イベント/ヘブンズブリッジの死闘

Last-modified: 2011-12-23 (金) 10:49:06

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。


ヘブンズブリッジの死闘

  • PCが装備レベル70以上の武器を所持している状態でジュノ冒険者支援ギルドに行くと、ヘブンズブリッジに現れる大男の退治を依頼されるので、これを引き受ける。

玄い男

ヘブンズブリッジとは、水上都市ジュノを象徴する大きな橋のことだ。ここを占領し、道行く人々から武器を奪う大男が最近現れるらしい。立地上、ヘブンズブリッジが持つ意味は生活的・経済的にも非常に大きく、ギルドでは優先して冒険者や傭兵、騎士を派遣しているのだが、この男にことごとく返り討ちにされてしまったらしい。

 

現場に急行した主人公が見たのは、玄い鎧を身に纏った、話通りの大男。ガルカ並みだが、ヒュームのようだ。巨大な丸い盾を背負っていた。

 

「ここは……どこだ?」

 

hai?

 

「余は……誰だ?」

 

……記憶ロスト?

 

「知らぬ、分からぬ分からねぇ!

 

大男は大きく腕を広げる。すると、鎧がパックリと割れ、鎧……いや、身体?からこれまた巨大な剣が姿を現す。

 

「感じるぜぇ……奪い、貪り、食い尽くすんだってなぁ!!

  • vs.玄い鎧の男
    男の攻撃は近寄って大剣を振り下ろすだけ、と極めてシンプル。
    だがこれがとてもとても痛い。直撃すれば一気にHPを削られてしまう。
    忍者の空蝉を使った回避盾なら楽だが、ナイトなら苦戦は免れない。

「へっ、やるじゃねぇか」
男は戦いの疲れなど感じさせない様子で言った。
「それじゃ、また会おうぜ」
男は先ほどまでとはうって代わって爽やかに微妙に不吉な事を言い残し去って行くのだった。

涅槃姫の厄い話

冒険者支援ギルドから5000ギルの報酬を頂きながらも、府に落ちないものを感じていた主人公。
あの男…「また会おう」と言っていた。どうも嫌な予感がする。

 

「ふふふ…あなた、厄いわね」

 

突然、そう声を掛けられた。
その声の主は…フリル地獄だった。
いや、フリル満載の服装の女性だった。
なにか用かな?
「あなたに少なくない厄が纏わりついていたから」
厄…?

 

女性はヒナ、と名乗った。
彼女が言うには、主人公には厄…つまり、よくない気が纏わりついているらしいのだ。そして、自分はその厄を払い清めるため旅をしているのだと。

 

「厄の発生源に心当たりはないかしら?」
心当たりと言われても…色々な所を回ってるからなぁ。
「厄はすぐさっきに付いたはずなんだけど」
すぐさっき…なら、やっぱりアイツか…?

 

「正気の無い鎧男ね…ふうん…?」
ヒナは少々いぶかしんでいたようだが、特に追求はしなかった。
「待っていたらその大男はやってくるのかしら?」
さあ…また会おうとは言われたけど…。
「なら、待っているついでに話を聞きたいわね。色々な所に行っていたんでしょう、冒険者さん?」
ほう俺の話に目を付けるとはお前は本能的に長寿タイプ
「あなたの記憶を元にしてアートマを取り出してあげるわ」
アートマ?何それ?外人?歌?オートマトン?
「そうね、あなたの記憶を元にして作る力の結晶、ってところかな?」
ほう?むくむくと好奇心がそそられるんですがねぇ?早く試すそうすべき
「だから、そのために武勇伝を聞く必要があるのよ」

 

▼アートマを付加できるようになりました。

再び交わる刃

場所を宿に移し。
ヒナの力で主人公の記憶がエネルギー体となり、それは確かな力として身体に宿る。
「あなたの記憶は、強烈で鮮烈。そして何より『楽しい』。おかげで質の良いアートマが抽出できたわ」

 

そんなやり取りの中、二人の元をクラウドが訪れた。
「ヘブンズブリッジに、また奴が現れた。あんたをご指名だ」

 
 

先日に戦ったのと同じ場所に、例の玄い鎧の男。
「待っていたぞ。それとも、待たせたか?」
「…やっぱり…ギルガメッシュ」
ギルガメッシュ?…あの先生とは、ちょっと違うようだけど。
「ああ、思い出したぜ。余が誰であったか。…ん?何でおまえが余の名前を知ってるんだ?」
「厄いわね…本当に全て思い出したのなら、私のことも知っているはずよ」
「ああ?そうなのか?そりゃ悪かったな。ま…戦ってりゃいつか思い出すだろうよ」
ギルガメッシュの返答を聞いて、ヒナがため息を吐いた。
「本人がああ言っているのだから、遠慮せずぶん殴ってやりましょう。…あ、私は戦えないからよろしくね」
そういう大事なことはもっと早く言ってください…。

  • vs.ギルガメッシュ(2回戦)
    前回同様の一騎打ちの上、正気を取り戻した(?)ため、「三段斬り」「薙ぎ払い」などの技も使うようになっている。
    だが、こちらにはアートマという新たな力がある。きちんと活用すれば以前までとは比べものにならないほど大きく強化されているはず。
    また、ヒナも戦いはしないが回復魔法で援護してくれるのもあって、ギルガメッシュが強化されているにも関わらず、前回よりも楽に戦えるだろう。

「そうだった、少しずつ思い出してきたぜ……そう、確か……こうだ!」

 

ギルガメッシュチェーンジ!!

 

台詞と共に、ギルガメッシュの身体に変化が起こる。
背中から新たに左右三本ずつ、元の両手と合わせて8本腕になったのだ。
「ああ、段々とギルガメッシュがギルガメッシュに戻っていくわ……嬉しいような悲しいような」
「ぃよーし!仕切りなおしだぜ!」

  • VS.ギルガメッシュ(3回戦)
    ビッグブリッヂの死闘(12)
    さらなるパワーアップを果たしたギルガメッシュ。通常攻撃と一部の技の攻撃回数が増え、唐突に危険度が上がっている。また、ラストスペル最終幻想も使うようになる。
    アートマとヒナの援護を合わせてようやく互角に戦えるといったところ。一騎打ちで複数回攻撃は事故って戦闘不能になる可能性も高まるため、細心の注意を払って、HPの残量には気をつけよう。

「や、やるじゃねぇか……俺は……遍歴の……ぐぁ……」
三度に渡る戦いを制し、とうとうギルガメッシュが膝を着いた。
「落ち着いたかしら?もうあんまり厄くはないわね」
ヒナがギルガメッシュの手を取り助け起こした。
「ん、ああ……大分記憶が戻ったな。おまえは……えーと、顔を見た覚えはあるんだが、やっぱり知り合いってほどじゃないよな?」
「まあね。いいじゃない、些細なことだもの」

 

「宿に戻りましょうか。少し話があるの」

空仰

「まず…ギルガメッシュが理性を失っていたのは、闇の王の力を受けたためなのよ」
三人が宿に腰を落ち着けると、早速ヒナが口を開いた。
闇の王に…よく生きていたなと関心が鬼なる。
「伝説の騎士なら当然のことだな」
「いつあなたが伝説になったのよ、厄いわね。闇の王と戦う前に亀さんに負けたくせに」
ヒナが意地悪そうな顔で言った。亀さん、というのは獣人血盟軍のクゥダフのことだろう。
「うぎぎ…畜生覚えてろー!ぺっ!」
そしてギルガメッシュは、まるで相手が目の前にいるかのように悪態をついた。愉快な奴だ。
「そうだ、思い出したぜ!あいつら、一人だと思ったら二人組だったんだ!二対一は無茶だったな、うん」
「一人でズヴァール城を陥落させようとしてた男の言うことかしら…」

 

ヒナは随分ギルガメッシュに詳しいみたいだけど…いったいどういう関係なんですかねぇ?【興味あります。】
「そうね……有り体に言えば……初めての男かしら?」
!?
「な、なんだと!?」
主人公もギルガメッシュもほぼ同時に飛び跳ね、後ずさった。本気で驚いている。
一方、言った本人も困惑していた。
「……ごめん、冗談よ。本気にしないで」
「あ、ああ、そうか……冗談言わなさそうな顔だったからよ……」

 

「初めてっていうのは、最初にアートマを抽出した相手って意味よ」
ほう?
「あん?あーとま……?」
「その時は加減が分からなくて、必要以上に抜きすぎたの。我ながら厄いわね」

 

……ちょっと待ってヒナさん。それってひょっとして、ギルガメッシュの記憶喪失は……?

 

主人公の行き着いた更なる驚愕の真実に、ヒナはそっぽを向いた。沈黙は肯定というが……どうやら本当に、そうらしい。
つまり、ギルガメッシュが記憶を失っているのは、ヒナがアートマごと記憶を引き抜いてしまったからのようだ。
「おまえら、余にも分かるように説明しろよ」
えーと……ギルガメッシュが強くなったのはヒナのおかげってこと、かな?
「そうなのか?よく分からんが、そういうことなら礼を言わねえとな。ありがとよ」
「い、いえ……どういたしまして」
疑うことをしない真っ直ぐなギルガメッシュの視線を受けて、ヒナが冷や汗をかいていた。
「それで、これからのことだけど」

 
 

「まずはこの街から逃げることだな」

 
 

声の主を見つけた時には、三人は既に臨戦態勢だった。
声の主は、窓から侵入していた……デーモンだった。
「……ヴァプラ大公……」
ヒナが呟いたところによれば、奴の名前はヴァプラ。大公……って滅茶苦茶偉い奴なんじゃ……。
「デーモンが人里に来るなんてなぁ。用件を聞こうか。暗殺か?それとも、酔狂か?」
「武器を降ろして頂きたい。我は戦いを挑みに来たのではない」
デーモンの口調は、しかし予想に反して敵意が少なかった。
「……どういうこと?」
おそるおそる、といった様子でヒナが尋ねる。
「先ほども言ったが……避難勧告だ」
「??……意味が分からんぞ」
ギルガメッシュが暢気に答えたが、主人公も同じ気持ちだった。

 

「……アルタナ連合軍の一部将校が、我々獣人血盟軍へ降伏の意思を伝えた」
「なんだと?」
それだけ悲惨な戦争なら、そういう連中が出てくるのは無理もないことか……。
「もうすぐ、このジュノへ獣人がやってくる。降伏状の調印のためにな」
もしも調印が済めば、人間たちの敗北を意味する大事態だ。
「そして、ヒナ。降伏に際して闇の血族より、卿の引き渡しという条件がある」
「…………」
二人にとっては、何故ヒナがそんな立場に晒されるのか理解できないが、ヒナ本人は理解しているようだった。
「どういうことだ?ヒナ、なんでおまえが?」

 
 
 

「……私が、闇の血族の裏切り者だからよ。私は、闇の血族の生まれなの

 
 
 

沈黙。
傍目には人間にしか見えない女性の、告白。

 

……今日は、ちょっと驚きすぎかもしれない。
主人公には、あんまり爆弾発言には聞こえなかった。
それはギルガメッシュも同じなようで、きょとんとしていた。
「……は~ん。裏切り者なら、そりゃあ追われるよなぁ」
「え?」
「あん?なんだよ、まだ他に理由があるのか?」
「いえ、そうではなくて……あんまり驚いてないようだったから……」
主人公もギルガメッシュも堂々としている。むしろヒナの方が困っているくらいだ。
「おまえがデーモンの仲間だったってことか?別に、驚くようなことじゃないだろ。姿形、生まれも育ちも……そんなもん、何の意味もねえ。要は馬が合うか、だろ?犬と同じだ」
ギルガメッシュが、さも当然という風に言い張ってしまうからか、やがてヒナはくすくすと笑った。
「私はペット扱いなの?厄いわね」
「……良い友人を見つけたのだな」
ヴァプラ、というかデーモンの表情は窺い知れない。でも、どこか嬉しそうに感じた。

 

「わりぃが、余は降伏する気なんて更々ねぇな。怖気づいた連中を捕まえて、闇の王をぶっ倒すまで牢に放り込んどいてやるぜ」
「フッ……では、前言を撤回しよう」
ギルガメッシュの言葉を聞いたヴァプラが話を続ける。
「先ほど、もうすぐ将校が降伏すると言ったな。あれは嘘だ
なん……だと……?
「より正確に言えば、『調印式を装って、現れた獣人を襲撃しようとしている』。負け続きの連合軍は、賭けに出るしかないのだろうな」
「だまし討ちって訳か……待って。ヴァプラ大公がそれを知っているということは……」
「そう、この情報は既に血盟軍も知っている。その上でジュノに歩みを進めている」
……つまり?
「このジュノの街で起こるであろうな」

 

血盟軍と連合軍との大規模な戦いが