広島東洋カープ・松田元オーナーがチームに課した、2013年の開幕9試合のノルマ。
概要
前年の開幕からは6勝2敗1分も、シーズン後半に失速したことでCS進出を逃してしまったため「優勝、ないしCS進出のためには先攻逃げ切りしかない」と考えた松田オーナーはチームに対してこの厳命を下したのである。
しかし、この手の宣言は大抵その内容とは真逆の成績に終わってしまうフラグとなる流れが多く、嫌な予感がした広島ファンは少なくなかったが……
元記事
広島の松田元オーナー(61)が15日、シーズンのスタートダッシュを厳命した。22年ぶりの優勝や初のCS進出のためには、“先行逃げ切り策”しかないと断言。開幕からの9試合を6勝3敗で乗り切り、6月中旬までには貯金を「10」にすることをノルマに設定した。
昨年は開幕から9戦で6勝2敗1分けとしながら6月中旬には借金10前後をさまよった。その後の快進撃で借金返済したが、9月に大失速。その教訓を生かし「(優勝争いの)経験がないから競り合うと負ける。早いうちに下位に差をつけないといけない」と先行逃げ切りの重要性を説いた。
ダッシュに成功すれば営業的にも大きい。4月は本拠地で巨人や阪神などを相手に15試合を開催するが、チームが強ければ観客増加は確実。すでに営業部門にも「4月に向かって盛り上げていこう」と、球団総出でバックアップする方針だ。
カギとなるのは新外国人のルイスだという。「(貯金量産のためにも)躍動感ある勝ち方をしてもらいたい。そのためにもルイスに期待している」。松田オーナーの青写真通りに野村鯉が勝ち進めば、最高のゴールが待っているはずだ。
http://www.daily.co.jp/baseball/carp/2013/01/16/0005672016.shtml
結果
蓋を開ければ、読売ジャイアンツとの開幕3連戦は脇谷亮太に逆転打、直前に開催されていたWBCでは不調だった阿部慎之助にサヨナラ打を喫した結果1分2敗という案の定な結果に終わる。
後がなくなった次の東京ヤクルトスワローズ戦でも第1戦であっさり敗戦、シーズン初勝利より先に「ノルマ未達成」が確定。結局開幕9試合は3勝5敗1分という結果に*1。
しかし広島は平常運転の5位で終えることなく、巨人・阪神を除く4球団での3位争いを制し、球団初のCS進出を成し遂げたのだった。