イベント/第4楽章「ロマンス」

Last-modified: 2011-11-03 (木) 08:27:13

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。

第四楽章「ロマンス」

旅路の末、とうとう復讐の始まりとなった国、ウィンダスまで戻ってきた一行。
その手に破魔石を持つ者の入国は混乱を招くと判断した彼は、秘密裏に人目のつかない場所まで引き寄せた。
ゴルベーザ。
ウィンダス戦闘魔導団の参謀を務める男。
「早速だが、そなたらには伝えねばならぬ。……破魔石を盗み出した罪は、極刑だということをな」
「……!」
重々しく口を開いたゴルベーザは、開口一番そんなことを告げた。
「そんな……」
「刑の内容は……『破魔石の処分』だ」
そして、続けて言った言葉は、ちょっと不可解だった。
「え……今、極刑って」
「そうだ。そなたらに破魔石を、覇王の遺跡まで行って処分せよという内容だ」

 

ゴルベーザは懇切丁寧に解説してくれた。
覇王の遺跡とは、遥か昔この一帯を収めていたという覇王が作らせた遺跡であり、そこに近づく者は魔力を封じ込められてしまう。
遺跡へ踏み入り盗掘を試みた者もいたが、帰ってきた者はいない、とも。
「魔力を封じる……破魔石をそこへ投じようというわけか?」
「うむ……それで、そなたらへの刑は終了となる」
極刑というから身構えてしまったが、ようは責任とって破魔石という爆弾を安全なところへ捨てて来い、というわけだ。もちろん、極刑と言うくらいなのだから危険な場所には違いないのだろうが、無事に帰ってこれる可能性も十分にある。
「なぁ、捨てに行くのは構わないけどさ。普通に壊すんじゃ駄目なのか?」
ヴァンが疑問を投げかける。
破魔石というが、見た目は変わった色の石ころにしか見えない。壊すならそう難しくなさそうなのだが。
「破魔石が欠ければ、これまで溜めてきた膨大な魔力の全てを解き放ち暴走する、というのが学者たちの見解だ。あくまで推測ではあるのだが、恐らくはウィンダスを丸々吹き飛ばす程度の威力はある」
「そっか。それじゃ壊すわけにはいかないな」
リリカが一歩踏み出して言う。
「捨てに行くだけで許してもらえるなら、喜んでやるわ」
「感謝しよう。本来ならば年端もいかぬ子供たちにやらせることではないのだろうが、破魔石の力はウィンダスでも持て余すものなのだ。刑の実行の際には、私が立会人として同行することになる。それまではゆっくり休んでいくといい」