかし、二戦目は戦闘の内容より、こいつが当時のゲームでは敵側の使い手がまだいなかった【ギガデイン】を放った(しかもヤナックが強くなったとはいえ【イオラ】と引き分けだった)ことが何よりも印象に残り、作品ファンの語り草となっている。
今となっては【ダークドレアム】【グレートジンガー】など敵もギガデインを使うようになって久しいが、当時はまだ勇者専用呪文であったギガデインをこんな怪物が使うなど、誰が想像しただろうか?

余談

アベル伝説ではバラモスの部下であったムーアを演じた柴田秀勝は、
【ドラゴンクエスト ダイの大冒険】(1991)では【ガルヴァス】『CDシアター ドラゴンクエストIII』では【ゾーマ】を演じている。
 
そして、何かとゲームの後作ではアベル伝説と設定が類似しているものが多いが、特に言われるのが【ムドー】の容姿がムーアと酷似していることである。ただし同種の雑魚である【ブースカ】の原画は元々DQ5の開発時に描かれたものであり、それはアベル伝説の放映時期とも近い。
また、ムーアという名前も上官を連想させる事も要因の一つであろう。
なお、DQ6では名前改名の際にこれを名付けようとすると、デスタムーアと同じ名前と看做されて【命名神マリナン】に拒否される。