シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。
審判の刻
- 「万魔殿の門衛」をクリアし、「黄金の鉄の塊で出来た思考のナイト」の称号を持っている
9と9が9が迎えた刻
響き、頭に直接届く謎の声。
人間のものではない、それは分かった。あまりにも意志が感じられなかった。
声の言う通り、かつてパンデモニウム・ウォーデンと戦った場所へ向かうと次のイベントが発生するが、別に無視しちゃっても構わない。
審判者「(´・ω・`)」
フィニス
ブロントさん、レミリア、フラン、サクヤさん、麟、フリオニール、パチュリー、ザイド、ギルガメッシュ、ヒナ、アリス、ユメミ、ゲッショー、霊夢、WOL……
何故か、現場には見知った顔が凄く沢山集まっていた。
皆さん御揃いで何を?
「声が聞こえた……んだってさ。私は感じなかったけどね」
答えたのはレミリア。
「うむ。何いきなりテレパシー送ってきてるわけ?と見事なカウンターを決めると多分リアルでビビッたんだろうな、ここに来いとか言ってきたログがあるぞ」
ブロントさんも声を聞いたのか……。
「ほう?おもえも声を聞いたわけ?もすかすて……おいィ?お前らあの声が聞こえたか?」
「聞こえました」
「確かに言ってたな」
「私の記憶にもあるわよ」
見事な連携だ……と感心してる場合じゃないか。
反応したのは、麟、フリオニール、ザイド、ギルガメッシュ、霊夢、WOL……これで全員か?
「私もお姉さまも聞こえなかったけど、ブロントさんが聞こえたっていうから」
「そうそう、ランペール王も気になることを言っていましたね。声の調査をしろ、と……」
「フリオニールにもザイドにもプレジデントにも聞こえて、魔法に詳しい私が聞いてないってどういうことかしら」
「ギルガメッシュも聞こえたって言うから……」
「聖皇も同じね。一体なんだっていうのかしら」
「シャントット卿におどs……いや、頼まれてね。神子さまも聞いたみたい」
「姫様も聞こえたのでござるが、それだけで国を出るわけにはいかぬ故、拙者が出向いた次第にござる」
ほむ……来ていないだけで、他にも聞いた人はいくらか居るみたいだ。
「それにしても、この辺りは厄いわね」
ヒナ?
「厄い……って?」
「闇の血族とも違う、邪悪な気配が溢れてる……ここ、凄く危険よ」
「私も感じるわ……直感だけどね」
「君の勘だというなら、何かあるのだろうな。私もこの身の震えを抑えられないが……」
次々と不安を口にする、感性の鋭い方々。そりゃあ、そうだろう。ここはパンデモニウムへの門があるのだ。恐らく、不安の正体は……。
ふと、皆が一様に静まった。
頭に直接響く声が、聞こえたからだ。
散る
そこは、現世ではない。
本能で感じた、『世界が変わった』。
世界を移動すると同じ不思議な感覚。そう、これは……
「……引きずり込まれた……!?」
周囲の光景が一変していた。
降り注ぐ紅い雨、深紅の空、どことも知れぬ神殿。
そして……何者とも分からぬヒトガタ。手には巨大な剣を持っていた。
ようこそ、我らが万魔殿へ
振り下ろされた剣を、咄嗟にブロントさんが盾で防ぎ、続けてレミリアが魔槍を放つ。
それはヒトガタの片腕を吹き飛ばしたが、まるで意にも介さないかのように反撃を繰り出し、レミリアを面白いくらい遠くまで吹き飛ばした。
よく来てくれた、【救世主】たちよ。関係の無い者もいるようだが……まあいい
「……ん?痛くない?」
でも、攻撃された本人のレミリアには、あんまりダメージは無い様子だった。
少々手荒い歓迎だが
「なんだ、ただの虚仮脅しじゃないか。そんなんで私たちに喧嘩売ろうだなんてね」
「待って、レミィ!なんか様子がおかしいって!」
「アカデミックな調査は、邪魔者を倒してからでいいでしょ!」
パチュリーの制止も聞かず、レミリアはヒトガタに突撃した。
この程度で倒れてもらっては困る
……元来、レミリアは自信家だ。
先ほどの攻撃で相手の力量を決め付けてしまったとか、つい油断したとか、そんなことがあっても不思議ではないだろう。
だから、ヒトガタの二の太刀に当たってしまったとしても、何らおかしくは無い。
……だが。
それでは、健闘を祈っている。いや……祈るのは貴様たちか
ヒトガタは、ブロントさんの攻撃であっさりと倒れた。拍子抜けするくらい、本当にあっさりと。
「れmりあはどうして起きないんですかねぇ?」
なにせ、我は……
レミリアが目を覚まさない。
皆が怪しがっている中、ヒナだけは驚愕、といった声を挙げた。
「どうしたよ?」
「……アートマが……破壊されてる……」
「あーとま?」
「アートマ……生命が生命である証……魂そのもの……」
疑問に答えたのは、パチュリーだった。
「分かるの?」
「ウィンダスで修行してた時期があって……その時に呼んだ本に書いてあったことを思い出しているの」
「そう……アートマを無くした者は、命足り得ない」
「ま……待ってよ。それじゃあ、何?アートマを壊されたお姉さまは……」
ヒナは、ゆっくりと首を横に振った。
「……レミリアは、『命ではなくなった』……死んだのよ」
言葉にもならない。
あの、レミリアが?
スカーレット・デビルと恐れられた、レミリアが?
こんなにも……簡単に。
だが、信じるしかなかった。
現に、レミリアはもう、指一本動かさないのだから。
「とにかく、まずは状況の確認が先決よ。とりあえず安全そうな場所を探して、」
言いかけたアリスが、崩れ落ちるように倒れた。
その後ろに立っていたのは……先ほどのヒトガタ。
「倒したんじゃなかったのか!?」
「復活したの……!?」
そして、次々とヒトガタが大量に現れる。
「なんなんだよ、こいつらはよ……!」
- 大規模戦闘
勝利条件:ヒトガタの全滅
敗北条件:味方の全滅
我ら来たれり
味方は会戦の時に次ぐほど強力ではある……が。
ヒトガタはHPを0にしても倒せない。
正確には、「戦闘不能という状態異常を無効化」しているのだ。よって、HPを0にしようとも、即死技を使おうとも数が減らない。
それどころか、毎ターン増援が現れる上、増援のレベルは味方の平均レベルに二乗した数となっている。
ここまで言えば分かると思うが……負けイベントである。
剣が振るわれる度、見知った顔が苦悶に歪むことすら無く散っていく。
ひとつ、ふたつ、みっつ、よっつ……。
そして、自分もまた……。