亜大絶対殺すマン

Last-modified: 2024-04-23 (火) 16:50:13

元阪神タイガースのジェリー・サンズ(現・国際担当スカウト)のこと。亜細亜大学出身の投手からよく打つことからこう呼ばれるようになった。亜大に親を殺された男などとも。

経緯

2019年、阪神はAクラスに滑り込んだものの長打力の低さが大きな課題だった。そのテコ入れのため、メジャー通算92本塁打のジャスティン・ボーアを目玉に、前年獲得したジェフリー・マルテ、KBO打点王のサンズら外国人3人野手体制を構築した。
そんな中でサンズは目玉のボーア、去年そこそこの活躍をしたマルテと比べるとあまり注目されず、また「KBOで活躍し入団」という点から「ロサリオの再来」を危惧する阪神ファンが少なからずいた*1
そのサンズはオープン戦・練習試合ではソフトバンクの東浜巨亜細亜大出身)から2打席連続ホームランなど計3本のホームランを放ったりしたものの開幕は二軍で迎えた。この頃は典型的なスラガガーであり「ロサンズ」呼ばわりされるなど全く期待されていなかった。
しかし開幕直後のチームは絶不調、特に外野陣は近本光司福留孝介髙山俊が軒並み大不振に陥ったこと、外国人枠の拡大やその座を争ったマルテの故障などから6月27日に一軍に昇格、即スタメン出場を果たした。

すると...

山﨑康晃

2020年6月27日 対DeNA(横浜スタジアム
阪神は3連敗中ながらボーアのタイムリーなどでシーソーゲームを続けたが、9回表を5-6の1点ビハインドで迎えた。
しかし山﨑も簡単に2アウトを取るもそこから制球が定まらず、阪神は四球を2連続で選んだところでこの日はここまで無安打のサンズに打順が回る。
するとサンズは山﨑の代名詞ともいえる亜大ツーシームを捉えて逆転3ランを放ち、阪神は逆転勝利を収めた*2

このあたりから亜細亜大出身者に強いという話題がなんJで出始める。

九里亜蓮

・2020年7月21日 対広島(甲子園)
1点をリードされた1回裏、先発の九里から同点ソロを放つ。5回にもタイムリーを放ち6失点KOさせ、完全に亜細亜大キラーとして認知される。

・2021年8月14日 対広島(京セラドーム)
1点リードの3回裏、先発の九里から追加点となる京セラ5階席に飛び込む18号ソロ、更に2点リードの4回裏、2打席連続今度は7・8階席に飛び込む特大の19号3ランを放つ。

その後のサンズ

その後は対亜大投手よりもむしろ極端な成績がクローズアップされるようになり、火曜日の成績*3得点圏打率*4などが話題になることが多い。また、先述の山﨑をはじめ、サンズの打撃によりノックアウトされた投手、あるいはホームランを浴びた投手は「サンズの川を渡る」などと言われるようになった。

そしてその得点圏打率の高さと勝負強さから、好不調の波が激しい大山悠輔に代わって4番に定着し、その大山やジャスティン・ボーアとともに近年の阪神に不足していた長打力を穴埋めする活躍を見せていた。なお大山が復調しホームラン王争いに絡むようになった*5頃からサンズは不振に陥ったため主に5番を打っていた。
その後は前半戦のような爆発力こそ鳴りを潜めたがそこそこ打ち続け、後半戦大不振に陥ったボーアとは対照的に残留を確定させた。

また、シーズンを通して行っていた謎のホームランパフォーマンス*6も話題となった。

2021年もマルテ、大山と共に打線の中軸を担い、前半戦は得点圏や勝負どころで打棒を振るい活躍した。
4月20日の巨人戦(東京ドーム)ではこの日プロ初登板の平内龍太(亜細亜大出身)からホームランを放ち*7、久しぶりに「亜大絶対殺すマン」がネタにされた。
しかし、後半戦は前年のボーアを思わせる大不振に陥り、マルテやメル・ロハスJr.らとの兼ね合いから一軍での居場所すら無くしてしまい高年俸と年齢もあり2021年限りで阪神を去ることになった。

その後はオファーがなく翌2022年6月に現役引退し、12月にアンディ・シーツの後任の駐米スカウトとして阪神に復帰することとなった。


味方の場合

チームメイトの高橋遥人も亜細亜大出身であり、怪我などで出遅れたものの2020年8月6日に今季初登板。7回を無失点に抑える好投を見せた一方、サンズは3打席2三振1四球であり活躍ができていなかった。しかし、高橋降板後即ヒットを放ち*8、なんJ民を大いに喜ばせた。なおこの試合サンズの守備機会はなく、拙守で味方を殺すということは起きなかった*9
その後も高橋の登板する日に活躍する傾向は続き、8月25日には高橋を援護するタイムリー(決勝点になった)を放ち、2人揃ってお立ち台に上がっている。9月1日には先制タイムリーとサヨナラホームランを決めこの日の全得点を挙げた(この時は高橋には勝ちはつかず)。
ちなみに阪神の現役野手では木浪聖也が亜大出身である。

派生形

サンズ同様、特定のチームや選手に非常に強い選手に対して「○○絶対殺すマン」と呼ぶ事がある。

一例

関連項目


*1 ちなみにKBOでは2019年からボールを低反発化、今まで超打高だったリーグの状況が一変している。ただし特殊ストライクゾーンや投手の力量などは相変わらずなためボールのみでそこまで変わるのかという疑問もあり、後述の日本での活躍についても本人の力量によるものという意見も存在する。
*2 ちなみに昨年もDeNAの10連敗期間中にハマスタで1点ビハインドで9回表2アウト、投手は山﨑、ランナー2人と似た状況から近本が逆転スリーランを打っており、それを思い出す阪神ファンもいた。
*3 2020年は特に他の曜日に比べて露骨なまでに成績が高く「火曜の男」などと呼ばれていた。日本での初サヨナラホームランも火曜日であった。
*4 一時、得点圏打率は5割弱をキープしておりセ・リーグ屈指の勝負強さを誇っていた。しかし、9月末から大不振に陥りその後は三割台前半まで一気に下落。一時はリーグトップどころかチームトップから陥落したがその後若干復調し、最終的には得点圏打率.333(リーグ5位)と好成績を残した。
*5 10月中旬まではほぼ岡本和真との一騎打ち状態、その後は村上宗隆丸佳浩鈴木誠也も争いに加わり、最終的には岡本31本、大山・村上28本、丸27本、鈴木・ソト25本でシーズン終了。
*6 「腕を上げて手を顔の前で揺らす」というもので、名前は「ハッピーハンズ」とのこと。公式グッズも販売されている。
*7 しかもこれがこの日平内が浴びた唯一のヒット、かつこの日サンズが打った唯一のヒットであった。
*8 直後に代走を出されサンズ自身は退いたもののこの回阪神は7得点を稼ぎ試合を決定づけた
*9 サンズは守備に不安がある故基本的に深めのポジショニングを取っており、直前の2試合連続で前に落ちるポテンヒットを許していた。
*10 元々は松井裕樹(楽天)に対しての成績が突出していたが、2020年頃から2021年7月に退団するまで楽天投手陣全体に対して強い傾向を示し「メヒアは楽天の投手は全員松井だと思っている」などとネタにされた。