Backstory/Chronicles/Konrakas

Last-modified: 2009-01-04 (日) 14:59:47

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初出

 
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Konrakas
惑星Konrakas

 

宇宙開拓時代の初期において,宇宙飛行は単に二惑星間を移動する手段に過ぎませんでした.しかしここ数十年で,宇宙飛行は多くの意味を持つようになりました.今では数千もの人々が,専ら一つの宇宙ステーションを惑星の代わりに彼等の「ホーム」「故郷」と呼び,殆ど宇宙上で生活しています.そして巨大化した宇宙ステーションは,そこで暮らす人々の全ての需要を満たすことの出来るあらゆる工場,あらゆる食糧生産施設を備えた,完全な居住地となっています.

 

当然,これ等の「宇宙都市」は生産機能を賄うために膨大な量の原料(material)や鉱物資源(mineral)を必要とします.しかしながら,植民惑星の軌道上にあるならいざ知らず,必要資源が何でも入手できるようなステーションはごく稀であり,殆どのステーションはどうにかして自活手段を確保しなければなりません.

 

勿論,周回する惑星の鉱物資源を利用しなくても,生産施設を稼動させることはできます.しかしその場合,資源の調達を面倒で高値な輸入に頼らざるを得なくなってしまいます.このような理由から,「惑星採鉱」は生産を行う上で他ステーションとも対等に競い合う為の極めて重要な要素となりました.衛星軌道上からの惑星採鉱が可能となった今では,例え居住不可能であっても鉱物資源が豊富な惑星は,大規模生産を志す者達に文字通り「金鉱」として扱われています.

 

このような鉱物資源の豊かな非居住惑星の一つに,Shintaht星系の惑星Konrakasが挙げられます.この星系は当初,Caldari国によって発見され命名されました.しかしAmarr帝国の領域に隣接していたことから両国家が所有権を主張し,現在でも決着を見ていません.Shintaht星系は二つの恒星が極度に接近している比較的珍しい二重星の一つです.大きい方の恒星(主星)を中心として惑星が周回していますが,小さい方の恒星(伴星)が極めて接近しているため,惑星の周回軌道にも影響を及ぼしています.これに加えKonrakasには大きな衛星(月)が二つあり,これらが二つの太陽と同様にKonrakasに重力の影響を及ぼしています.

 

この結果,惑星Konrakasは極めて混沌とした気候を有することとなりました.季節は極氷から灼熱まで目まぐるしく廻り,海流は大荒れで洪水の氾濫は珍しくありません.暴風が絶えず鳴り響き,その風速はしばしばハリケーンをも凌駕します.更に四つの星から受ける重力変動により,常に地震と火山噴火が起こっています.言うまでもありませんが,この惑星上に生命体は皆無で,人類が居住することもできません.ただし,猛威を振るう大自然の力によってこの惑星には数々の貴重な鉱物資源が生成され,またこれ等が地殻変動により地表に露出しています.

 

しかしこの大自然の猛威が,また惑星採鉱を非常に難しいものにしています.惑星Konrakasの衛星軌道上から採鉱できるようにするまでには,巨額の投資が必要になるだろうという事実に,Caldari人もAmarr人もまだ気付いていないようです.

 

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