キーワード/【ヴィラン】

Last-modified: 2024-03-31 (日) 08:12:00

概要

「悪役」を意味する英単語(villain)。
ディズニー作品およびKHシリーズでは、いわゆるディズニーキャラクターの悪役達を指す。
彼らを商品化したりした際のブランド名としても用いられるが、呼称が「ヴィランズ」だったり「ディズニー・ヴィランズ」だったり、やや不定形気味。
KHシリーズの作中で悪役を「ヴィラン」と呼称したことは一度もなく、KHIIのホロウバスティオンに「ヴィラン砦」という地名があるのみであるが、アルティマニアなど関連書籍では彼らは「ヴィランズ」として紹介されており、ファンの間でもディズニーの慣例にならい「ヴィラン」や「ヴィランズ」と呼ばれている。

また、KHオリジナルキャラクターもディズニーキャラクターであるため、ハートレスマスター・ゼアノート等も広義ではヴィランといえるが、ファンからこれらのキャラクターがヴィラン扱いされることはまずない。

  • 一応ツムツムでは、アンセムゼムナスシャドウのツムはミッションでヴィランズツムとして扱われているので、ディズニー的にはやはりヴィランズという認識でいいのだろう。

ヴィランは多くの作品で物語の終盤で主人公達と対峙するが、敗れたヴィランは大抵が死亡、それに至らずとも動物の姿にされたり、醜態を晒して笑い者にされたり、悪行が露見して警察(もしくはその世界でそれに該当する組織)に捕らえられてお縄に着くといった最後を迎えるのがお約束。しかし、それでも「トイ・ストーリー」のザーグなどごく少数のヴィランは和解したりする
ヴィランが死亡する場合、直接的な描写がされる作品は少なく、シルエットだったり何かしらのエフェクトやカモフラージュで表現が曖昧になっていることが多い。また、マレフィセント、アースラ、シャン・ユーのように、主人公に直接倒されるケースはごく少数で、崖際に追い詰められての転落死のように、二次災害や自滅的な行為によって死に至ることが多い。


元はヴィランだったが改心する等の理由で味方側につくという例外的なケースも存在する(KHシリーズではイアーゴが代表的な例)。
その他、Mr.スミーのように立ち位置はヴィラン側だが性格自体は善良なタイプ、クレイトンスカーのように一見すれば味方側だが物語が進むにつれて本性を表に出す野心家タイプ、ジャンバのように作品によって味方側になったりヴィラン側になったりするトリックスター的なタイプ、リンズラーのように元々善良な性格だったが何かしらのきっかけでヴィランとなる悪堕ちタイプといったように、ヴィランの中でも様々な種類の悪役が存在する。
魔法のような超常的な力で直接主人公側を苦しめてくる者、知謀を巡らせて裏から糸を引いている者、絶大な権力を後ろ盾にして好き放題行う者など、作品中の活躍も実に様々であり、それが彼らの魅力でもある。
 
手下ポジションのヴィランは、大抵が間抜けだったりお調子者だったりで役に立たない、もしくは主人を手伝うつもりが主人公サイドのキャラクター達に有利になる結果を招いてしまう事が多い。
しかし、アースラの部下のフロットサムとジェットサムのように腕の立つ手下も少なからず存在する。

  • メタい話をするとドジな敵役がいないと色々不利な立場にいるこちらが反撃する隙が作りにくいからともいえる。ただし、敵も味方も頭がよく、高次な戦いをすることもあるにはある。だがそれだと見る側にとって少し分かりにくいのだろう。

KHシリーズでも数々のヴィランが登場するが、原作での活躍・描写によって大きく3つ(あるいはその複合)のタイプに分類できる。

  1. 元から戦闘能力を有しており、直接主人公たちと対決するキャラクター
  2. 心の闇でハートレス等を引き寄せ、最終的に自滅するキャラクター
  3. 心を闇に乗っ取られてしまい、戦闘能力を得て主人公と戦うことになるキャラクター

KHIでは1.のうち、いくつかのワールドのヴィランが結託し、ソラたちの倒すべき闇の勢力となっていた。
また、特に2や3のタイプのヴィランは体から闇のオーラが立ち上ったり言動が異常になったりする。

組織としてのヴィラン

闇の力を使ってハートレスを操り、全ての世界を支配しようと企むヴィランの集団。

  • 作中では前述の通り一度も呼称してないことや寄せ集めの集団であることから、正式名称は無いと思われる。

メンバーは以下の通り。

また、マレフィセントに「世界の中心ならカイリの心を取り戻す方法が見つかる」と唆されたリクも途中から計画に加担している。
 
9年前にハートレスを率いてホロウバスティオンを滅ぼしたとされる魔女マレフィセントを中心に、ハートレスを操って様々なワールドからセブンプリンセスを攫っていた。また、作中で実行されることはなかったが、各ワールドに存在する世界の鍵穴を探し出し、その力でワールドを支配しようとしていた。
ハートレスを操る力はマレフィセントに与えられたものであるらしく、作中ではリクがマレフィセントから闇の力を授けられている。


KHIにおける敵対組織であり、KHIIにおけるXIII機関やKHIIIにおける真XIII機関と同じ立ち位置と言えるが、実際は「組織」と言えるほどの集団ではない。
セブンプリンセスを集めていたのは世界の中心(マレフィセント曰く世界の心)=キングダムハーツへの扉である闇へと通じる鍵穴を呼び出すためであったが、それを把握していたのはマレフィセントだけで、他のメンバーはセブンプリンセスとは何なのか、マレフィセントが何をしようとしているのか知らないままマレフィセントの指示に従っているだけだった。

  • メンバー間で情報に差があるのは機関も同じだが、こちらは差があるというより、マレフィセントしか持たない知識をその時々に公開するという状態である。

マレフィセント以外のメンバー(ピートを除く)は自分の世界を支配するのにハートレスを操る力が有用だったため、その力を得る見返りとしてマレフィセントに協力していたに過ぎない。そのため他のメンバーがどうなろうと知ったことではなく、それどころか各々が自分の野望を叶える為に互いを利用していた始末で、組織としての結束力は皆無に等しかった。
機関も個人個人はともかく組織としては結束力が乏しく裏切りや脱走が何度か発生したが、それでも規律や上下関係があって組織としての体を成していた。それに対してこちらは組織内での裏切りや脱走などは無かったが、機関と違って規律や上下関係どころか正式な組織名すら無く、組織としての体を成していたのが奇跡に思えるほどであった。
結局のところ、個人の思惑が寄せ集まっていただけの烏合の衆でしかなかったと言える。


リーダー格はマレフィセントだったが、実際にはアンセムが組織を裏から操り、闇へと通じる鍵穴を出現させ、さらには闇の扉を開くために利用していた。

  • リクの闇の力も、後に実際はアンセムに与えられたものであるとされている。
    • ただし、マレフィセント自身の闇の力は本物だろうし、ハートレスはKHI時はアンセムの指示でヴィランの指示に従っていた可能性は考えられるが、到底自身の闇の力が強そうには見えないピートがKHIIでハートレスを操っていることから、リク以外のメンバーに与えられていたハートレスを操る力も本物と思われる。
    • リクもハートレスを操っていたのはKHIのみで、リクの闇の力と言うと主に戦闘で使う力を指すので、ハートレスを操る力は本当にマレフィセントが与えたものという可能性もある。

組織のメンバーは皆それぞれの野望を達成しようとする中でソラ達と対決して各個撃破され、組織そのものは壊滅状態となった。
 
その後はマレフィセントが倒されたことを知らないピートが一人行動を始め、Daysの割と早い時期からハートレス軍団を集めるためアグラバーネバーランドで活動していた。
KHII冒頭ではイェン・シッドをハートレスにしようと不思議な塔を訪れ、マレフィセントの手下としてゲーム中に初登場することとなった。

  • ここでようやくマレフィセントがソラ達によって倒されたことを知ることになる。

そしてマレフィセントも復活してピートの元に現れ、そこからはこの2人が中心となって悪事を働いている。

マレフィセントは再びヴィランを集めて全世界の征服とKHIでの計画を阻止したソラ達への復讐(という名の逆恨み)を企み、他の倒された者たちも何らかの方法で復活したが、マレフィセントやピートが訪ねて行っても協力を拒否するなどして再び結集することはなかった。

  • ただし、組織に属していたメンバーはKHシリーズにおける代表的なディズニー・ヴィランズという立ち位置になり、KHI以降も主人公の敵として何度も戦うことになる。

その後もマレフィセントとピートは常にペアで動いているが、他のヴィランの勧誘は辞めて別の方法で目的を達成しようと活動を続けている。

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