アドオン作成の手順
Wesnothでは、対戦マップ、キャンペーン、サバイバルシナリオ、時代、ユニット などを自作して公開することができます。
以下に、アドオン作成のワークフローを紹介します。
各OSごとの add-ons フォルダの場所
アドオンを作成する場合は、アドオン名のフォルダを作り、add-onsフォルダの中に置くことになっています。
作成するフォルダ名は「addon_Test1」のように、半角英数字で構成され単語の区切りにはアンダーバーが使用されます。
決して「スペース」を使ってはいけません。
add-onsフォルダのディレクトリは以下のようになっています。
Windows XP/2000 | My Documents\My Games\Wesnoth1.x\data\add-ons |
---|---|
Windows Vista/7 | Documents\My Games\Wesnoth1.x\data\add-ons |
Mac OS X | ~/Library/Application Support/Wesnoth_1.x/data/add-ons |
Linux(Wesnoth 1.10 以降) | /.local/share/wesnoth/1.x/data/add-ons |
Linux(Wesnoth 1.8 以前) | ~/.wesnoth1.x/data/add-ons |
※1.x はバージョンによって違います
フォルダ/ファイル構成
add-ons フォルダの中に 作成するアドオン名のフォルダを作ったなら、そのフォルダの中に以下のものを作成します。
- _main.cfg:_main.cfg は他のどのcfgファイルを読み込むかなどを記述するファイルです。詳しくは_main.cfgへ。
さらに必要に応じて以下のフォルダを作ります。
- scenarios:シナリオを入れておくフォルダです。
- maps:マップデータを入れておくフォルダです。
- utils:マクロファイルなどを入れておくフォルダです。
- eras:派閥の設定などを入れておくフォルダです。
- units:カスタムユニットの設定を入れておくフォルダです。
- images:オリジナルのグラフィックデータを入れておくフォルダです。
- music:使用する音楽データを入れておくフォルダです。
- sounds:オリジナルのサウンドファイルを入れておくフォルダです。
- translations:翻訳ファイルを入れておくフォルダです。
- terrain:オリジナルの地形設定を入れておくフォルダです。
これらは全てを用意する必要はありません。例えば、対戦マップだけなら scenarios フォルダと maps フォルダだけでいいでしょう。
日本語化(多言語化)するなら translations フォルダも必要になります。
アドオンの中身を作る
アドオンの中身については、ここでは詳しく触れません。
対戦マップ、キャンペーン、シナリオ、時代などを作る場合、いずれもWMLというマークアップ言語でcfgファイルを書く必要があります。
マップを作りたい場合はマップエディタでマップを作成します。
アートワークや音楽ファイルなどはそれぞれ専用アプリケーションを使用して作成します。
アドオンは簡単に作れるものから、年単位の制作期間を要するものまで様々です。
自分が使える時間や労力と相談して、無理の無い範囲でアドオン作成を楽しんでください。
- WMLの基本的な書き方
- MAP作成ガイド
- シナリオの作成
- キャンペーンの作り方?
- 時代(era)の編集
- マクロの使い方
日本語の解説記事がある貴重なサイト
- 私にも作れる!? Wesnoth マイキャンペーン
キャンペーンの作成方法が一通り揃っています。とても解りやすい説明があります。
アドオンを公開する
アドオンサーバにアドオンを公開する場合、「_server.pbl」という名前のファイルが必要になります。
pblもcfgと同じく、ファイル名が.pblで終わるテキストファイルです。
これを用意することで、アドオンマネージャのウインドーにアップロードボタンが表示されるようになります。
「_server.pbl」は 作成したキャンペーンフォルダの中に置きます。「_main.cfg」と同じディレクトリです。
そして、pblファイルは以下の項目を記述します。項目が揃っていれば順番は関係無いようです。
author="作者名" description="説明文" email="mail@address.com"(サーバー管理者の連絡用、公開されることはありません) icon="attacks/sword-elven.png" passphrase="パスフレーズ"(passphraseは自動的に割り振られますので、何も書かなくていいです。) title="アドオン名"(アドオンの名前です。「_main.cfg」で設定した名前と同じにしてください。) translate=true (翻訳に対応させるかどうか) type="scenario_mp"(type はアドオンの種類です。) version="1.0.0" [feedback] topic_id="該当するフォーラムスレッドの識別番号(スレッドを作成していない場合は書かない)" [/feedback]
typeに指定できるのは、以下のものがあります。
map_pack | 対戦マップ(集) |
---|---|
campaign | 1Pキャンペーン |
campaign_mp | マルチプレイキャンペーン |
campaign_sp_mp | 1P/マルチプレイ混合のキャンペーン |
scenario | 1Pシナリオ |
scenario_mp | マルチプレイシナリオ |
era | 時代 |
faction | 単独の陣営 |
mod_mp | ? |
media | ? |
other | その他 |
必要な項目が記入できたら(全て英語で記入してください)アドオンサーバにアップロードできます。
公開手順
まず、Wesnothのメニューの [アドオン] を選択します。
公式アドオンサーバ(add-ons.wesnoth.org)に [接続] します。
下のほうにスクロールしたら [アドオンの公開: アドオン名] という項目があるので、選択して [OK] もう一度 [OK] を押せば公開されます。
(この時に出てくる英語のメッセージは、アドオンがGPLで公開されることに同意するかどうか、というものです)