ARL 44

Last-modified: 2024-04-13 (土) 20:51:46

Fr_arl44.png

Tier 6 フランス 重戦車

公式紹介ページ

スペック

HP920
車体装甲厚(mm)120/50/50
最高速度(km/h)37
重量/最大積載量(t)46.37/46.96
本体価格(シルバー)925,000

詳細

パッケージ名エンジン武装履帯砲塔
出力弾種貫通力ダメージ総弾数弾代発射速度
照準時間
精度
旋回速度砲塔装甲旋回速度視認範囲HP通信範囲
初期状態Maybach HL 23076 mm Gun M1A1ARL 44FCM F1920400
575AP
APCR
HE
128
177
38
115
115
185
7096
7G
68
16.67
2.3
0.40
18100/60/6020320
90 mm DCA 30開発時Maybach HL 23090 mm DCA 30ARL 44FCM F1920400
575AP
APCR
HE
135
175
45
240
240
320
50255
12G
255
6.98
2.29
0.40
18100/60/6020320
105 mm Canon 13TR開発時Maybach HL 230 P 45F105 mm Canon 13TRARL 44 bisARL 44965750
750AP
APCR
HE
165
223
54
300
330
360
40270
10G
280
5.61
3.40
0.41
20110/30/3022330
90 mm F3開発時Maybach HL 230 P 45F90 mm F3ARL 44 bisARL 44965750
750AP
APCR
HE
170
248
45
240
240
320
50255
12G
255
6.98
2.70
0.39
20110/30/3022330
90 mm DCA 45開発時Maybach HL 230 P 45F90 mm DCA 45ARL 44 bisARL 44965750
750AP
APCR
HE
212
259
45
240
240
320
50255
12G
255
6.67
2.70
0.38
20110/30/3022330

解説

  • 概要
    ー仏門の成果ー
    Tier6フランス重戦車
    非常に強力な砲と堅固な車体正面装甲を持つ上に、機動力もわりと良好であり俯角も10°と大きめで使いやすい重戦車である。
     
  • 火力
    BDR G1Bから引き継げる90mm DCA 30に加え、非常に強力な三種類の砲が使用可能になる。
    後者二つの砲はどちらも優秀な火力を持つ一方で、照準時間や発射速度には少々問題を抱えている。特に照準時間の長さは狙撃に際して致命的であり、移動を繰り返しての射撃ではイライラさせられる事もあるはずだ。ガンレイを装備するなどして少しでも改善しておきたい。
    • 76 mm Gun M1A1
      初期砲。Shermanが搭載しているものと同じ。
      格下MTが使用する砲であり、金弾貫通力はまずまずだが単発が低いのが欠点。
      90mm砲がすぐに開発できるので、この砲は使わずに次の砲を開発した方が良いだろう。
      フリー経験値に余裕がない等の理由で使わざるを得ないのであれば、金弾を大量に積んでおこう。
    • 90 mm DCA 30
      前身で頼りになった90mm砲。
      すぐに開発できる中間砲だが、この時点で既に同格HTの最終砲にも貫通力以外の性能は引けを取らない。
      貫通力が低いので格上の対処は難しいが、同格相手なら十分。
      この次の砲は少々遠いが、急いで開発する必要は薄いだろう。
    • 90mm F3
      三種のうち最初に開発する事となる砲だが、Tier相当といってよい性能を持つ。同格相手なら十分以上の貫通力を持ちつつも目立った欠点がなく扱いやすい。
    • 105mm canon 13TR
      ソ連の107mm ZiS-6に比肩する性能を持つ砲で、単発威力が高く金弾にすれば威力330になる点も特徴である。
      Zis-6に比べると精度が高く、より確実に有効弾を送り込む事ができるだろう。
    • 90mm DCA 45
      Tier6で装備できる火砲としては破格の高貫通力を誇っている。
      212mmの貫通力はTier8重戦車クラスの数値であり、遭遇する殆どの車両を相手にできる。
      これほどの性能を持ちながら弾薬費はDCA 30から据え置きである点も見逃せない。
       
  • 装甲
    正面装甲は180mm相当というTier6にしては破格の防御力を誇る。
    しかし、車体下部や側面など他の部分は50mmと非常に頼りないので充分に注意する必要がある。
    また、Churchillシリーズのように履帯の裏に車体があり、正面から撃ち抜かれるとダメージが入る構造になっているので注意が必要だろう。
    砲塔の装甲は少々頼りなく、防盾も小さいのが弱点となる。また砲塔側面は30mmと致命的に薄い。
    この弱点を熟知したプレイヤーは砲塔を優先的に狙ってくる為、思った以上に打たれ弱く感じる事もあるだろう。アメリカ車両並みの大きな俯角からハルダウンもしやすいが、この弱点については十分頭に叩き込んでおく必要がある。装甲を過信しすぎず、遮蔽物などで被弾を抑えるなどの工夫は怠らなければ、いざというときに正面の重装甲が役に立ってくれる。
    ただしフランス戦車の特徴としてHPが少なめ。一部同格中戦車にも劣るので突出しすぎないようにしよう。
     
  • 機動性
    優秀な火砲に引けを取らない高い機動性も見逃せない。開発完了後の遅めの中戦車に匹敵する優れた出力重量比は、特に登坂時に明確な差を感じる事だろう。
    ただ、初期状態でも絶望的に遅いわけではなく、旋回の遅さに目をつむれば他の重戦車と変わらない程度の常識的な機動力はある。
     
  • 総論
    高火力の砲とHTとしては良好な機動力を備えた強力な戦車。
    ただし防御面には難があり、車体正面は重厚だが側面装甲が非常に薄いため、本車両に乗る時は絶対に側面を見せない立ち回りが必須であり、特に自走砲に対する警戒は常に怠ってはならない。また旋回の遅さに加えDPMも低い事から接近戦は大の苦手だ。
    改良エンジン搭載後は機動力の高さから前線に出がちだが、単機での突出は他の戦車にも増してタブーである。
    側面を晒さない、肉薄されない堅実な立ち回りをすれば、陣地転換が容易な機動力と格上にも対抗できる強力な貫通力と攻撃力を兼ね備えた優秀な戦車となるだろう。
     

史実

ARL 44

開発の源流となったのは、フランス降服後のドイツ占領下のことで、停戦条件で禁じられていた資材製造を行い、最終的には75mm砲を搭載する30t級戦車の製造を極秘裏に計画していました。
1944年8月にフランスのパリが連合軍によって解放されると、パリに舞い戻ったフランス臨時政府は速やかに列強国としての立場を取り戻すために「国産の兵器による」再軍備を模索し始め、その1歩として米軍から供与された戦車にはなかった、重戦車を製造することを決定しました。
これは、大戦前のフランスがソ連に続く戦車大国だったと言う自負と、ドイツ占領下での運用経験などによるもの、そして、フランスの兵器技術者の技術喪失を防ぐ目的もありました。

しかし、大戦緒戦でドイツ占領下に置かれ、兵器開発が完全にその時代で止まっていたために、設計は陳腐化してしまっており、フランスは世界から技術的に取り残されておりました。 

設計開始当初は元APX(Atelier de Puteaux、陸軍プトー工場)ないしAMX(Atelier de Construction d'Issy-les-Moulineaux、イシー・レ・ムリノー設計工場)に所属していた技術者が結集したDEFA(Direction des Etudes et Fabrications d'Armement)が担当し、生産はARL(Atelier de Construction de Rueil、リュエイユ設計工場)が担当し、「60mmの装甲厚と新型長砲身44口径75mm砲を装備する戦車」として設計されていましたが、ルノーB1の設計を元にしてB1のコンポーネントからの流用や、G1戦車計画の設計や試作品を多用した結果、最大速度は30km/hとなり、走・攻共にM4シャーマンに劣るこの仕様では生産する意味がないという軍側の指摘を受けて、仕様が変更されました。
「120mmの傾斜装甲と90mm砲を搭載する戦車」として再度設計が開始されたものの、装甲増加によって重量増加をもたらし、想定段階でさえすでに43tになっていました。
また、武装は利用可能な中でもっとも強力なものが必要とされ、アメリカ軍の76mmM1砲や、イギリスのオードナンス QF 17ポンド砲を超える戦車砲としては連合軍がいまだ運用できていない、90mm砲が要求されたこともありますが、資源の欠如とパリ周辺のインフラが破壊され壊滅的だったことが災いし、紙や製図用具でさえ手に入れるのが困難となっていたことが開発の進行の遅れに影響しました。
最初の試作車両がロールアウトしたのは、戦争がとうに終わった1946年のことでした。
終戦時には木製のモックアップだけは設計チームによって完成していました。 しかし、戦闘終結は計画の終了を意味しなかったのです、フランス戦車設計の継続と国威高揚のため、実際の戦術的要求はこれ以上存在しないにもかかわらず60輌の生産が決定されました。

1946年3月、最初の試作車両がテストされました。 ACL(Ateliers et Chantiers de la Loire、ロワール造船所)がアメリカ製76 mm 砲を備えたACL1砲塔を生産し、これは後にルノーF1のものを元に設計されました。
主砲は艦載砲を転用した90mm DCA 45を備えたシュナイダー砲塔に変更されることになりました、この砲はマズルブレーキ付きで砲口初速1,000m/sを誇る優秀なもので、火力面では当時の各国の戦車と比較しても何ら遜色のないレベルに達していました。
1947年6月27日に行われた射撃試験では、この砲はパンターのものより正確であると証明されましたが、主に武装の変更などにより砲塔の開発生産は遅延し、1946年に生産され倉庫に保存された車体に取り付けることは1949年までできなかったそうです。 その間、40台の車体がFAMHにより順次ロールアウト、加えて20台の車体がルノーにより作られていました。
対して、最初期には90mm砲を搭載できる砲塔がなく、とりあえずの間に合わせで砲塔と砲架を作りましたが、どう見ても実用的とはいえないデザインで、おざなりな箱型の形状だったそうです。(ゲーム中の初期砲塔がこれにあたります。)

エンジンは当初タルボの450馬力エンジンや、パナールの400馬力エンジン等、国産のものが予定されていたのですが、仕様変更による重量増大に国産エンジンでは対応できなかったために、1945年夏にジョセフ・モリーニ将軍率いる部隊が接収したドイツのマイバッハHL230エンジンを搭載することになりました。 このエンジンは本来600馬力のエンジンでありますが、ドイツがオーバーヒートの加熱対策に悩まされたことを加味して、出力を575馬力に落として運用されたそうです。

しかしながら、ルノーB1を主とする旧式なコンポーネントを多用した結果、足回りがエンジン出力に付いて来れず、575馬力のエンジンをもってしても路上で37km/hしか発揮できないうえ、駆動系の信頼性は無きに等しいレベルになってしまいました。 これを補うために、電気機械変速機を装備する計画もあり、車体内部構造を変更し更に大型になっていきます、これは電気変速機などが大量の熱を発することに起因していました。

本車は1947年から1950年の間に60両ほどが生産され、1951年のフランス革命記念日パレードで表舞台へのデビューを果たしました。 
しかし、そのただ一回の晴れ舞台を最後に表舞台から姿を消し、アメリカから供与された同じく90mm砲を装備するM47パットンが配備された事もあって、そのまま全車が退役してしまったそうです。
軍部はそれでもARL44の量産を望んでいましたが、ARL44は当時の性能としては不十分で洗練されていない設計であり、後に過渡的なもので主な意義は重量級戦車の設計経験を得たことで、まだまだ戦争の爪跡が残るフランスにとって、40tを超える重戦車である本車を量産・配備・運用するのは国家の体力的に困難でした。
これが多くの技術者に与えた主な教訓は、あまりに重い戦車を構築するのは賢明ではないということで、得ていたはずでしたが、これはより野心的で、大型なAMX-50シリーズの失敗で帰結する結果になりました。
フランスは16年後の1966年に、再び主力戦車AMX-30を開発して戦車業界に返り咲きますが、ARL 44はルクレール登場までフランスが生産した最大の戦車となっていました。

ARL 44は三輌が現存しており、退役したARL44が人前に出るのはソミュール戦車博物館の展示物になった時でした。
噂では、生産された60両の内の幾らかが、人知れずにそのままアルゼンチンに輸出されたともいわれますが、真偽の程は定かではないそうです。

コメント

  • フル金をするほどお金に余裕がないから90mm使ってるけど、拡散の大きさがかなりキツい。絞らないと暴投、絞ると間に合わない、動かないなら駆逐に乗れって感じでしんどいです。 -- 2020-04-18 (土) 00:29:06
  • 足早くもなく、砲塔柔いし、履帯貫通でダメージ貰うので、装甲はカタログ値以下と思ったほうが良い。防御が低いのに、装填・ -- 2021-03-31 (水) 08:44:24
  • 上の続き)装填・絞り遅いしと、非常にバランスが悪く扱い難い車両。正面での撃ち合いは、絶対にNG。 -- 2021-03-31 (水) 08:49:24
  • 砲性能が良いとの事だが、運営サイドの悪意が感じられるぐらい車体とのバランス悪すぎ。 -- 2021-04-01 (木) 21:57:36
  • カテゴリーとしてHTだからガンガン前で戦いたくなるけどきっちり撃った後に隠れられる位置取りをするか、MTみたいに一歩二歩引いた位置取りで中距離狙撃するといい感じ。
    装甲はあまり頼れないけど、左右に角度つけた正面装甲で弾いたり、履帯がでかいので履帯吸収で凌げることがままある。
    威力の高さから105mmを使いたくなるけど、装填、照準時間、通常弾の貫通力が最終砲に劣るので素直に最終砲使った方が使いやすかった。それでも咄嗟撃ちするとすっぽ抜けることが多々あるし、走り撃ちは言わずもがな。どうしても105mmを使いたければ20発ほど金弾持ち込んで330ダメージの大火力砲として戦うといいかも。ハルダウンキメたT29やT32なんかは抜けないけど、ティーガー1やISなら十分対抗できる貫通力を武器に立ち回るといい。 -- 2023-03-10 (金) 17:46:22