イベント/臥竜天晴、化竜転生

Last-modified: 2014-12-11 (木) 21:17:16

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント


臥竜天晴、化竜転生

がりょうてんせい、かりゅうてんせい

龍の巣攻略

スキマを通り抜けた先は、石で出来た神殿のような場所だった。巣、という言葉から受けるイメージとは随分と異なる。明らかに人工の建造物だった。相当古いようで、かなり脆く蔦が巻いて殆ど緑色だ。
「……おいおい、出る場所を間違えたんじゃないか?」
「ここで正解みたいよ。ほら、あれ」
ルーミアが指さす先に、多数の竜種がこちらを睨んでいた。
「ひゃあ、よりどりみどり」
おどけてみせながら、八卦炉を取り出す。
「先は長いわ。消耗を抑えつつ進みましょう」
「ダンジョンの基本だな」

 

全周囲から向けられる威圧感などないかのように、足を踏み出した。

第一層

「貴方たちは倒してもいいドラゴン類?」
初っ端からプリン3体ワイバーン2体との戦闘から始まる。
竜の巣で遭遇した時より多少レベルは上がっている上、スペルカードとウェポンスキルを封印する結界が張られている。
新しく加わった紫はこの結界を無効化する特性を持っている。また、博麗の巫女として万端の準備を整えてきた霊夢も同様だ。
以降、結界のあるエリアでは二人を主軸に戦術を組み立てると良い。

第二層

「どうした?もっと本気で迎撃してくれないと、私も本気を出さないぜ」
ここからは『ヨクリュウ』という名前の特殊なワイバーンが3体登場する。
ヨクリュウは常に飛翔状態という厄介な特性を持っているため、通常攻撃が全く届かないのだ。射撃や魔法で撃ち落とそう。怯み、スタン、麻痺、睡眠などの行動不能系の状態異常にすれば地面に墜落して通常攻撃も当たるようになる。この間に大ダメージを叩き込もう。

第三層

「正しき道なら迷いはしない。我々は我々の道を歩めばいい」
ヨクリュウ1体に加え、プリン族3体、アーリマン族3体、アンフィプレ族3体の計10体との大規模戦闘。
しかも、魔法封印の結界も張り巡らされている難関。
結界によって魔理沙が事実上戦えないため、素直に後方に下げて後に備えてヒーリングさせていよう。
結界を無視できる霊夢と紫がいるので、魔理沙抜きでもそれほど苦しい展開にはならないはず。

第四層

「こんな古くさい巣は壊れちゃいなよ。美しく、残酷に」
ヨクリュウ2体に加え、ドラゴン類とビースト類の特性を合わせ持つ『ゴウテンリュウ』が1体登場する。
ゴウテンリュウは天候を操る技を使い、天候に合わせて行動パターンを変える。威力の高い突進や範囲攻撃の火柱、更に落雷、雪隠れ、大暴れと実に多彩な技を使いこなす強敵。天候自体の効果も無視出来ないので、ヨクリュウより先にこちらを倒すべきだ。
カウンターも備えているため、WOLを盾に、しっかり休んだ魔理沙の魔法で一気にダメージを与えるのが吉。

第五層

「相手が竜だろうが龍人だろうが変人だろうが私の仕事はひとつよ!」
ヨクリュウ3体、ゴウテンリュウ2体との戦い。更にHPスリップの結界が張り巡らされている。ダメージはリジェネで相殺できる程度なので、常にリジェネ状態を維持していよう。
敵方の戦力と結界の相乗効果によって、こちらがじり貧になりがち。特に2体のゴウテンリュウによる天候変化が面倒なことになりやすい。天候変化は後に発動したものが優先されるので上手く被害の少ない天候に誘導しよう。飛翔状態のヨクリュウは雷に撃たれやすいため、雷にするのがおすすめ。

竜の生まれる場所

龍の巣に足を踏み入れてから随分と時間が経った。
かなりの数の竜を退けてきたが、紫が言うにはこれでもナラク攻略のために大分出払っているらしいが。
「竜の卵……竜族全体にとって大切なものだという話だが、信じない訳にはいかないな」
WOLがそう口にするほど、竜の攻撃が苛烈だ。むしろ、奥に進むほど抵抗が激しくなって来ているように感じる。
「そうだ、私の目的はこの先だ。全てにおいて間違いはなかった」
竜たちの行動それ自体が、この先にあるものの重要さを強く主張していた。
「よし……行くわよ!」

 
 
 

まず目に映ったのは、大量のヨクリュウ。
その奥に、僅かに見える、大きな卵状の物体。

 

竜の卵。

 

想像した通りの形のそれが、そこにはあった。

  • 大規模戦闘
    尽きる
    勝利条件:竜の卵の破壊
    敗北条件:主人公の戦闘不能
     
    戦闘開始時にはボス、竜の卵とそれを守るヨクリュウが5体いるだけだが、ヨクリュウの数が2体以下になると竜の卵が新たに2体のヨクリュウを呼んでしまう。全滅させることは出来ないので、増援を呼ばれない3体まで減らしたら後は放置して竜の卵に集中しよう。
    竜の卵は中世聖騎士編で登場する全ての敵の中で最もHPが多い。その上、全属性ダメージを90%カットしてしまうという特性を持っているため、疑う余地すらない最硬の敵だ。
    攻撃面では秀でたものはないが、近付いても吹き飛ばし攻撃でノックバックさせて更にダメージを減らそうとする、極めて面倒臭い相手。
    属性付きの攻撃は大幅にダメージカットされてしまう。斬や殴のような物理属性も含めて。もはや苦行防御無視のような攻撃も大した効果は無い。
    戦法としては、無属性の攻撃を用意するか、ダメージカットを気にせずとにかく威力の高い攻撃を使うしかない。幸い、無属性攻撃に関しては霊夢と紫が使えるので積んでしまうことはない。

常軌を逸した堅牢さを持っていた竜の卵だったが、ひび割れたかと思うとついに砕け散った。
「勝った!これで依頼完遂ね!」

 

「……あれ?私たちの目的って卵を壊して終わりだっけ?」
ルーミアの言葉で霊夢が我に帰る。
「そうだ、ナラクを封印するんだった、あんまり卵が堅いのでうっかり忘れていたわ」
「しっかりしてくれ……」
それで、どうすればナラクを封印できるのだったか?
阿未は竜の心臓と言っていたけれど。

 

ふと、砕け散った卵の殻の向こうに赤く渦巻く紋様を刻む丸い物体を見つけた。何かコアのような印象な受ける不思議な雰囲気を漂わせている。
「これが、竜の心臓?」
「これさえあればナラクを封印できるのね?紫!」
「はいはい、そう急かさないの」
卵が砕けた後もヨクリュウはワラワラと群がってくる。とてもじゃないが全部相手にはしていられない。
紫が扇子を縦に振ると、何も無い空間がパックリと割れスキマになる。ヨクリュウに襲われる前に全員でスキマに飛び込むのだった。

奈落の底で

スキマを抜けると、そこはナラクだった……。

 

「ナレーションとは余裕ね!目の前の連中が見えない?」
霊夢の言う通り、視界の先には大量の龍と青龍人が激しい戦いを繰り広げていた。
「楽しそう」
「それはない。おい、紫!どうすればいいんだ?」
紫は魔理沙の問いに、真っ直ぐに指差す形で返答した。
指差す先には、漆黒の巨大ドラゴン。そして、その背中の向こうに玉座らしきものが見える。
「あれが青龍王国の玉座か……?あそこに竜の心臓を捧げればいいのだな?」
「ええ。それで本当にこの戦争は終わりです」

 

『……!? 主人公カ!?何ヲシニ来タ!?』
サーシャか?今は見逃して欲しいんですけど!?
『聞ケヌ願イダナ!退ケッ!デナケレバ、オヌシタチデモ……!!』
サーシャ、ヨルムンガンドの怒りっぷりは半端ではない。他の三龍も同様に高らかに吼える。
「……竜の卵が発していた、竜を呼び寄せ、己を護らせる波長。砕けた今となっても未だ途絶えてはいないようだ」
さー、今度こそ終わりにする!

  • 大規模戦闘
    混沌の心臓
    勝利条件:目標地点の到達
    敗北条件:主人公の戦闘不能、龍勢力の全滅
     
    長いダンジョン地獄の総仕上げとなるこの戦闘では、大量の青龍人とドラゴンたちの戦いに、第三勢力として介入する形となる。
    青龍人はとにかく数が多く、しかも無限に増援が湧く。
    一方ドラゴン勢力は、勢揃いの三龍を筆頭に、ドラゴン類のオンパレードかと思うほど多数の種族が参戦している。ただし、増援はない。
    勝利条件が目標地点への到達なので全て相手にする必要はないが、最短ルートを通ろうとすると三龍の射程圏内に入り極めて危険。移動力が高めの魔理沙でも通り抜けは自殺行為だ。多少面倒でも遠回りするのが無難。
    目標地点の真上に立つジラントだけは必ず倒す必要がある。
    龍と青龍人の戦いについては、最初はステータスの高いドラゴンたちが優位だが、前述の通り青龍人は無限増殖なので次第に数に押されていく形となる。ドラゴンが全滅してもゲームオーバーなので注意したいが、雑魚はともかく三龍は数ターンそこらで撃破されたりはしない。
    「クワセロォ……」
    『エエイ!鬱陶シイワ!』

「もらった!」
『抜ケタッ!?』

竜の心臓を玉座に設置する。
すると、赤い心臓から青い光が溢れ、それに触れた青龍人がにわかに動きを止める。
「こいつで終わりだなっ?長居は無用、とっと退散するぜ!」
「紫!」
「もうっ、妖怪使い荒いわね」
文句を言いつつも、虚空が開きスキマが顔を覗かせる。
……サーシャたちは!?
『……心配無用』
三龍を見ると、青龍人との戦いで傷を負いつつも、力強く翼をはためかせ空高く飛び去って行った。
「ナラク、もう崩れそうよ?」
「主人公!早く来なさい!」
霊夢に急かされ、ドラゴンたちが無事にナラクを脱出したのを見届けると、自分もスキマに飛び込んだ。

未来の戦い

幻想郷に戻り、ひとしきり勝利の余韻に浸った後、霧の湖にいるはずのサーシャを訪れた。
「ん……?ああ、主人公か」
いつもの快活ぶりもどこへやら、サーシャは湖にぷっかり浮かんで、気力も感じられない。
「見ておったぞ……見事な活躍じゃったな……」
いつにもなく気だるげなサーシャに調子を狂わされる。

 

「……青龍人な」
気だるげなまま、サーシャが口を開いた。
「今回が初めてではない……」
え?
「青龍人は人為的に復活する。その度に我々竜族が再度封印を施してきたのじゃ」
……人為的に?
「そう、人為的に」

 

青龍人は過去にも度々復活していた。人の手を借りて。
毎回、故意に封印を解いてきた。
それは青龍人の力を、『利用の出来るものだと勘違いした』から。
封印が解ける度に竜族との戦いが人知れず起き、人知れず終わる。
それは必ず、青龍人の自滅という形で終結していた。
青龍人にとって竜の卵……竜の心臓は、彼らの国の発展の証であり、青龍王国の力の源であった。
だが、今の竜の心臓は彼らのものではない。いや、始めから人間のものではなかったのだが……。
青龍人は竜の心臓を求めるが、いつまで経っても、それが彼らを再度ナラクに封印するトリガーだと気付かないのだ……。

 

「竜の卵は破壊されようとも、時間をかけて再び生まれる。そこを中心に、再び竜の巣が形成される。力を求める者は青龍人を蘇らせ、竜と青龍人との戦いが起こる。そして、竜の心臓で青龍人は自滅し……」
……悪循環。
「そうじゃ……龍神も予定外じゃった。青龍人がこれほどまでに貪欲に力を求めるとは、の」
竜の卵は再生する。青龍人はそれで自滅するのだから、竜たちも放っておけば良いのだが、竜の卵が放つ波長は竜に働きかけ、半ば強制的に防衛本能を働きかけ己を護らせる。だから青龍人が蘇る度に、竜の意思とは無関係に戦争が起きる。
……正に、悪循環だ。

 

「だから、お主たちが竜の巣に飛び込む必要はなかったのじゃぞ……」
……ん?あれ?
「何で来おったんじゃ?わらわに任せておけばよかったものを……」
あ、あはは……ぎ、義侠心か、な?
「そうか……さすがはわらわが見込んだだけはあるのぅ……」

 

「すまぬ、疲れが取れぬものでな……しばらく休ませてくれ……」

 
 
 

ちょっとー?紫さーん?
「あら、なぁに?」
知り合いの龍に、我々は竜の巣に忍び込む必要は無かったって聞いたんですけどー?
「ああ、そのこと?それはこれを作ろうと思ったのです」
そう言って紫は一着の巫女装束を取り出した。
「これは龍神を奉っていた巫女が身に付けていた装束を再現したものです。霊夢にプレゼントしようとね。ジラント族の素材なんて滅多に手に入らないでしょう?」
それが目的だったのか!?霊夢には甘いんだから……。
「思ったより多めに採取できたので、貴方にもお裾分け。大事に使ってね?」


  • 報酬
    一式装備「龍神巫女装束」
    素材「龍の心臓」
    素材「アンブラルマロウ」