フェストゥム/『蒼穹のファフナー EXODUS』におけるフェストゥム

Last-modified: 2018-11-15 (木) 18:15:47
 

アザゼル型

北極ミールの欠片から生まれた、人類に敵意を抱くフェストゥム。超大型で、世界に6体確認されている。
そのうち1体は、アルヴィス付近に出現しており、以来、配下のフェストゥムを差し向け続けている。
人類とアルタイルの交信を妨害していると推測されている。
お互いその仲は悪いとされ、1体が人類と和解しても他のアザゼル型との対立が避けられないらしく、いずれもアルタイルを自分達の勢力に加えようと画策している。

アザゼル型A ウォーカー

エメリーを追ってアルヴィス付近に出現し、その後竜宮島をつけ回すアザゼル型。透化能力やヴェル・シールドを無効化させる力を持つ他、短期間で配下のフェストゥムに戦闘経験を反映させて「戦術」を駆使するなど、極めて高いフィードバック能力を持つが、他のアザゼル型と異なり、自身が直接戦闘を行う描写がほとんどない。
アザゼル型の中では感情豊かな方で、確認されただけでも、新しい同化現象に恐怖するパイロットを嘲笑する、勝利を確信し邪悪な笑みを浮かべる、用意した策が破られた時や、来主操の無邪気な問いに怒り吠える、と言った行動を取っている。
細長い手足の人間のようなその姿は「影」に過ぎず、本体は約15万tもの海水と同化している事が後に判明、竜宮島の面々からは「この40年で最大の進化」と評されている。
同じアザゼル型のベイグラントに突如同化され、使役される形で海神島上陸部隊を強襲したが、ゼロファフナーとアマテラスの連携の前に敗れ、ついにコアごと消滅した。

アザゼル型B ロードランナー

2150年にハワイ・ポリアフ輸送基地に出現したアザゼル型。四足歩行と不気味な面立ちが特徴。
並みのフェストゥムでは到底耐え切れない、人類軍の核攻撃を受けても表面しか損傷しないほどの高い耐久力を持つ。
2151年にはシュリーナガルに現れ、アショーカミールの一部である世界樹を破壊したが、竜宮島から駆けつけたマークザインとマークニヒトに追い詰められ、コアのみとなって撤退する。しかし撤退、転移した先で、アビエイターに不意を突かれ、捕食・同化された。
また人類軍の核攻撃を学習して高熱を操る能力を獲得し、シュリーナガルの戦闘では一帯を焼け野原にする強力な熱風を放っていた。

アザゼル型C アビエイター

2足歩行ロボットのような外見のアザゼル型。背中の巨大な背負いものが特徴。
人間への軽蔑心が強く、一騎の前で鋭利な牙を見せて人類を嘲笑したりもしている。
マークザイン、マークニヒトの猛攻から逃れたロードランナーを不意打ちで襲い、捕食・同化した。
ロードランナーを捕食した事で元々より力が強大になっているらしく、劇中でもロードランナーより強力な個体だと言及されている。
ワームを雲状に固めてバトルフィールドを形成、天候を操り優位な状況を作り出す。マークニヒトの放電に似た雷撃が使用可能で、背中に角を生やしてマークザインのルガーランスのビームを凌駕する光球を放つ事ができ、ロードランナーの能力であった超高熱をも操る。
新天地を目指す一行を攻撃し続けたが、22話でマークザインの捨て身の同化により、消滅した。

アザゼル型D ベイグラント

ヘヴンズドア作戦で新国連が入手したアザゼル型フェストゥム。人工衛星にムカデのようなものが絡み付き一体化したかのような複雑怪奇な姿をしている。
衛星軌道上におり、世界で唯一の国際宇宙ステーションの機能を有し、ダーウィン基地において衛星通信の使用を可能にしたほか、派遣部隊と竜宮島を監視していた。
衛星通信を利用して情報を送る事で他のフェストゥムをある程度誘導する事もできる。派遣部隊と交戦中のアビエイターを撤退させ、ウォーカーに派遣部隊から竜宮島への帰還者を正確に襲わせるといった、他のアザゼル型とは一線を画した能力はその一例と思われる。
能力は紅色の光線による同化。桁違いの威力を誇り、クロウラー、ウォーカーを苦もなく粉砕しコアまで完全に取り込んだ。また、取り込んだ他のアザゼル型を使役する事も可能である模様。
また、マークレゾンの搭乗者と同化している第三アルヴィス「アトランティス」のコアがベイグラントのコアでもあるため、マークレゾンとリンクしている。

アザゼル型E フローター

巨大なクラゲか円盤形UFOに似た非生物的な外見のアザゼル型。……と人類軍には認識されていたが、その正体は来主操の属するボレアリオスミールだった。
アビエイター、クロウラー、人類軍と一騎らの戦う戦場にエメリーらエスペラントらの「おねがい」に応えて飛来し、正体を明かして空母ボレアリオスの姿に変化した。
おそらく上記のフェストゥムの姿は偽装鏡面で見せていた仮の姿と思われる。

アザゼル型F クロウラー

虫に似た形状のアザゼル型。地面に垂れ下がったクチバシと4本肢が特徴。
エスペラントでも察知できないほど巧妙に敵意を隠蔽できる。
周囲を凍結させる能力を持ち、凍結した箇所をバトルフィールド化してフェストゥム群を発生させる。なぜか召喚するのはプレアデス型のみである。
また標的を同化する際も普通の同化結晶ではなく、この凍結能力を使う模様。マークニヒトを戦闘不能に追い込む強さを見せた。
人類軍基地を襲撃した際にマークレゾン(ベイグラント)に同化された後、ウォーカーと同じ様に使役されて海神島を襲撃するも、総士、操、甲洋の三人に引きずりだされたコアを貫かれて消滅した。

スフィンクス型

「あなたはそこにいますか」という問いかけを発する種。複数の亜種が存在する。

スフィンクスA型

無印から出現し続けており個体数も多い種。

スフィンクスB型

マッシブな体型が特徴。当初目立った力は透化能力と分身程度だったが、ウォーカーの配下と竜宮島部隊の戦闘以降、過去の戦闘経験(ファフナー毎の戦いかた)を反映した特性を持つ個体が複数登場している。

  • 4本の剣状の腕を生やし、刺突・斬撃で攻撃するタイプ。
  • 肥大化した腕と筋肉質に膨らんだ体形の打撃攻撃タイプ。
  • 他より前傾姿勢気味で、強固なシールドを展開する防御タイプ。
  • 筒状の腕からワームショット・ウェッジ、または火炎放射を放つ遠距離戦タイプ。

スフィンクスC型

無印にも登場した大型フェストゥム。A型の進化型とされる。*1

スフィンクスD型

第5話にて竜宮島に襲来した種。ワームスフィアを弾丸のように直線的に発射する「ワームショット」が攻撃手段。
スカラベ型との連携で、何重ものヴェル・シールドを貫通し竜宮島本土を狙撃した。

アルヘノテルス型

小型フェストゥム「グレンデル型」を生成し統括する能力を持つ。統括するアルヘノテルス型が全滅すると生成されたグレンデル型も一緒に消滅する。
第18話では計24体が密集陣形となって竜宮島上空からグレンデル型を大量投下する戦法を取っている。

グレンデル型

アルヘノテルス型から生成される小型フェストゥム。一般的な個体は自動車よりやや大きい程度で、3本脚で獣のように歩き回る。
しかし第18話では体長数mmと極端に小さく虫のような形状の個体が生成され、ヴェルシールドを覆うように大量に投下された。その量は、シールド内部から見ると覆われた部分の景色が遮断されて真っ黒になるほど。

シーモータル型

飛行機のような姿をしている。接触による同化をメインに攻撃するする他、進化体のB型は、ワームスフィアを楔形に凝縮させた高威力の「ワームウェッジ」を放つ。前面にシールドを張る個体も確認されている。

デルフィネ型

ミミズや蛇、ムカデなどを想起させる細長い体の種。地中を潜行する事ができる。
尖った口部と尾部で突き刺すように攻撃する。

ディアブロ型

サーベルを携えた騎士のような姿のフェストゥム。
パイロットを同化してファフナーのコントロールを奪い、他のファフナーとの同士討ちを狙う。ただファフナーを操るだけでなく、機体識別コードを保持したままにする事で、同士討ち防止用のセーフティ機構を逆利用し、人類側の反撃を困難にする。
同化にはワームウェッジや生成した幼体を介したり、あるいは腕のサーベルを直接コックピットへ突き刺したりと様々な方法を用いるがいずれも非常に強力。
幼体を介する場合、取り付いた幼体は機体を破壊しても再生してしまうため、パイロットごと殺さないと倒す事が出来ない。また、ワームウェッジの被弾部位を切り離した場合や、本体が逃走してサーベルが機体から引き抜かれた場合なども、同化現象は止まらずそのまま進行してしまう。
直接戦闘の能力も高く、丸鋸型の変形ワームスフィアと強固なシールドを駆使しながら俊敏に動き回るため、倒すのは容易ではない。
これらの極めて強力にして凶悪な対ファフナー能力から、人類軍のファフナー・パイロットからは「悪魔」と呼ばれ恐れられており、第三アルヴィスにて対峙した竜宮島の面々も(甲洋と操がいるにも関わらず)半壊に追い込まれた。
アザゼル型ロードランナー、ベイグラントの群れに加わっている。

スカラベ型

大量の触手を植物の根のように広げる性質が特徴。

スカラベJ型

『HEAVEN AND EARTH』にも登場した種。

スカラベR型

第5話にて竜宮島に襲来。無印で猛威を振るった、対象物を捻る能力は本作でも健在。
ヴェル・シールドを低減させるフィールドを発生させる能力を新たに獲得している。

グレゴリ型

同化された人間の心が幽霊のようにさ迷っているだけで、人に危害を加える事はない種とミツヒロに説明された。アショーカに寄生しているようで、金髪に隠れた異様に大きな両目を除けば、幼い少年の姿をしている。
エリア・シュリーナガル崩壊以降も新天地を目指す行軍に潜り込んでいた。

正体は第三アルヴィス(アトランティス、海神島)のコアだった少年。かつて第三アルヴィスは新国連によって島民を皆殺しにされたうえ、コアを奪われている。そのコアは新国連基地の「プロメテウスの岩戸」に安置され、ベイグラントと相互同化させられた上で人類にコントロールされていた。

この背景から、グレゴリ型としての存在は元海神島コアの思念体、あるいは未覚醒体としての姿であると見られる。事実、ミツヒロと同化し覚醒、人類軍に反旗を翻して岩戸を離れてからはコアとしての高い能力を行使している。

ウーシア型

第7話でウォーカーが召喚した。形状は『RIGHT OF LEFT』で出現した進化前フェストゥムに酷似しているが同一種かどうかは不明。*2ワームスフィアから大量のシーモータルB型を発生させる。

リヴァイアサン型

無印から登場し続けている大型フェストゥム。巨大な鯨のような風貌で、海中での行動に特化している。
18話では全長約60㎞の極端に巨大な個体が登場しており、グレンデル型と共にアルヴィスを飲み込もうとした。

プレアデス型

魚に翼を生やしたようなシルエットで、体の正面にある1つ目から雷撃を放って攻撃する。
自身から小型フェストゥムを大量に生み出し統括する、アルヘノテルス型と似た特徴を持つ。
アルヘノテルス型とは生み出す小型フェストゥムの性質が異なり、本体と別種ではない(プレアデス型親子という扱い)ほか、空中を移動可能で、標的に取り付くと自爆のような方法で同化してくる。
過去から出現しているタイプだが、EXODUSでの登場はかなり遅かった。

アケロス型

第9話で登場。リヴァイアサン型と同様に水中での行動に特化しているようだが、そちらに比べて体型はスリムでザリガニのハサミのような部位を持つなど姿は大きく異なる。主に体当たりで標的を攻撃する。

エウロス型

ボレアリオスミールから生まれた、赤い体色のフェストゥム。
「エウロス」とはギリシア神話に登場する嵐を呼ぶ東神の名に由来。
人類軍の巡航ミサイルや銃器を模倣し武器として用いるなど、人類の戦い方を理解した攻撃的な種で動きも非常に俊敏。
『HEAVEN AND EARTH』では敵として登場したが、本作では来主操と共に援軍として登場する。


*1 なお『HEAVEN AND EARTH』にて、この種と全く同じ姿のスフィンクスE型が登場している。
現時点では、作中での描写(背部に無軌道爆弾のような物を搭載しているか否か)か制作側の言及でしかC型とE型を判別できない模様。
なお、一例として第13話に登場した個体は「Sphinx-C」の文字が写るシーンがあるため、C型である事がわかる。

*2 ウーシア型の名前だけは「竜宮島回覧板 号外」にて記載。
また進化前のフェストゥムは海水に適応していない点、海中のアマテラスを追跡しなかった点から同一種の可能性も否定できない。