イベント/白き神

Last-modified: 2012-02-08 (水) 14:52:59

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。


白き神

  • 皇国の光芒をクリアした後、しばらくすると届く「聖皇からの手紙」を読む

時空のひずみ

アトルガンを巡る戦いを終えた主人公の元に届いた、一通の手紙。
差出人は、他ならぬ聖皇ナシュメラ2世……コイシだ。
その内容は……

 
 

「……もう、手紙を読んで大体分かってるとは思うけど」
早速謁見した主人公に、ナシュメラではなく、コイシとして対応してくれた。これなら肩の力を抜くことができる。
だが、安心はできない。
「機能停止したままのゴルディオス、その中にある『時空のひずみ』のことは覚えてる?ほら、カラババ大使が言ってた……」
うむ、確か、神獣が住んでるっていうアストラル界に通じる穴のこと、だっけ?ハザルム試験場で見たあの穴が、時空のひずみ……アストラルゲート。
「ソウ。ソシテ、ソノじくうノひずみニいじょうガみラレタノダ」
異常……?
「……具体的なことは不明のままだ。だが、我らは危険なものを感じている……」
「放っておけば、どんな事態を招くか予想もつかないからね」
アヴゼン、メネジンに続いて声を上げたのは、ユメミだ。
「だから、私たちはアルタナ四国の協力を得て、機関巨人を修復、再起動させてみたいの」
ゴルディオスを、再起動!?大丈夫なのか……?
「分からない……でも、無視はできないよ」
「ソコデ、しゅじんこうノでばんトイウワケダ」
「……自由な貴様の身ならば、我が国の使節よりも素早く四国から協力を取り付けることが出来るだろう」
なるほど……了解。四国を回って、機関巨人を修復する許可を貰ってこよう。
「ありがとう。お願いね」
「これが、皇国の現状と、機関巨人の詳細なデータを記した書状です。これを各国に見せて下さい」
ユメミから手渡された書状を受け取り、早速旅立つのだった。

サンドリア

「何?機関巨人の修復を?」
ユメミの書状をランペール公に見せた。
彼はしばらくう~む、と唸ってから、バシッと自分の膝を叩き、即決した。
「あい分かった。許可しよう。ナシュメラ公が理由もなくそんな真似をするはずもないしな」
……そういえば、ランペール公はナシュメラと顔見知りらしいですけど、なんでですか?
「うん?ああ、何年か前にアトルガンに行ったことがあってな。その時にまだ幼いナシュメラ公と遊んであげたのだよ。いやあ、あんな小さい子が、今や立派な聖皇だ。世の中分からんなぁ」
貴方が一番の謎生物なんじゃないのか……とは、口が裂けても言えなかった。

バストゥーク

「機関巨人の修復か……」
ユメミの書状をパチュリーに見せた。
バストゥーク……というかライトニング隊長が懐疑的だからなぁ大丈夫かな。
「隊長は合理主義なだけよ。待ってて、今プレジデントに掛け合うから」
だから何で大統領じゃなくてプレジデントなんだ……。
「……うん、許可が下りたわよ」
大統領も龍王に劣らず即決だな……。
「ただし、皇国のオートマトン技術の譲渡が条件だって。ウチの国でもオートマトンが作りたいのね」
ほむ……聖皇に直接聞いてみようか。

ウィンダス

「何ですって?機関巨人を修復する!?」
ユメミの書状をアリスに見せた。
いや……予想以上の食いつきっぷりだ。
「いつか来ないかと計画してたけど……こんなに早いとは!こうしちゃいられないわ!」
って、おーい!どこへ?
「決まってるじゃない!許可は出してあげるから私もついていくわ!」
そう来るとは思っていたが、アリスが許可出せる身分なのか!?
「シャントット博士なら許可出す!聞かなくても分かるから問題ない!」
やっぱりテンションおかしいよ、この世界のアリスさん!

ジュノ

「機関巨人の修復許可、ですか……」
ユメミの書状をアヤネさんに見せた。
アヤネさんもライトニング隊長同様、機関巨人の存在を思わしく考えていないようだけど……。
「そうですけど……放っておいてある日突然制御不能になっても困りますしね。分かりました、許可を出します。この書状を持っていってください」
アヤネさんとの交渉も存外上手くいった。

 

これで、四国全ての許可が下りた。アトルガンに戻ってこの旨を伝えよう。

機関巨人修復作業

「四国の承諾を得ることはできたのね。それじゃあ、早速修復に……と言いたいところだけど」
アトルガンに戻り、コイシとユメミに四国の許可が下りたと伝えると、ユメミが言葉を詰まらせた。
「実は、機関巨人ゴルディオスの修復の目処は立っていないのです」
「えっ……どういうこと?」
コイシの反応を察するに、彼女も初耳だったようだ。
「ゴルディオスには、アルザダール遺跡でサルベージされたパーツが多く使用されています。いわゆる、オーパーツね。だから、単に修復といっても、材料と時間さえあれば出来るというものでもないのです」
むむむ……それは困った。修復できないと調査も出来ない。
「巨人を動かすための、強い電気を持った円柱型の物体……あれさえあれば、なんとか出来ると思うんだけど……」
……強い電気を持った、円柱型の物体?
「そう。柱みたいな形で、両端が、一方は引っ込んでて、もう一方は出っ張ってるのです」
……もしかしたら、当てがあるかもしれない。
「本当?」
外れだったら申し訳ないが……先に巨人修復の準備を整えていてくだしあ。その間に用意できるかもしれない……

 

機関巨人を再起動するためのパーツ、『強い電気を持った円柱型の物体』を捜してこよう。

  • 正解は、電池である。
    ただし、もちろん普通の単一やら単二では足りない。専用の特製大電池が必要なのだ。
    アルザダール遺跡でサルベージすれば低確率で見つけることも出来るが、運の要素が絡む上に時間がかかり過ぎる。
    ここは素直に元の世界に帰ってしまおう。
    シナリオ/黄昏よりも聖き者をクリアしていれば、にとりが用意してくれる。

ゴルディオス再起動

用意した特製大電池を抱えつつアルザダール遺跡へ急ぐ。
そこでは、既にコイシと2体のオートマトン、ユメミ、アリスが揃っていた。

 

特製大電池を填めこむと……全身を眩しく輝かせた。自己修復しているのだ。
「やった!成功よ!」
それはいいんですが、ユメミさん。修復した後はどうするんです?
「ごめん考えてなかった」
え……。いや、だって機関巨人さんってば熱い視線でこちらを見てくるんですが。
「ラヴコールかな。応えてあげなきゃ」
アリスさんヤる気満々じゃないですか!
「そのためにここまで来たんだし……さ!行くわよ!」

  • vs.アレキサンダー
    勝利条件:アレキサンダーの撃破
    敗北条件:主人公の戦闘不能
    備考:3ターンごとにアレキサンダーの正面方向に射程無限の光属性攻撃「聖なる矢」が発動
     
    基本的には以前戦った個体と同じ。
    ただし、今回は普通に移動する他、聖なる矢も使ってくる。ターン数を確認して、3の倍数のターンには避難するように。
    味方はコイシとアヴゼン&メネジン、アリスに遠距離攻撃が得意なユメミも参戦するが、予め誘っておけば他のPTメンバーも参戦してくれる。

よし……動きを止めたな。しかし、これで問題は解決しているのか?

 

……随分と乱暴な起こし方じゃないの

 

声……?どこから……それに、聞き覚えがあるような?
「……お姉ちゃん?」
「サトリ様?そこに、いるんですか?」
「生きて……るの?」

 

『生きているとか、ここにいるかとか、そういうのはよく分からないわ。強いて言うなら守護霊かしら。守護神だけに』

 

「……ちっとも面白くないよ、お姉ちゃん」
『むむむ』
言いながらら、早くもコイシは目に涙を溜めていた。無理も無いことだ。
「一体、どういう状態なんですか?」
『機関巨人の中に時空のひずみが出来たことは、知ってる?そこがアストラルゲートと化して……有り体に言えば、私はアストラル界っていうところにいる、のかしら』
口ぶりから察するに、本人でもよく分かっていないらしい。
『試してみたいことがあるの……えいっ』

 

サトリの声と同時に、機関巨人の隣にもう一体の機関巨人が現れた。
「なにこれ!?」
『さっき、アストラルがどうの言ったでしょ?自分でも自信は無いのだけれど……恐らく、そこでアレキサンダーの神威の一部と同化して……』
「……いわゆる、召喚獣になった、と?」
ユメミが懐疑的に呟いた。
サトリの意識とか魂とか、そういうものが機関巨人内部のアストラルゲートを通じてアストラル界に飛び、そこでアレキサンダーの力と同化して、実態のある姿と力を得た。具体的な経緯はよくわからないが、きっとそういうことなんだろう。目の前に2体のアレキサンダーが顕現しているのだから信じるしかない。

 

『それで……身勝手な頼みがあるのだけれど』
「頼み……って?」
『私を、召喚獣として、役立てて欲しいのです』
「お姉ちゃん!」
サトリの提案は、意外なものだった。
「気持ちは分からないでもないけど……召喚という技術は魔法大国ウィンダスでも、未だ確率されていないものなのです。そうそう出来るものじゃありませんよ」
……いあ、ここにいるぞ。
「え……?」
もしかしたら、俺になら出来るかもしれない。
『本当ですか?私は、貴方に大きな迷惑を与えたというのに……』
それは皇国を守りたかったからであって迷惑とはノーカン。ドーンと任せるといいぞ。
『……ありがとう。ナシュメラ……私の意識は、きっとアレキサンダーの中で溶けて、緩やかに消滅していくと思う』
「…………」
『でも……私は、貴方の傍にいるわ。いつでも……』
「……うん、知ってる……」

 

それきり機関巨人は再び動かなくなった。
だが、確かに感じ取ることが出来るものがあった。
「主人公……我が国の守護神の力、きっと役立ててね」
任された!


  • イベントクリア後の影響
    アレキサンダー召喚を習得する。
    もちろん召喚士のジョブを持っていないと意味はないのだが、皇国の守護神の、そして皇国を守ろうとした一人の姉の意志は、きっと役に立つはずだ。

ゴルディオス再再起動

「鈴仙っ!」
机を思い切り叩き、臼姫社長が部下の名前を呼んだ。
「まだ見つからないのかしら?^^♪」
「は、はいー。内藤が捜索中ですー」
最近多少は慣れてきたのか、鈴仙がちょっと間延びした口調で答える。
「これじゃウチの信用問題ね^^♪」
「は、はいぃぃ!すいません(私に八つ当たりしないでくださいー)」
「いっそのこと、主人公の首に賞金でも懸けて……」
「しゃ、社長……目が本気です~」
臼姫の言葉に本気で脅える鈴仙であった。

 

と、その背後に見慣れた顔、というか我らが主人公。彼/彼女は何とも間が悪かった。
「あー!主人公!来ちゃったんだ……」
鈴仙が、例の借金地獄事件並みの表情で主人公を見る理由が分からず、彼/彼女は首を傾げた。……が、理由はすぐに分かった。
「主人公!今までどこほっつき歩いてたのかしら?^^♪♪♪」
あ、社長。いや、これは……。

 

「このスットコドッコイ!」

 

「恩知らず!!」

 

「アホ面!!!」

 

覚悟して来たけど早くも心が折れそうです。
「そ、そこまで言わなくても……」
「鈴仙は黙ってて^^♪皇宮から主人公にご指名が来てるのよ^^♪とっとと行ってきなさい^^♪そ・れ・と・も……私のヘキサストライクを喰らいたいのかしら?」
hai!今すぐ行ってきますっ!!

 
 
 

皇宮に到着すると、既にナシュメラを始め、2体のオートマトン、ユメミ技術士、不滅隊と層々たるメンバーが終結していた。
「主人公、よく来てくださいました。……あなたを再びお呼び立てしたのには訳があるのです。ユメミ、お願いします」
ナシュメラが口を開くと、ユメミは彼女に一礼してから話し始めた。

 

「機関巨人を覚えているわね?まあ、忘れることなんてできないけど……」
ユメミは語る。
機関巨人、ゴルディオスは現在は厳重に保管されている。
厳重保管と言っても、機関巨人は当時の状態のまま置かれている、というのが正しい。他には調査用の計器が設置された程度である。
時空の歪、あるいはアストラルゲート。
こちら側の世界と向こう側、つまり召喚獣たちの本体が住まうアストラル界とは機関巨人を通じて繋がっている。
それは、宰相サトリの意識が機関巨人に宿っていた白き神、アレキサンダーと同化を始めたためだった。
主人公と召喚の契約を交わすことで、一端は沈静化していたのだが、最近になって再び異常値が観測され始めたらしい。
機関巨人は動かずとも、未だにアレキサンダーの依り代であり続けているというわけだ。
そのため、もう一度機関巨人を起動させ、その歪みに蓋をする、というのだ。

 

「私はお姉ちゃんと約束したんだもの。アトルガンを護るって……。だから、主人公。いま一度、わらわたちに力を貸して欲しいのです」

 
 
 
 
 

機関巨人の再起動には、以前成功している。今回も同じ特大電池を用意し、アルタザール遺跡に馳せ参じた。
その場には、皇宮で会った面子の他に、アリスとゲッショーも加わっていた。
「機関巨人が動くところは、一分一秒でも長く見ていたいもの」
「拙者も機関巨人の起動に立ち会とうござった」

 

「準備完了ですよ、ナシュメラ陛下」
「……では、始めてください」
ユメミが装置に歩み寄り、主人公に最後の注意を促す。
「一応、兵装の出力は抑えてあるけど、起動させれば内部の歪みと干渉して、降臨現象が起きるでしょう。全力で押し返して……頼んだわよ」
「もしものときは主人公殿にかわり命に代えても……」
「……え?命って、立ち合いだけじゃないの?」
相変わらず緊張感に欠けるアリスには目もくれず、セフィロスはただ機関巨人を見つめていた。

 

「機関巨人、再起動!」
あの白き神が宿っている間だけ得る自己修復機能を表す、表面の滑らかな輝きが機関巨人を包んだ。
その目が、赤く光った。

 

『……私は……アレキサンダー。私を……畏れよ……私を……崇めよ……。……崇めぬ……者に……天罰……を……。……主人公……汝に、審判を、くださん……』

 

「来た!」
「ゲッショー、参る!」

  • VSアレキサンダー
    再三となるサレキサンダーとの戦いだが、今回は強キャラ、ゲッショー殿が参戦している上、そもそもアレキサンダー自体のステータスが今までで最も低く設定されているため、負けるようなことはないだろう。

火花を吹き上げながら、機関巨人が動きを止めた。
「やった!さすが私の傭兵!」
「さすがダナ」
「機関巨人動力停止。歪みの異常値、減衰を確認……25……10……0。安定したわね。成功ですよ、陛下」
ふー……。人騒がせな神様め。何度でも来いってんだ。
「ひゃあ、何度見ても鮮やかな手際よね、貴方」
「さすがは、主人公殿。いずれまた、手合わせ願いたいでござるな」
いや、それは辞退したいかも……。

 

「ん……?陛下!機関巨人内部に別の反応がっ!」
えっ!?
「これは……まさか……?」
混乱する皆を他所に、真っ先にナシュメラとセフィロスが機関巨人に駆けつける。直感的に、別の反応の正体を察したのかもしれない。

 
 

果たしてそれは、サトリだった。
「サ、サトリ様……!?」
「お姉ちゃん!!」
「陛下、お気を確かに。息をしています。……生きているわ。おお、無事だったのね」
ひとまず一行は皇宮まで戻り、サトリに応急処置を施すことにした。

 
 
 
 
 

「主人公、ありがとう……またあなたに助けられました。機関巨人の脅威が去り、皇国に再び平穏が訪れました。それに……またお姉ちゃんに会えるなんて……本当に、本当にありがとう。あなたこそアトルガンの守護者よ……」
涙ぐみながらも、ナシュメラ、そしてコイシは言い上げた。
こういう風に言われると、こちらもなんだか気恥ずかしい。
サトリは、肉体的にはかなり衰弱していたらしいが、命に別状は無いらしい。一安心だ。

 

アストラル界に吹き荒れるアストラル風こと星気の風は常人には毒のようなものだという。長時間さらされ続ければやがて死に至る。
だが、サトリは生きて戻ってきた。
彼女の体内を流れる魔物の血、蒼き血。王位継承者としての地位を失う原因ともなったそれが、彼女の命を繋ぎとめたのだ。皮肉なものである。

 

「と、祝いの席に暗い話になっちゃたわね。ごめんごめん」
気さくにユメミが謝った。サトリと結託して機関巨人を組み立てた張本人ではあるが、決して悪人ではないのだ。
「そうそう、報酬についてなんだけどね。皇国からブーメラン・センチネルへ既に支払い済みよ。額については……ふふふ、期待していいわよ。何たって、それだけの活躍をしたんだものね」
「主人公、私の傭兵。私だけじゃなく、お姉ちゃんだって、あなたは救ってくれた。あなたが側にいてくれれば、私はどれだけ心強いか……」

 

「ナシュメラ、あまり無理を言うものじゃないわ」

 

声と共に、皇宮に姿を現した人物は、もちろん……。
「お姉ちゃん!?」
「おっと、今はコイシと呼んだ方がいいかしら?」
そう、病み上がりのサトリ宰相だ。声色ははっきりしているが、やはり足元がまだおぼつかない。
「大丈夫よ、主人公と話がしたくてね」

 

「私が取った行動は、全て覚悟の上でのこと。今更どう詫びようが許されることではない。だけど……そんな狂気の波に身を投じた愚かな私を貴方は救い出してくれた。ありがとう。……それだけ伝えたかったのです」
「お姉さま。お姉さまは皇国のことを想って……」
「皆まで言うな」
ナシュメラの言葉を、サトリは遮る。
「ナシュメラ。そしてコイシ。私は宰相ではなく、一人の姉として貴方を……この国を共に支えていくと約束する」
「……はい。ありがとう、お姉ちゃん……」

 
 
 
 
 

え?何か忘れてるって?
それは……。

 

「フンフンフフーン^^♪聖皇さま~聖皇さま~感謝します^^♪♪」
とてもとても上機嫌らしく、鼻歌まで歌う臼姫社長。
社長がご機嫌なのは結構だが、何があったのだろう?
「ずっとあの調子なのよー」
「たまにはwwwwwww俺様のことも思い出してwwwwwwww」

 
 

ふと、どこからともなく不思議な声が聞こえた。

 
 
 

汝……欲せよ……一握りの勝利を称え……無から有へ……願いは……具現するだろう……

 
 
 

「主人公?どうしたの、ポカーンとして」
い、いや、心配要らない。
「ん?その手にあるのは?さっきまで持ってたっけ?」

 

「ああ、いたの主人公^^♪」
そんな鈴仙の疑問は、社長の一声にかき消された。
「さすが、お金を稼ぐことに関しては一流ね^^♪私は嬉しいわ^^♪貴方は私に、ゼオルム火山も溢れちゃうくらいたーんまりと貸しがあるんだからね^^♪」
……え?

 

「皇宮から届いた報酬は、以前の救援謝礼金の返済に充てておいたから^^^^^^♪♪♪」

 

なん……だと……!?
「あ、余った分は鈴仙から受け取ってね^^♪」
雷雨に打たれる捨て猫より可哀想なものを見る目の鈴仙が主人公の手に乗せたのは、申し訳程度の額だった。
こ、これだけ……?国一つ救って……?
「よ、良かったじゃない。借金が帳消しよ!」
必死に慰める鈴仙に、泣き笑いしか返せなかった……。


  • 報酬
    3000ギル
    いつの間にか手に持っていた投擲型アクセサリ「ソウルオブアレキサンダー」