WMLの基本的な構文を理解したら、今度はThe Battle for Wesnothがファイルを保存する場所を学び、キャンペーンの作成に取り掛かりましょう。
ユーザーデータディレクトリ
Wesnothが作成する2つのメインディレクトリがあります。インストールディレクトリには、コアゲームのすべてのファイルが含まれています。
userdataディレクトリには、インストールされているアドオン、ゲームの設定、保存されたゲームデータなど、個人的なWesnothのデータが保存されます。
そして userdataディレクトリは、このチュートリアルでの作業を保存する場所です。
userdataディレクトリの場所は、オペレーティングシステムによって異なります。
また、Microsoft Windowsの場合、オペレーティングシステムのバージョンによって異なります。
userdataディレクトリの場所は次の表を参照してください。
Windows XP | ~/My Documents/My Games/Wesnoth 1.12/ |
Windows Vista 及びそれ以降 | ~/Documents/My Games/Wesnoth 1.12/ |
Mac OS X | ~/Library/Application Support/Wesnoth 1.12/ |
Linux | ~/.local/share/wesnoth/1.12/ |
注:Windowsでは、セットアップ中に[インストール場所にユーザーデータを保存する]を選択した場合、通常はuserdataディレクトリが ~/AppData/Local/VirtualStore/Program Files (x86)/Battle for Wesnoth 1.12.7
次に、userdataフォルダに移動します。
注:「フォルダを移動する」という概念はMac等のGUIしか使った事の無い人には馴染みが無いかもしれません。単にそのフォルダにデータを保存するくらいに考えておけば大丈夫です
これまでWesnothアプリケーションを少なくとも1回実行していた場合、このディレクトリに合計5つのフォルダ ("cache"・"data"・"editor"・"persist"・"saves") と2つのファイル( "preferences"と "save_index.gz")が表示されます。
これらの7つすべてが見つかったなら問題無しです。 7つ見つからない場合は、Wesnothアプリケーションを実行してみてください。
それでも解決しない場合は、コンピュータを再起動してみてください。これらの手順のどちらでも動作しない場合は、Wesnothを再インストールします。
このチュートリアルでは、userdataフォルダに含まれる7つのオブジェクトのうち、「data」フォルダと「editor」フォルダの2つで作業します。
dataフォルダ
「data」フォルダーは、インストールされているすべてのアドオンが保存される場所です、以前にWesnothアドオンをインストールしていた場合は、このフォルダに格納されています。これはアドオン制作に着手するとき、キャンペーンデータを構築するところでもあります。
editorフォルダ
「editor」フォルダには、ゲーム内のマップエディタで作成されたすべてのマップが保存されます。マップを作成して保存したことがある場合は、このディレクトリにマップファイルが格納されています。(最近のバージョンはディレクトリを指定して保存する事もできます)
キャンペーンフォルダを用意しよう!
先ほど書いたように、すべてのアドオンはuserdataディレクトリ内のdataフォルダにインストールされています。つまり、キャンペーンはデータフォルダ内に配置されます。
では、データフォルダ内に新しいフォルダを作成しましょう。この新しいフォルダには「my_first_campaign」という名前を付けてください(「」は含めません)。
フォルダ名は全てをアルファベットの小文字にして単語をアンダースコアで繋いでください(スペースは使用しないでください)。
注:実際は大文字も使えます。たぶん昔のバージョンではダメだったのでしょう。
「my_first_campaign」フォルダの中に、7つの新しいフォルダを作成します。これらのフォルダに
「images」、「macros」、「maps」、「scenarios」、「translations」、「units」、「utils」の名前を付けてください。
(間違って何かを大文字にしないでください。一応言っておきます、カギ括弧もいらないです。)
だいたいのキャンペーンはこのようなフォルダ構造を持っています。
キャンペーンフォルダの準備が出来たところで第2章は終わりです、お疲れさまでした。