レイセン

『どうも、鈴仙・優曇華院・イナバです』
「どうも、レイセンです！」
『って同じ名前だと紛らわしいわね』
「そうですね、じゃあ鈴仙さんは"うどんげ"で」
『う～ん、あんまりミドルネームで呼ばれるのはなぁ』
「そうですか？じゃあ仕方ありません」
「じゃあ鈴仙さんは鈴仙で、私が"そばんげ"ということで！」
『優曇華！うどんじゃないから！』



『私達、よく似てるって言われるけどそんなに似てるかな？』
「似てますよ？主に名前とか」
『や、レイセンなんて月光だとそう珍しい名前でもないし』
「じゃあ服装とか外見？」
『それ、月女の兎妖怪はだいたい当てはまるでしょ』
「むむむ……あっ、もうひとつありました！」
「ヘタレなところ！」
『自信満々に言うことじゃない、ってかさりげにディスられた！？』



「とうっ！」
『な゛ぁ！？』
『ぶつかった！今すごいぶつかった！！何してんのよ！？』
「いやあ、新技のアニメーションを確認しようと」
『そういうのは崖下とかでやりなさいよ！なんで私で試すわけ！？』
「まあまあ、落ち着いてください。そんなに怒ったら」
「独創的なメイクが台無しですよ？」
『足跡！今踏まれた！』



「私、月光に帰ったら依姫さまと結婚するんだ……」
『なに急に死亡フラグ立ててるのよ』
「いや、死亡フラグって乱立すると逆に生存フラグになるって言うじゃないですか？」
『だからってわざわざ立てるものでもないでしょ』
『というかなんで依姫様なのよ……』
「うーん。でもまあ立てちゃったものはしょうがないですよ。と、いうわけで」
「私、月光に帰ったら豊姫さまと結婚するんだ……」
『重婚！？』



「豊姫さまのためにペルシコスを採ってきました！」
『ああ豊姫様、桃好きだからね』
「あと丸々太ったウサギも獲ってきました！」
『何食べさせようとしてるのよ！？』
「意外と固かったです」
『なぁ！？』
「って、てゐちゃんが言ってました」
『共食い！？』



「私達二人で依姫さまに勝てるでしょうか？」
『なにいきなり下克上しようとしてるわけ？』
「普通に戦ったら勝てっこないし…」
『まあそうね』
「やはりここはウサギらしく落とし穴で」
『いや、不意打ちは危ないでしょ？怪我したらどうするのよ』
「大丈夫です！こういう時のための回復魔法ですから！」
『なんかこの娘怖いこと言ってる！？』



「八意様と輝夜様って仲がいいですよね。私もお姉さま達とあんな風にラブラブしたいです！」
『別にラブラブには見えないと思うけど……何、特有のフィルター？』
「付き合いが長そうですけど、一体いつごろからの付き合いなんでしょう？」
『う～ん、前酔ってたときに言ってた話だと……』
『億年単位』
「……」
『や、微妙にありえそうな気もするけど酒の席だからね！？メモしなくていいからね！？』