システム/攻撃系統

Last-modified: 2023-12-19 (火) 07:26:15

主にハンターの武器攻撃に関する根幹的な概念で、切断属性・打撃属性・属性の3系統を内包する。
後述する事情から、巷では物理属性(物理ダメージ)と呼ばれることが多い

目次

概要

ハンティングアクション作品全般

  • ハンターの扱う武器は鋭い刃物、重量級の鈍器、遠くを狙撃できる銃器など多様であり、
    それらの武器により行われる斬撃・打撃・射撃が与える影響も、相手取るモンスターによって異なる。
    これは、上述の攻撃を受けた際に参照されるモンスターの肉質などが異なるためである。
    このように「攻撃の性質」は3系統に分かれており、それを総称して「攻撃系統」と呼ぶ。
    • MHにおいて各武器種はそれぞれメインとなる攻撃系統が存在しており、武器種自体の特色となる。
      攻撃アクションの内容に依っては別の攻撃系統が付与される場合もあるが、
      例外的な武器種を除き、基本となる武器系統は一つに絞られる。
      • 片手剣・大剣・太刀などの斬撃に付与される"切断"属性
      • ハンマー・狩猟笛などの打撃に付与される"打撃"属性
      • ボウガンの物理弾種、弓での射撃などに付与される""属性
      この内弾属性はガンナーに紐付きほぼ占有されている状態にある。
      近接武器種においてはそれぞれ主軸となる武器系統が異なるため、
      切断属性がメインであれば「切断武器」、打撃属性がメインであれば「打撃武器」と呼び分けられる。
    • 内部的には、上記3系統にダメージ計算が肉質により左右されない攻撃を加えた4種のうち
      いずれか1つがハンターの攻撃モーション(ボウガンでは弾丸)毎に設定されている。
      ただし、これらの用語は肉質によるダメージ計算や部位破壊といった文脈で使われることが多いため、
      肉質無視ダメージが上記3つと並べて扱われることは稀である。
  • などの通常属性と同様、各モンスターは部位によって異なる耐性が設定されている。
    このことから一種の属性のように扱われることも多く、また属性のダメージと対比する意味合いもあり、
    掲示板などでは物理属性」「物理ダメージ」といった総称で呼ばれることが殆どである。
    この「物理属性」については俗称ではあるが、
    公式でも「切断属性」*1「打撃属性」*2「弾属性」といった用語は使われる。
    (一例として斬裂弾の説明文には「着弾した場所で刃が飛び散る切断属性弾」との記載がある。)
    • 公式用語である「攻撃系統」があまり用いられない理由として、文脈がないと判り辛い点が挙げられる。
      元々「属性攻撃(属性ダメージ)」の対義語としては「物理攻撃(物理ダメージ)」の方が判りやすいうえ、
      MHには攻撃」系統のスキルが存在しているため、混同を招きやすい。
      また、各武器種は「切断武器」「打撃武器」などそれぞれが宿す攻撃系統は重視されているものの、
      それら属性の総称である攻撃系統という用語を使う機会そのものは少ないためである。
    • ゲーム内にて「攻撃系統」の表記を強く意識する例としては、
      オトモアイルーの武器や猟虫などの生産、購入、強化が挙げられる。
      ハンターの武器は武器種毎に生産、強化の枠が個別に設けられているが、
      オトモ装備や猟虫などは異なる攻撃系統のものが同じ枠で扱われるため、識別が必要となる。
      このため、それぞれの武器・猟虫には付与されている攻撃系統がしっかりと明記されている。
  • こういった言葉が用いられる理由のひとつに、切断または打撃でしか破壊できない部位があったり、
    切断武器または打撃武器の中でも反対の攻撃系統を持つ技が存在したりすることが挙げられる。
    例えば尻尾切断は「切断属性によるダメージでしか切断できない」と説明されたり、
    片手剣のシールドバッシュは打撃属性、狩猟笛の柄攻撃は切断属性などのように言ったりする。
    ただ、弾属性はそれでしか部位破壊できないものが無く、
    近接武器で弾属性を持つ攻撃も全くないので使われる頻度は比較的少ない。
    一方、モンスター側のギミックに弾だけ効果が薄い、あるいは対応していないケースが存在し、
    そういった場合には近接攻撃と分けて扱うために言及されることがある。
    ラングロトラゴゴモアなどカウンターギミックのあるモンスターが好例であろう。
    • 尻尾切断がシリーズを通して切断属性でしかできない一方、
      メインシリーズにおいて打撃属性でしか部位破壊できないモンスターの部位は
      ダイミョウザザミのヤド(MHP2G以前)、ボルボロスの頭部、宝纏ウラガンキンの顎程度と極端に少ない。
      弾属性でしか破壊できない部位は前述の通り皆無である。
      そのため、打撃武器やガンナーで尻尾を切るための攻撃手段に着目する形で、
      物理属性という言葉が使われる機会が多い。
  • 一方、ダメージ計算で参照する肉質と
    部位破壊で蓄積されるダメージの攻撃系統が異なる場合も存在する。大変ややこしい。
    例えば、MHXX以前のボウガンの斬裂弾のダメージは弾肉質を参照して計算されるが、
    部位破壊においては切断属性のダメージとして計上され、尻尾の切断が可能だった。
    また、MHP2G以前の作品では属性武器で与えた属性ダメージも、
    部位破壊においては攻撃系統のダメージとして扱われた。
    物理性能が極端に低い封龍剣【絶一門】であっても、リオレイアの尻尾をスパスパ切れたのである。
  • 多くのモンスターでは尻尾切断が可能という関係上、切断属性が重視されることが多い。
    特に打撃武器や遠距離武器をメインに使っているハンターにとって尻尾を切れないのは代々悩みのタネでもあり、
    サブターゲットが達成できなかったり尻尾やレア素材の入手が激減したりと死活問題となることもある。
    武器種としても早く尻尾が切れて縮んでほしいにもかかわらず、自分では切れないというジレンマも困ったもの。
    一応これらの武器も、ハンマーを除いて少ないながらも切断属性の技を持ってはいるのだが、
    大抵モーション値はとても低く設定されているので切断にかなり難儀する。
    最近では基本報酬で尻尾系の素材も出ることが多くなったので以前よりは困らなくなっているが。
    • MHWorld以降は斬裂弾の強化、竜の一矢の追加など強力な斬属性の攻撃手段があるので
      ガンナーも尻尾切断については順当に克服しつつある。ハンマーと笛は報酬に望みをかけよう
  • 切断属性に対する打撃属性のメリットとしては気絶値が付与されるものが多く眩暈を起こしやすい
    多くが素で「疲労効果を持つ攻撃(いわゆる減気)」でありモンスターを疲労状態に陥らせやすい点が挙げられる
    (ガンナーの場合は一部弾種で類似効果が得られるため、主に切断武器に対するメリットになる)。
    これらの利点はMH2やMH3以降に追加されたものであり、初期作品では肉質面以外は切断属性に劣っていた。
    • なお、初期作品において最も打撃属性のメリットを享受したのはランスである。
      MHPまでは切断・打撃ともに100%で計算して比較、有効な方のダメージを与える仕様であった上、
      本質的には切断武器であるため尻尾切断も可能であるなど、他武器種にないメリットがあった。
      後年の仕様変更で打撃属性に減算が入った数値での比較になったため、現在はそこまで有利ではなくなった。
  • 弾属性に関しては、「遠距離攻撃できる」というメリットの足枷と認識される場面がまま見られる。
    前述のように弾属性だけギミックが利用し辛いモンスターが存在することに加え、
    弾属性への耐性が切断属性・打撃属性よりかなり高く設定されているケースがまま存在する。
    極端なケースでは弾属性ダメージを一切受けず、矢弾きの効果を持つ部位を有するモンスターまで存在する。
    • 勿論弾属性に対して極端に弱いモンスターも存在しているため、必ずしも弾が冷遇されている訳ではない。
      実質的にガンナーしか攻撃できない部位が弱点となっているモンスターは少なからず存在しており、
      そういったモンスターたちには該当部位を狙撃し続けることでかなり優位に狩猟を進めることができる。
  • 攻撃系統が設定されているのはハンターの攻撃のみであり、
    モンスターも斬撃や打撃のような攻撃は多く持っているが、ダメージ計算は防御力と属性耐性で一律に行われる。
    斬撃に関しては最近は裂傷状態を付加するという形で表現されることが多い。
    • 変わったものでは鎧を切り裂くという逸話を表現するために、
      酸性の液体などに付加される事が多い防御力ダウンが斬撃に付加された例もある。
  • 数あるモンスターの中でも、MHFに登場していたゼルレウスは攻撃系統が大きく戦闘に絡んでくる。
    このモンスターは痛手を受けるとその時点で自身に対して一番ダメージを与えてくる攻撃系統を判断し、
    当該攻撃系統に対抗する形態へと変貌する「適応」能力を有している
    剛種・烈種で適応が解禁されるタイミングは異なるが、一度適応すると以後は随時この判断を行い、
    別の攻撃系統から受けるダメージが増大すると、その攻撃系統に対抗するための形態へ適応しなおす。
    • 「特定の攻撃系統を用いることで有利になる」要素のあるモンスターは数多いが、
      ここまで攻撃系統自体にスポットを当てたモンスターは他に居ない。
      この独自特性故に「PT内で持参武器の攻撃系統を分散させて効率的にダメージを与える」など、
      他モンスターとは異なる対応策を講じて狩猟に臨むハンターも見受けられた。
  • ちなみに、ブーメランは着弾部位に固定ダメージを与えるが、部位破壊の蓄積は切断属性として行われる。
    つまり、尻尾の切断が可能な数少ないアイテムである。
    柄攻撃などよりはマシな威力と当てやすさなので、打撃武器使いが尻尾を切る際の最終手段とも言える。

MHST2

  • MHSTでは大剣やハンマーなどは登場するが攻撃系統は存在していなかった。
    しかし、続編のMHST2にてそれぞれの武器に斬、打、突の攻撃タイプが設定された。
    メインシリーズではガンランスは斬、弓は弾だが
    こちらではどちらもいままでありそうでなかった攻撃系統の「突」に分類されている。

余談

  • いわゆるハンティングアクションゲームにおいてMHの攻撃系統に相当するシステムを採用する例は意外と少ない。
    多くの作品で火や雷といった属性ダメージの区別は存在し、それぞれの武器の特色となるのだが、
    こと物理面に関しては斬撃・打撃・射撃問わず同じ「物理ダメージ」として一律で扱われるケースが多い。
    このような作品では打撃だろうと射撃だろうとMHでの「切断」に相当する部位破壊が発生する
    特に胴体が真っ二つに切断される『ラグナロクオデッセイ』のファフニールが顕著な例である。
    • また、MHに次いでメジャーとなったハンティングアクションである『ゴッドイーター』シリーズはややユニーク。
      物理属性は切断、貫通(剣)、破砕(剣)、貫通(銃)、破砕(銃)の5つが設定されている。
      さらにMHのように武器カテゴリごとに攻撃系統が分かれているのではなく、
      武器の一つ一つに属性値のように物理ダメージ部分が設定されている
      このため、作品によっては本来切断に特化した武器カテゴリである「ロングブレード」に属していながらも、
      全く切断属性を持たず、本来有していない破砕に特化した武器なども登場している。
      MHで喩えるならば見た目だけ鈍器の武器実際に打撃武器として扱われているようなものである。
      また、一部作品ではMHとは異なり敵の攻撃にも切断・貫通・破砕といった物理属性の区別が存在する
    • 『討鬼伝』においては近年のモンハンの一部武器と同じく、武器のモーションに応じて斬、突、砕と変化する。
      双刀の場合は刀を振るう斬攻撃だが△で出せる跳躍攻撃や飛燕は突きモーションなので突属性、
      槍はメインの突き攻撃は当然突属性だが石突きで殴る攻撃は砕属性という具合である。

関連項目

システム/属性
スキル/適応撃 - モンスターの肉質に応じて攻撃系統を変化させる特殊なスキル。


*1 巷では斬撃属性・斬属性とも呼ばれる。
*2 巷では打属性とも呼ばれる。