イベント/茸、茸、茸

Last-modified: 2012-02-09 (木) 02:55:43

シナリオ/世界移動シナリオ-中世聖騎士編のイベント。


茸、茸、茸

  • 前イベント経過から日を跨ぎ、耳の院にいる霧雨魔理沙に再度話し掛けると発生

キノコ汁とは?

「おーい、主人公ー!」
耳の院を訪れると、魔理沙がこちらに向かって手を振ってきた。
なんだろうと思って、近づいてみれば
「また手伝ってほしい事があるんだ!」

 

話を聞いてみると、今度は「キノコ汁」なるアイテムを欲しがっているらしい。
何でも人によっては、どんな病気も一発で治る"伝説の秘薬"とか言われているらしいが。
……そんなもん、どうやって入手するのやら。
「へへっ。そう言うと思ったぜ。でもな、アテはあるんだよ」
魔理沙が一冊の本を帽子から取り出し、ある項目を見せてきた。
……キノコピア?

 

「前に古き森に行っただろ? あそこの奥地に在るっているキノコの楽園『グランドシャンピニオン』の別名だ。
そこで採れるキノコの9割方が新種って言うくらいキノコで豊富な場所なんだ。キノコ愛好家の聖地といえば知らない者はいない」
曰く、魔理沙もたまにキノコ採集で訪れるらしい。
ただキノコピアことグランドシャンピニオンには危険なモンスターが沢山棲息しているので、あまり奥へはいけないそうだが。

 

薦まれるままに本を読んでみると、グランドシャンピニオンにはキノコ汁を保管しているキノコにそっくりな生物の一族が住んでいるとか……。
「そいつらは『エリンギャー』って言うんだけどな。まぁ、私も森でキノコ採集する時に稀によく見かける。
抱き枕にしてみたいくらいにはファンシーな生物だな。……なんか動きがやらしいが。
グランドシャンピニオンに住んでいるのは知っていたが、まさかキノコ汁を隠し持っていたとは今日まで気が付かなかった」
……で、どうしたいのか。
「キノコ汁採集に協力してくれ。私だけじゃ戦力不足なんでな。もし手に入った暁には汁をちょびっと分けてもいい」
伝説の秘薬かぁ。興味はあるけどどうしたものかな……。
……このまま魔理沙をほっとくと、「キノコ汁を借りに来た」なんて言ってエリンギャーとやら相手に面倒事起こすのは火を見るより明らかだが。
「……なぁ、今失敬なこと考えてなかったか?」
きっと毒電波だろう。

キノコピア

結局、魔理沙の熱意に負け、彼女の後に着いて行くようにグランドシャンピニオンへと向かう。
森の奥底に進むにつれ、周囲の光景からキノコがたくさん見えてきた。
「よし、ついたぜ」
言われて辿り着いた先にあったものは巨大なキノコだった。
そこら辺の大樹よりもずっとずっとずっと巨大なキノコの傘が、峰の様に佇んでいる。まさに山だ。
そのキノコの上に更にキノコがたくさん生えているというあるさま。

 

「ここがグランドシャンピニオンだ。いやぁ、何度見てもキノコ尽くしだなぁ」
なんというか、一生分のキノコが此処に在る気がするぞ。
「この量では私達の一生分じゃとても足りんな」
軽口を叩きつつ、キノコの峰を登ろうと歩を進めると、

 

目の前に、魔理沙の腰ほどの大きさの、手足が生えたキノコが"ぷにぷに"と音を立てて歩いていた。

 

といってもキノコ族のように蛙みたいな奇妙な外見ではなく、キノコにファンシーな感じの手と足と目と口をくっ付けた様な外見だった。
「あ、あいつがエリンギャーだ」
なるほど。つぶらな瞳と小さなお口がなんとも珍妙で愛らしい。
ぼんやりと見ているとエリンギャーは此方を向いて、
「エリ? 人間のお客さんとは珍しいエリね」
喋った。しかもCV.ピカチュウみたいな見た目同様に可愛らしい声質だった。
「おお、丁度いいところにきたな。そこのエリンギャー、いきなりだがキノコ汁をわけてくれ。無理なら一生借りる」
本当にいきなりだな。

 

「キノコ汁? それなら私のところで保管してるエリが……」

 

「欲しいなら少し分けてあげてもいいエリ」

 

「本当か!?」
「ただし、条件があるエリ」
条件とな。
「エリ。少し前の話になるエリが……」

 

エリンギャーの話によれば、最近になってキノコドラゴンという怪物がグランドシャンピニオンに生息する様になったという。
それがとても強くておっかない奴らしく、麓に降りてきてはエリンギャーを襲ってむしゃむしゃと食べてしまうらしい。

 

「それは……うん、困った事だな」
エリンギャーをむしゃむしゃと食べるというくだりに、若干顔をしかめた。
マスコットみたいな外見のキノコが悲鳴を上げながらズタズタにされる光景を想像してしまったのだろう。
「エリ……。おかげで私達の数も少しづつ減って……このままでは引っ越しもやむを得ないエリ」

 

それを聞いた魔理沙はふんふんと頷くと、帽子のつばを少し下ろして、
「成程な。条件と言うのは早い話がそいつをやっつければいいんだろ?」
「その通りエリ。キノコドラゴンをやっつけてくれたら、キノコ汁をわけてあげるエリ」
「よしきた! 主人公、さっさと片付けてキノコ汁を貰おうぜ!」
はいはい、っと。確かにマスコット虐待を見過ごすのは心が痛む。

グランドシャンピニオン踏破

熱烈ホーニーマン

第一層

ダンジョン形式でグランドシャンピニオンを進んでいく。
出現するモンスターはプラントイド類、しかもキノコ族ばかり。
打たれ弱い代わりに攻撃力が高く、豊富な状態異常を与えてくるいやらしい敵だ。治療手段は多数持ち合わせておこう。

第二層

「ん?」
目の前に手足の生えた巨大なキノコが突っ立っていた。
ぱっと見、エリンギャーをごつく、大きくした感じだが、口がなく、目付きがこれでもかというくらいに悪い。
「あいつらの仲間かな?」

 

そう思って近づいた魔理沙だったが、
次の瞬間、魔理沙の頬を暴風が撫でた。服がすごい勢いで捲れるが帽子は吹き飛ばない。
「……へ?」
その横には、巨大キノコの手が着きだされている。
どれほどの勢いが付けられていたのか、拳はプスプスと焼けて香ばしい匂いが漂っている程である。

 

……暴風の正体は、キノコが放ったパンチの拳風だった。

 

キノコが、己の拳を顔の前に持ってきた。
人間でいえば、拳にキスをするような動作だ。

 

「……」
……。

 

「「うわあぁあー!?」」

 
 
 

この階から、巨大なキノコのモンスター、通称「エリンギ親分」が出現する。
動きは鈍いが、体力と攻撃力が突出しており、特に時たま放つ「黄金の右」は、センチネルを使用して固めたナイトでも瀕死の重傷を負うレベルの破壊力を持つ。
……もし盾をする場合は、絶対にインビンシブルか空蝉を使う事。そうでなければさっさと逃走しよう。幸い回りこまれる事はかなり少ない。

第三層

三層からはエリンギ親分に加え、ワイバーンやゾンビ、そしてわるいエリンギャーがPOPするように。
……まぁ、強烈な一撃をぶちかましてくるエリンギ親分に比べれば可愛くてたまらない程度の強さではある。
道中にセーブポイントと湧水(回復ポイント)があるので回復とセーブ、不安ならレベリングを済ませておこう。
セーブポイントから少し先に進むとそのままイベント戦に入る。準備を怠らぬよう。

珍茸竜あらわる

グランドシャンピニオンを登ること暫く。
魔理沙と主人公は山の中腹の様な開けた場所に辿り着いた。
そして目的の相手はその場所のど真ん中で、ぐうぐうといびきをかきながら寝ていた。

 

「アイツがキノコドラゴンか。こりゃまた体に悪そうなキノコみたいな色をしてるな」
一見するとそれはドラゴンというより巨大な緑色のトカゲだった。頭にキノコが角のように生えてたり、尾の先端がエリンギャーっぽいキノコだったりと個性的な特徴はあるが。
やがて、鼻をヒクヒク動かしてキノコドラゴンが目を覚ました。蛇の様な舌をチロチロ出しながら、ドラゴンは此方にゆっくりと迫る。
「早速やる気みたいだな。さぁて、汚物は消毒だ、と! ……周りのキノコがもったいないから私はやらないけど」
じゃあ誰がやるのか。
「私達がやらなければ誰がやる?」
結局やるしかないじゃないか!

 
  • VS.キノコドラゴン
    殉教者の行進
    敵はキノコドラゴン一体。HPと攻撃力が高い強敵。攻撃力はエリンギ親分ほど理不尽ではないがHPはボス級である。キノコドラゴンは通常攻撃の他、「キノコブレス」というダメージと複数の状態異常を与える特殊技を使う。
    キノコブレスが与える状態異常は睡眠や毒、アムネジアなど。行動を潰す睡眠や制限を掛けるアムネジアはかなり厄介。できるなら耐性を上げておくかレジストしたいところ。
 

キノコドラゴンは断末魔の叫びと胞子を撒き散らしながら、地面に倒れた。
「よし、こんなもんか」
仕留めた事を確認した魔理沙が機嫌良く八卦炉の煙を吹かす。
「じゃ、さっさとあのエリンギャーからキノコ汁貰いに行こうか」
そう、振り向いた途端、表情が固まった。

 

エリンギ親分がいた。

 

しかも十匹くらい。

 
 

「……覚悟はいいか? 私はできてる」
何の覚悟ですか。
「死んでもキノコ汁を手に入れる覚悟だ……!」
そこまで依存してねぇ! でもここで死にたくないでうs!

 
 
 

……結局、魔理沙と主人公は命からがらに、麓へと脱出したのであった。

きのこのこのこげんきのこ

 
 

それから数日後。

 
 

ウィンダス水の区・音楽の森レストラン

 

主人公と魔理沙は、レストランのテーブルにて食事を取っていた。
その向こうには魔理沙とは同郷の好であるアリスがいる。
「はぁ。そんなことがあったの。それは災難ね」
話を聞き終わり、アリスがオレンジクーヘンにフォークを刺し入れ、言葉を作る。

 

「ああ、まったくだぜ……それでも、得られるものはあったけどな」
それかしら?」
アリスが液体が入った黄金の入れ物に、視界を向ける。
一見すると香水の容器にも見えるそれこそ、
「ああ、キノコ汁だ。見るか?」
首肯したアリスに入れ物が渡される。
アリスは蓋を開けて、渡されたそれを覗こうとして、すぐに蓋を閉めた。

 

「……なんていうか、"控えめに言って"すごい臭いだね……」
「良薬口に苦しっていうだろ? 伝説の秘薬って言われるくらいだ」

 

色々災難な目にあったようだが、魔理沙は目的の品物を手に入れて満足そうであった。
そして、
「主人公は、どうしてそんな青白い顔をしているのかしら」
「ああ、それな。……キノコに追われ続けたせいでキノコがトラウマになったみたいでなぁ」

 

きのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのこののわさんこわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわいきのここわ……

 

「それが元で高熱が出てぶっ倒れちゃってさ、それでキノコ汁を一滴飲ませたら……」
「熱は治ったけど、こうなっちゃった、と。……どんくらい不味いのよ」
「ははは。まぁそれもすぐに治るだろう、うん。……一時的な副作用みたいなものと考えれば」
「傷跡にならなきゃいいけどねぇ」
そしてアリスはオレンジクーヘンに集中。
魔理沙も注文したキノコのリゾットが届いたので早速手を付ける。
「んー! いやぁ、いい事をした後には飯が上手い!」

 
 
 

もうキノコはこりごりだ……!

 

  • クリア報酬
    妙薬「キノコ汁」