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Backstory/CLONING

Last-modified: 2009-01-04 (日) 10:57:36

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Cloning

 
cromeaux_memorandum.jpg

以下の文書は,Gallente領に拠点を置く,とあるクローン会社が事業拡大のために追加融資を募集した際の案内書の一部である.この案内書では現在宇宙で用いられている最新の応用事例の解説と共に,クローニングを支える科学技術についても述べられている.

 

Cromeaux社 追加ご融資 募集のご案内 Edit

Cromeaux Inc. Memorandum

 

趣意書 Edit

Statement of purpose

 

Cromeaux社は連邦内において高品質クローンをご提供する最大手企業となることを目指しております.
クローニング・ビジネスはEVEにおいて最も利益の大きな産業のうちの1つになっており,革新的かつ活動的な弊社はすぐに良い売り上げを得られると確信しております.弊社はこの数ヶ月間で業界最高の科学者を迎えており,今後5年間でより一層先進的なクローニング技術の開発を行い,大幅なマーケットシェアの拡大を目指します.

 

弊社はChemal Tech社の独立子会社として7年前に設立されました.現在の資本内訳はChemal Tech社による出資が2/3を占めており,その他は弊社役員自らによる出資が25%,Luminaire銀行による出資が8%ととなっております.皆様に今回のご融資を頂くことで,弊社は連邦全体に渡って競争力のある製品をご提供できる企業に躍進を遂げます.

 

事業 Edit

Business

 

クローンは需要の高い高級商品です.行政機関に認定され信頼できる高品質クローンを配備する正規医院の他に,粗悪で危険な材料を用いることもある違法なクローン医院が数多く存在するという事実を見ても,正規マーケット以外の場でも相当量のクローン需要があることが明らかです.

 

Cromeaux社は生化学の権威であるYomir Veschens博士及び起業家のEron Jasceteによって7年前に設立されました.今日では,世界的に一流な遺伝学者及び生体工学者を多数含む,4,000人超の従業員を抱える会社となっています.弊社に勤める主要なメンバーは次のとおりです.

 
  • Yomir Veschens博士.CTO.SWS '74 EST卒.生化学及び遺伝子設計学の両博士号を取得.過去にはJurg Akrael博士のチームに所属し,脳写像技術の完成に寄与しチームを成功に導く.Cromeaux社の共同出資者の一人.
  • Marika Alois.CEO.優秀な起業家として名高く,過去に手がけた企業にはKS Manufacturing社やDioSec社がある.今年初めから弊社CEOに就任.
  • Daphnie Fonterouche.CFO.Luminaire銀行の銀行支店長を勤めた後,独立し財務顧問会社を営む.4年前から弊社CFOを勤める.
  • Roul Gonzi博士.上級エンジニア. 過去にはPoteque Pharmaceuticals社のクローン事業部にて研究チームを指揮.
  • Araham Keredin博士.研究者.以前はAmarr PrimeのRoyal Instituteの生物学教授を勤め,この春から弊社に就任.補助記憶学及び心理復元学のエキスパートでもある.

弊社は既に連邦内に5箇所のクローニング施設を有し,そのどれもが都市地域に位置し高利潤を期待できる地域に展開しております.弊社は今後数ヶ月のうちに,更に4箇所の宇宙ステーション施設を含む7箇所のクローニング施設を建設することを計画しております.これは今後,最大の顧客になるであろう宇宙船艦長からのクローン需要に応える為です.

 

現在,連邦内におけるクローン業界の最大手はPoteque Pharmaceuticals社となっております.
Poteque Pharmaceuticals社は連邦内で最大のバイオテクノロジー会社であったため,事業化の目処が立ち,法基盤が整うや否や容易にクローンビジネスに進出することが可能でした.しかしながら,クローン事業が彼の巨大なコングロマリットの小さな一事業部門だけであるということは彼等にとってこの事業が優先事項ではないことを意味しています.その一方,我々Cromeaux社は専らクローン事業に焦点を絞ることにより,クローン製造分野の新たな担い手となる類まれな機会を持っていると言えます.

 
clone_marketshare.jpg

ここに現在のクローン事業における会社間の市場シェアの分析結果を示します:

 
  • Poteque Pharmaceuticals [30%]
  • Zainou [21%]
  • Genolution [9%]
  • Lai Dai [7%]
  • Eifyr & Co. [4%]
  • Cromeaux Inc. [1%]
  • Other [28%]

我々Cromeaux社は,今後5年でクローン市場の5%シェアの獲得を目指します.

 

オペレーション Edit

Operation

 

クローニング技術は3つの分野に大別することができます.「クローンの製造」「脳成育と記憶復元」および「クローンの品質」です.どの運用にも,熟練したスタッフ及び詳細な知識を必要とします.我々Cromeaux社はどの分野でも,誇るべきスタッフと知識を十分に所有しております.

 

クローンの製造 Edit

Clone manufacturing

 
clone_structure.jpg

クローンはバイオマスを使用して製造されます.近代的な方法では,どんな種類の有機物からもクローンの製造が可能となっています.動物の屍骸から(有機物なら)スープに至るまで,どんなものでも原料として使用することができますが,最良のクローンは人間の屍骸から製造されるものです.低品質の材料を用いることは大規模な組織再構成や多くの化学工程を要し,かつお客様の意識を転写する際にエラーを引き起こす重大な危険性を伴います.

 

クローンご購入時には,お客様は精密検査を受ける必要があります.また幾つかの組成サンプルを採取させて頂きます.組成サンプルはお客様のクローンを構築するために利用されます – クローンはオリジナルが死ぬまさにその瞬間にオリジナルの意識を受け取り,新しい生を授かるのです.

 

Cromeaux社では,全てのクローンは正規に保証された(遺言でドナー提供に同意された方の)人間の屍骸からのみ製造されます.
バイオマスでは細胞組織の腐敗が進行しないよう最高品質の保存料が用いられ,異物混入や組織剥離が起こらないように維持されます.
Cromeaux社は最高品質のクローンの製造業者としての名声を得ることを使命としており,運用上クローン施設が悪用されることはございませんので,お客様には安心してご利用頂けます.弊社では全ての連邦法と規則は厳格に遵守され,また連邦政府の検査官が我々の全てのクローン製造施設に常駐しています.

 

バイオマスは身体を構築するのに用いられます.この身体は全知覚器官,完全に機能する臓器官及び末梢神経系を含みます.ただし,頭脳は切除され代わりに心拍数,血圧および呼吸を維持することができるだけの原始的な神経中枢系だけが残されます.この身体の体温は周辺環境に依存する為,環境温度は細胞系に損傷を与えないよう最新の注意を払って維持されます.

 

ドナー提供者が元々有していた免疫系は不活性化されます.また胸腺は切除され,代わりにお客様の移植細胞に置き換えられます.これらの工程を経ることでクローン体は移植に対して拒絶反応を起こさなくなり,お客様の幹細胞を埋め込むことができるようになります.クローン体の体細胞は非常にゆっくりと分裂し,徐々に埋め込まれた新しい細胞系に置き換わります.

 

クローン体の培養には数ヶ月を要します.しかし,あらかじめ全てのクローン施設にはお客様が何時でも購入可能な一般的なクローンが備蓄されています.
頭蓋骨の形成には柔軟性合成骨ポリマー(*1)を材料として用い,成型加工された後にガンマ線レーザーを照射することで硬化できます.他の様々な骨格も同様で,この技術により目鼻立ち及び身体的外観は非常にすばやく復元可能です.この処理はお客様によってクローンが購入されると同時に迅速に行われます.同様の技術を用いて肌の色合い,刺青,傷跡も復元されます.こうして特長を持たなかったクローン体は,あたかもお客様と一卵性双生児であったかのような変貌を遂げます.
(*1 soft synthetic bone polymers)

 

いかなる優れたクローニング会社であっても,種族,血統の違いにより生じる生理学的な差異を考慮しないわけにはいきません.クローンへの意識の転写プロセスが円滑に,かつ最小限のズレの範囲内で行われるようにするためには,各々の血統が有する固有のDNA痕を複製しなければなりません.血統を揃えることで各血統が有する独特の特徴及び習性は保持されます.
記憶復元は脳細胞の精密な神経層のレイアウトと密接に関わっている為,脳の成育過程(下記参照)において以前の身体と血統が合っているかどうかは非常に重要となります.

 

脳成育と記憶復元 Edit

Brain growth & storage

 

もちろん,お客様の明確な合意が得られない限り,決してクローン体の脳の成育が行われることはありません.
一度クローンが購入されると お客様の頭脳形状及び神経細胞中枢の配置を確定するために完全な脳スキャンを行わせて頂きます.その後,お客様の頭脳形状と合致する3次元ゲル構造体(*2)が組成されます.
(*2 three dimensional gel structure)

 

脳スキャンから得られた情報に沿って,このゲル構造体を神経細胞および神経膠細胞と共に,高濃縮栄養素と不活性成長因子を浸透させて培養することで頭蓋が形成されます.この成長因子は受容分子となっていて,お客様にお渡しする焼成スキャナ(*3)(下記「クローンの品質」参照)の中にある分子と結合され(有名なFTLコミュニケーション技術(*4)を利用)ている必要があります.
(*3 burning scanner)
(*4 FTL-communication technology)

 

培養完了後,ゲル構造体はオリジナルの最後の瞬間まで仮死状態で維持されます.

 

ひとたび焼成スキャンが発動されると,不活性成長因子に結合されている分子が不安定な状態になり,分子分裂によって成長因子の活性化を促します.この活性化における発熱過程は,ゲル構造体へ導通する神経線維を溶かし開くのに十分な熱を生じます.活性化された成長因子によって引き起こされる神経線維の成育により,ゲル構造体内の樹枝状結晶はオリジナルの脳と全く同じ組成となります.

 
clone_base.jpg

このプロセスだけでは,オリジナルの脳の正確なレプリカを作成するのに十分ではありません.
樹枝状結晶の形状とシナプスの増強レベル(この2つの組み合わせによって記憶と能力が決定される)を正確に復元するためには,神経間リンクを微調整する必要があります.このため,活性化プロセスが神経経路に書き込まれ終わるまで,組成された樹枝状結晶と神経間リンクを通じて神経刺激が送られ続けます.

 

これらのシナプスの増強調整はクローンへの同調作業の最終段階において急激に行われる為,クローンで意識を覚醒するときの感覚はよく,記憶が「戻ってくる」と表現されます.

 

クローン施設では,一般クローン体と同じように,お客様がお作りになられたクローン体(俗に言う準備済クローン)も維持されています.ゲル構造体中の受容分子が,お客様にお渡しする焼成スキャナと対になって結合されているために,クローニングプロセスは必ず1対1が原則となっています.

 

弊社「プレミアムメンバー」にご入会頂ければ,Cromeaux社が所有する全てのクローン施設にお客様クローンを準備させて頂きます.– 我々Cromeaux社が本サービスを最初に開始して以来,他の大手クローニング会社もこぞって同様のサービスを開始しました. –
しかしながら,クローンと1対1対応の焼成スキャナをご購入のお客様には,現在のところ,お住まいから最も近いクローン施設をご利用頂く必要があります.

 

クローンの品質 Edit

Clone quality

 

カプセル・センサーはカプセル内部の破損を検知した場合,瞬時に前述のような乗員の脳状態の緊急アップロードを行います(訳注:焼成スキャンと活性化のこと).カプセルが行う焼成スキャンは,乗員の脳をアナログ走査します.この緊急時スキャンによるスナップショットは,全ての脳細胞間の全てのニューロン接続の状態を含んだ,正確な脳状態を記録します.この緊急時スキャンは瞬間的かつ高効率でなけれなならない為,この高出力スキャンが走査した脳は完全に「虐殺」(*5)されてしまいます.
(*5 brutalized)

 

初期の幾つかのスキャン実験において被験者は恒久的な心傷及び重度の脳損傷を受けており,これは回避不能な現象として受け入れられました.しかしながら,如何なる手段をもってしても死ぬ状況にある人間にとっては,この深刻な副作用も些細な問題でしかありません,

 

現在の全てのカプセルは,この緊急時スキャンを行うべき瞬間を高度に調整されています.もしスナップが余りにも早すぎると,乗員は死んでいないながらも植物状態で生き続けなければなりませんし,もし余りにも遅すぎれば,スキャンが未完のまま失敗する危険性があるばかりでなく,仮に成功したとしてもクローンで復活した際に自らの死の経験を知覚しなければならなくなります.これは深刻な外傷的体験(トラウマ)となり,クローンに重篤な心理的,機能的障害を引き起こします.

 

クローンの品質には重点を置かざるを得ません.クローン体の脳の組成や形状がオリジナルに近ければ近いほど,復元プロセスがより良く働くからです.大きな違いとして,シナプスの成長プロセスの過程において失われる記憶量が挙げられます.これは宇宙産業において最も顕著に現れます.全ての宇宙船艦長は,航行認可証を得る際にクローン体の生成を義務付けられています.しかしながら,自分に合った適切なクローン体を購入し続ける義務は無いため,適正なクローン体を保有せずに死亡した場合,一般的なクローン体が供与されてしまいます.これらの一般クローンはオリジナルとは大きく異なった脳組成を持たざるを得ないため,記憶の喪失は非常に厳しいものとなるでしょう.

 

一方,人間の屍骸から製造された完璧な状態の自己クローンをあらかじめ用意しておいた場合,99.99%の記憶を復元することが可能です – これはまさにオリジナルのドッペルゲンガー(*6)と呼んでも差し支えないでしょう.
(*6 true doppelganger)

 

市場分析 Edit

Market analysis

 

クローンの需要はこの数年間で明らかに増加傾向にあります.これには幾つかの理由があげられます:

 

より安価で簡便な新しいクローニング技術が開発されたこと
競合によりクローン設備を備えた宇宙ステーションが増加したこと
最大の顧客層である,宇宙船の艦長が増加したこと
新しい法令や規制が制定され,今まで利用が制限されていた分野でのクローン利用が認められたこと
多くの地域で,クローニングが危険な実験あるいや社会的なタブーとは考えられなくなってきたこと
違法な,或いは秘密裏に操業するクローニング設備が余りにも膨大なため,正確なクローン市場の規模を知ることは不可能です.これらの違法なクローン施設の多くは低品質なクローンを製造しているに過ぎませんが,それでも尚,多くの潜在的顧客層が正規市場から流れていってしまっていると考えられます.公平な目で見れば,これらの違法なクローニング施設は正規サービスを受けられないであろう顧客層へのサービスを提供しているとも言えます.以下に示すのは今日のクローン市場の各種統計です.但し,違法なクローニング施設に関する情報が不足している為,これに関する値は全く正確ではないことにご注意下さい.

 
clone_companies.jpg

クローニング会社数:

  • クローニング会社 計 [42]
  • 違法な 同上 [18]
  • クローニング施設 計 [510]
  • 違法な 同上 [60]
 
clone_sellingclones.jpg

クローン売り上げ数:

  • 昨年度総売り上げ数 [148.732.202]
  • 違法な 同上 [24.450.819]
  • 昨年度総収益 [12.419.138.867.000]
 
clone_composition.jpg

クローン原料内訳:

  • 正規保証済 人間の屍骸 (Grade A+) [37%]
  • 非保証 人間の屍骸 (Grade A) [32%]
  • 動物の屍骸 (Grade B) [23%]
  • その他の有機原料 (Grade C) [8%]
 
clone_ratio.jpg

地上 対 宇宙 比:

  • 宇宙 クローニング施設数 [103]
  • 地上 同上 [48]
  • 宇宙船艦長へのクローン売り上げ数 [42.615.928]
  • 違法な 同上 [15.778.144]

全世界の人口における産業別就職比率を勘案すると,ほとんど僅かに過ぎない宇宙産業における市場が非常に大きいことが,これらの統計から分かります.これは宇宙航行が危険だということを示しているのではなく,宇宙船艦長が法令によってクローン生成を義務付けられた唯一つの職種であることに起因します.過去の幾度もの経験と歴史の積み重ねが,この義務付けの必要性を立証しています.
また,宇宙産業は最も急成長している産業でもあります.昨年度,地上のクローニング施設の販売売上高は3%増だったのに対して,宇宙ステーション内のクローニング施設の販売売上高は何と11%増を記録しています.

 

事業計画及び今後の展望 Edit

Income project and future prospects

 

設立からの2年間,我々Cromeaux社は研究開発に従事して参りました.3年目に最初のクローニング施設が設立され,以降毎年クローニング施設を増設して今日に至っております.昨年度は最初のクローニング施設からの収益が上がった最初の年となりましたが,同時に収益と同額の経費を計上させて頂いた最初の年でもあります.これは事業が安定軌道にのり,拡大再生産へ向けた経常基盤が確立されたことを意味しております.今回ご案内する新しいご融資を頂くことによって,我々Cromeaux社は前述したように最も大きな市場拡大が見込める宇宙事業へ進出いたします.

 

文頭で示しましたとおり,我々の計画する7つの新しい施設のうち,4つの施設は宇宙ステーション内に建設される予定です.弊社はすでに以下に挙げる宇宙ステーションを確保しております.これらは全て交通量の多い星系に位置しており,これらの宇宙ステーションはいずれ,我々Cromeaux社の事業の中核を成していくであろうと期待されます.

 
  • Miroitem II
  • Reblier Prime
  • Deven I
  • Colcer II

現在計画している7つの施設が稼動を開始いたしますと,弊社の予想売上高は4倍になると想定されています.同時に会社の操業経費は2倍になると想定されています.従って,今後2年間で 1〜2.000.000.000 の純利益が期待されます.
弊社の取締役会一同,今回の弊社の事業拡張におけるリスクは最小限であり,かつ想定されるご融資を頂けた全ての投資家の皆様へのご配当金は多大なものになるであろうことを確信しております.

 

以上.

 

 

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