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Backstory/Chronicles/Egonics_Inc

Last-modified: 2009-01-04 (日) 14:23:26

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初出

 
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Egonics Inc.
Egonics社

 

Gallente連邦の娯楽産業界は大変競争が激しく,特に芸能系各社は少しでも競合他社を出し抜くことができるなら,どんなことでもします.娯楽産業の規模からすれば,わずか1%の市場シェアの変動が何十億iskもの収益の増減に直結するからです.多くの会社がスパイ工作やら妨害工作やら,社会的に見れば首を傾げたくなるような胡散臭い駆け引きに明け暮れ,また多くの会社がお互いを技術的にだし抜こうと凌ぎを削っています.後者の代表的な例が,有名なEgonics社です.

 

Egonics社は創立から50年を数え,今では全ての人の個人的嗜好に合わせた音楽の創作,及び配信を一手に担う音楽配信の専門企業です.Egonics社はこのサービスの根幹を支える幾つかの重要技術を持っています.

 

第一に,Egonics社は何十億人もの顧客の個人情報を扱う巨大なデータベースを保有しています.

 

Egonics社が保有する個人情報データベースは,全宇宙の民間企業が扱っているものの中でも最大のものです.当初Egonics社は様々な商品のプロファイリングにこの個人情報を用いようとしていましたが,しかし現在のところ音楽配信に関するものだけが成功しています.
サービス開始当初,Gallente連邦政府の保守派がこのEgonics社による個人情報の収集に猛烈に反対しました.しかしEgonics社はこれらの反対意見を巧妙に利用して,逆に若者達による個人的自由の権利擁護運動を引き起こさせることに成功しました.若者達を味方につけたEgonics社は急成長し,また"Egone"は若者達の間で自由の象徴にもなりました.

 

Egonicsの個人情報データベースは非常に多岐詳細に渡り,社会的地位,職業,学歴,結婚情報などの他,各人のDNAサンプルを含む完全な家系情報,生物学的な情報までもが含まれています.Egonics社はありとあらゆる手段を用いて,このデータベースを拡充し,維持し,アップデートしています.この手段を問わない個人情報の収集に眉を顰める者が居ることは確かです,しかし,Egonics社にDNSサンプルを渡している人が,渡していない人と比べて,如何に正確に彼等の嗜好に合った音楽を提供してもらえているかという事実を目の当たりにすると,大多数の人は納得してしまいます.

 

第二に,Egonics社は数千人規模のサウンドエンジニア及びミュージシャンを雇用しています.

 

彼等は顧客の要求に応える新しい曲を,絶え間なく提供し続けることができます.Egonics社は顧客の嗜好を数百パタンに分類している上,毎日数千曲もの新曲を創り出しています.これにより全ての人のどんな要求に対しても,ぴったり合致した音楽を探し出して提供することができます.
Egonics社に雇われているミュージシャンは総じて影の薄い存在になりがちですが,彼等はそこで顧客の嗜好を探るという得難い体験ができます.実際,Egonics社を辞めた後に有名になったミュージシャンは大勢居ます.

 

最後に,Egonics社は顧客に音楽を配信する際に独特な手法を用いています.

 

この"Egone"は一見するとヘッドフォンというより,頭につける装飾のように見えるかもしれません.なぜならば,これは普通のヘッドフォンの様に耳に音を送信するためものではないからです."Egone"は耳を通り越して,音楽を直接,脳内の聴覚神経に照射します.
この手法はEgonics社と視聴者,双方に有利な点を生み出しました.Egonics社にとっての最も大きな利点は,実際に録音された音ではない為にどのような不正コピーもされる心配がないという点です.視聴者にとっても騒音公害のような迷惑行為はありませんし,何より耳を使っていないのでお互い会話する際に不自由しません.

 

音楽はラジオと同じように,電波に乗せて配信されます.全てのEgonics社の視聴者は,彼等の好む曲だけを彼等だけのために配信する個人ラジオ局を聞いていることになります.

 

そんな訳で,強引な個人情報の収集手法や,その押付けがましい配信手法を嫌う者も居ないではありませんが,Egonics社は現在も着実に人気を伸ばしつつあります.ただし,例えばAmarr帝国内では,Egonics社の活動及びEgonics製品の利用は禁じられています.

 

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