T-10

Last-modified: 2024-02-07 (水) 18:47:44

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Tier 9 ソビエト連邦 重戦車

公式紹介ページ

スペック

車体装甲厚(mm)120/120/60
最高速度(km/h)50
重量/最大積載量(t)49,96/50,91
本体価格(シルバー)3,531,000

詳細

パッケージ名エンジン主砲履帯砲塔HP通信機
出力下記参照車体旋回速度砲塔装甲通信範囲
出力重量比地形抵抗旋回速度視認範囲
初期状態V-12-5122 mm D-25TST-10T-101,70010RK
70030 / [23.57]201/129/90440
13.981.1/1.4/2.326380
122 mm BL-9開発時V-12-6122 mm BL-9T-10MТ-10М1,800R-113
75032 / [31.07]250/201/90730
14.931.0/1.1/1.926400
122 mm M62-T2開発時V-12-6122 mm M62-T2T-10MТ-10М1,800R-113
75032 / [30.69]250/201/90730
14.751.0/1.1/1.926400

※車体旋回速度の実質値は通常地形、操縦手熟練度100%で計算。スキル及び超信地旋回の可否は考慮していません。

 

主砲性能
名称弾種弾代貫通ダメージ発射速度AP弾
DPM
照準時間精度総弾数最高角
最伏角
122 mm D-25TSAP
APCR
HE
1,025
12G
608
217
270
61
390
390
530
5.832,2842.300.40
4.60
1.04
30+15
-5
0.40
3.60
0.90
122 mm BL-9AP
APCR
HE
1,025
12G
608
225
265
68
390
390
530
5.262,0512.500.38
3.60
0.85
30+15
-5
122 mm M62-T2AP
HEAT
HE
1,065
13G
630
258
340
68
440
440
530
5.262,3472.700.36
3.42
0.81
30+15
-5

※先頭のセルの色は対応するパッケージの色となります。

解説

  • 概要
    Tier9ソ連重戦車
    ソ連第一重戦車ルート、ISシリーズ第三弾。
    もともとはスターリンの名を冠していたが、歴史的な経緯によりT-10に改名されている。
    中間砲までが頼りないので、一刻も早く最終パッケージを開発したい
     
  • 火力
    以前の初期砲だった122 mm D-25Tは、122 mm D-25TSに置き換えられた。
    俯角は-5°とIS-3から改善しておらず、さらに仰角は+15°と大幅に悪化してしまった。地形の起伏に注意しよう。
    • 122 mm D-25TS
      初期砲であり、122 mm D-2シリーズの最終版。
      122 mm D-25Tの全般的な性能を向上させたもので、特に貫通力・照準時間・精度が劇的に改善された。
      しかし以前よりはずっとマシになったとは言え、Tier9戦場を戦うには心もとない性能なのは変わらず。
      使うのであれば、そこそこ動ける足を利用して何とか側背面に回り込んで貫通力を補いたい。
    • 122 mm BL-9
      初期砲から若干精度とAP貫通を強化した代わりに、照準時間やDPMが低下した。
      初期砲とそこまで大きい差が無いので、搭載するかどうかはどのパラメータを重視するかで決めても良いだろう。
    • 122 mm M62-T2
      T-10Mの史実砲。
      発射速度はBL-9から据え置きだが、単発火力が440へ向上し、DPMは2300を超えるまでになった。
      通常弾のAPは貫通力258mm、課金弾のHEATは貫通力340mmといずれも優秀である。
      精度も順当に強化されており、近・中距離の射撃戦闘なら十分にこなせる性能を持つ。とはいえ精度は同格重戦車では中の下程度でしかないので過信はできない。
       
  • 装甲
    周りの貫通力上昇の方が激しく、あまり頼れる装甲厚とは言い難い。前述のとおり俯角がないので、ハルダウンで補うこともやや難しい。
    • 砲塔
      改良砲塔は最大装甲厚250mmを有しており、それなりに硬い。防楯部分は500mmを軽く超える擬似装甲厚がある。
      IS-3と同様に、頭だしをして安定して敵砲弾をはじくことも可能。
      しかし、小さめとはいえキューポラ(102mm~)や天板(40mm厚)は当たれば抜かれるため、狙いを定まらせないために細かい動きをしながら頭出しをしよう。
    • 車体
      正面上部は220~230mm相当とIS-3から一回り強化されているものの、同格の通常弾ですら弾くのは難しい。うっかり昼飯の角度を取っていると格下にすら余裕で貫通されるだろう。
      正面下部は190mm相当と弱点であり、全体的に車体装甲は頼りにならない。
      ISシリーズ共通の弱点である車体前面に配置された弾薬庫は本車両でも健在。前面のライトの位置に弾薬庫が配置されており、車体装甲が脆弱なのも相俟って頻繁に破損してしまう。搭乗員スキルの弾薬庫保護は取得しておきたい。
      側面装甲はIS-3と比べて大部分が80mmに減厚され、傾斜も減っている。
      Tier7中戦車の程度にも簡単に貫通されてしまう……のだが、実は側面には空間装甲が存在している。その部位はまぐれ弾きも多々起こるが、範囲自体はIS-3から若干狭くなっているので過信は禁物である。
       
  • 機動性
    最高速度は50km/h、出力重量比14.75と遅い中戦車なら追い抜くレベルの機動性がある。
    IS-3から重量増加に合わせてエンジン出力などの機動性全般がやや向上し、特に最高速度が強化された点が大きい。開幕の展開や陣地転換時に大いに役立つ事だろう。
     
  • その他
    • 視界・隠蔽
      視界範囲はIS-3では350mだったのが400mへと大きく向上している。終盤、強行偵察をせざるを得ない状況などでも有効に活用出来るだろう。
      ISシリーズらしく重戦車としてはそこそこの隠蔽があるが、視認範囲が広い戦車が多いこのTier帯で恩恵を感じる事は少ない。
       
    • 拡張パーツ
      機動力を生かし、かつ主砲の性能を更に上げるために中戦車に搭載されるものに近いものを積むとよい。
      まず発射レートをあげるために装填棒を積むのは基本となる。
      次に素の視界が良い為、レンズ皮膜と相性が良い。撃たれた時に敵を発見しやすく、受けを極力避けねばならないこの戦車にとって重要である先制砲撃も入れやすくなる。
      性質上移動しながらの砲撃も増えるため砲垂直安定装置も積むのが望ましい。射撃装置も悪くはないが、本車は砲垂直安定装置を積めば及第点を与える事の出来る収束速度を誇っているため、どうしても必要であると感じる場合に搭載するとよいだろう。
      逆に装甲が薄い為、内張り装甲は相性が悪い。
       
    • 開発
      この戦車は乗り出しが比較的楽な戦車である。
      要である機動力は履帯によってもたらされているので、まずは履帯を開発しよう。それだけでも金弾をふんだんに使えるのならば少し辛いものの闘えなくはないが、最終砲も開発できれば中戦車にも迫る機動力と良好な火力をいきなり楽しむ事が出来るだろう。
       
  • 総論
    高機動・高貫通を有した、中戦車寄りのバランス型重戦車である。
    高貫通の主砲は同格以上の重装甲車輛と対峙するのに適しており、弱点狙撃も絡めて装甲自慢の戦車を削り倒していこう。
    また、もう一つの長所である優れた足を使う事で、開幕の有利なポジション取りや迅速な陣地転換といった柔軟な立ち回りも可能となっている。
    しかし、防御面は砲塔こそ頼りになるものの、車体はIS-3からの上昇幅に乏しく、側面に至っては劣化しているなど、単純に最前線で味方の盾になる動きは不得手である。味方を使ってヘイトを分散したり、足を使って被弾を避けたり、ハルダウンや豚飯で敵のミスを誘ったりするなど、防御にはテクニックが欠かせない。
    長所を活かして味方の重戦車をフォローできれば、Tier10戦場でも安定した戦果を上げる事も可能だ。
    重戦車であるからと言って単純な動きに固執せず、様々な状況に即した汎用的な動きをしてこそ、そのポテンシャルを発揮する重戦車である。
     

史実

詳細

T-10.jpg
(大祖国博物館に展示されているT-10M)

 

T-10(テー・ジェーシチ)は、1950年代にIS-2?IS-3IS-4の後継として開発・量産された重戦車である。
ISシリーズの最終生産型かつ、ソ連最後の量産型重戦車でもある。
Тяжелый танк-10」の略称であり、「重戦車10型」の意味。

 

開発
1944年頃、のちにT-10の大元になる計画が立てられたが、当時はIS-6IS-7の開発が優先されて中止となっていた。
それから時間を経て1948年になると、この重戦車の開発はチェリャビンスク工場で再始動された。
当初の目標は、同工場が設計開発していたIS-4(Object 701)の近代化改修であり、内部パーツを交換して車重を60トンから50トンへと軽減する事を計画していた。
これはIS-4やIS-7が大重量化し過ぎていた事が問題視されたためである。

 

具体的な作業は1949年3月から開始され、コーチン技師が主導して最初期のObject 730(Объект 730)がチェリャビンスク工場で設計された。
これはIS-4に続く戦車なのでIS-5?の名が付けられたが、紛らわしい事にIS-5という名は「IS-2の改良型(Object 248)」にも使われており、混同しないように注意したい。
ここで設計されたIS-5(Object 730)は当初の目的から外れ、IS-3および開発中だったIS-7の設計を取り入れた新戦車へと変貌していた。
トランスミッション・サスペンション・エンジンなどの各所が全面的に更新され、新設計の砲塔は様々な装甲厚が提案された。主砲には従来の122 mm D-25T戦車砲を装備し、新型の電気機械式装填補助装置が付与される計画だった。

 

1949年4月、このIS-5(Object 730)のモックアップと資料がモスクワへ送られ、軍部や産業界の代表らによって審査され、改善項目が提示された。
この改善要求によりデザインが更新され、1949年5月に試作車輌の製作が承認された。しかし、コーチン技師らは新型戦車の製造ラインを組織化する組立作業書の作成に手間取り、文書が完成したのは1949年6月下旬になってからだった。
ゆえに試作車輌の開発が遅延してしまったが、コーチン技師は1948年8月の締め切りに何とか間に合わせるため、急遽IS-4を改造してお茶を濁す事にしたのであった。
まずIS-4の砲塔を取り外し、モックアップの重りを代替品とする事で、重量を強引に60トンから50トンに軽減させた。エンジンはIS-4のV-12を改良したものが予定されたが、この時点では旧式のエンジンが搭載されていた。また、Object 730のパーツの大半はIS-7の試作車輌で試験されたと言われている。
本当のIS-5(Object 730)は1949年7月30日に1つ目の車体が製作され、2つ目の車体がチェリャビンスク工場で製作されたのは8月9日だった。この時点で一部のパーツがまだ未開発またはテスト中であったため、試作車輌は1949年9月中旬にようやく完成したのであった。おそらく上層部にはIS-4の改造車体で誤魔化して時間を稼いだのだろう。
2つの試作車輌は1949年9月に工場試験を受けたが、これらの試験は失敗に終わった。
具体的にはトランスミッションに問題があると判明し、6速ギアと新設計の8速ギアの両方が試験され、新しいデザインの優位性が示された。
1950年3月には改良された3つの試作車輌が製造され、4月には試験を受けて良好な結果を出した。1950年夏頃には追加で10輌の試作車輌が製造された。

 

量産
その後、IS-6およびIS-7計画が完全に不採用となると、このIS-5(Object 730)はIS-8へ改名された。
1950年末~1951年初頭には生産開始となる予定であったが、搭載予定のV-12-5 V型12気筒液冷ディーゼル・エンジンが実用上および生産設備の整備上にも問題があると露見した。
このエンジンの生産・供給は他の戦車生産との兼ね合いから、現在のトルクメニスタン共和国に建設された工場が担当する事になっていたが、技術基盤の面で困難に直面していた。その為、エンジンの安定供給の目処がなかなか立たずにいた。
そこでコーチン技師はIS-9IS-10といったさらなる改良型の設計と称して責任逃れに走っており、1952年12月にようやく量産が見えてきていた。
1953年3月5日、ヨシフ・スターリン書記長が死去すると、ソ連内におけるスターリン批判に伴い「IS(ИС)」の名が問題視された。
新しい最高指導者フルシチョフの名からНХ-10(NKh-10)またはНХ-1(NKh-1)とする事が提案されたが、これはフルシチョフ本人によって却下され、結局はT-10(Тяжелый танк-10)として採用された。
1953年~1966年まで量産され、 チェリャビンスク工場では1953年~1962年まで、レニングラード工場では1957~1966年まで生産された。
T-10の製造数の1589輌と言われており、約8000輌とする資料は誇張とされている。
生産車の大半は1957年から量産された改良型のT-10Mであり、1960年代には初期型のT-10もT-10Mに近代化改修された。

 

その後
従来のソ連重戦車より重装甲でありながら馬力に余裕のあるエンジンを搭載したために機動性が高く、無理な小型化を目指さなかったために車内容積には余裕があり、これまでの重戦車に比べると実用性は改善されていた。優れた大火力と重装甲により、T-54/T-55?の支援戦車および陣地突破用戦車として独立重戦車連隊に装備されていた。
しかし、火砲と対戦車ミサイルの発達の前に装甲の優位が失われ、主力戦車(MBT)がこれにとって代わっていった。
T-10はソ連軍のみで運用され、同盟国への供与は行われなかった。実戦参加は1968年のチェコ動乱の時のみで、その際も本車による戦闘は記録されていない。
1980年代に入ると前線部隊からは引き揚げられたものの、予備兵器として実働状態を維持したまま保管されていたが、1993年には全ての車両が除籍された。
第一線で運用されなくなった後は、中ソ国境に配置されトーチカとして利用されていた他、少数が除籍後に鉄道局や戦車工場で重牽引車として使用されている。

 

参考1参考2参考3参考4

 

IS-8A

IS-8A(オブイェークト267sp1)は、主砲のD-25TAに垂直方向の安定化装置PUOT-1ウラガンを装着し、砲口制退器の後に排煙機を装備、砲弾トレイとラマーを搭載して発射速度を向上させたもので、照準器を望遠鏡式のTUPと潜望鏡式のTPS1の併用とし、砲手用TVN1暗視装置を装備したモデルです。
朝鮮戦争で鹵獲したパットン中戦車の排煙機をコピーしたものが使われたと言われています。

IS-8M

IS-8Mは1957年から生産された性能向上型で、主砲を55口径122mmのM-62T2(2A17)とし、射距離1,000mでの貫徹力が160mmから185mmに増加して、BP460A(HEAT、装甲貫徹力300mm)を発射できるようになりました。 同軸機銃も14.5mmKPVTに変更されており、測距銃としても使用できました。垂直・水平方向の砲安定化装置リーヴェン(ロシア語で土砂降りの意味)が装備され、車体を停止した際の砲身のぶれを、早期に修正できるようになっています。 
FCS(火器管制装置)はスタジアメトリック式で、1,500m以遠での命中精度は劣るものでした。 そのほか、主砲の右にはルナ赤外線暗視システム用の赤外線サーチライトが装備されました。 防楯左上方には直接照準器、その後ろに暗視装置付き砲手用照準器と言うレイアウトを取っています。
装甲厚は砲塔前面200mm、車体前面120mmに減らされたものの、エンジンはV12-6Bターボ・ディーゼルエンジン750馬力に強化され、最大時速53km/h、航続距離280kmに増加しています。
レニングラード・キーロフスキー工場で生産されたもの(オブイェークト272)は、OPVT潜水渡渉装置を付けていますが、チェリャビンスクで生産されたもの(オブイェークト734)はV-12-6ディーゼルを搭載し、最大時速は51km/hで、OPVTは装備されていませんでした。

コメント

  • 久しぶり使ってみたが 257貰ったら もう使うこと無いかなと思う -- 2018-10-27 (土) 16:56:59
  • スペックの数値で比較して強い弱い語っても現実の自動車と同じで意味がない。T10は戦場を支配できる数少ない戦車 -- 2019-03-24 (日) 22:22:48
  • BL-9でもかなり活躍できる。早くM62使いたいな… -- 2019-11-18 (月) 15:36:30
  • 俯角-6°にならんかな(´・ω・`) -- 2020-12-18 (金) 18:02:29
  • DPM強化されてから装填が食料換気扇無しで9秒切ってるから同格と比べて火力が頭一つ抜けてる感じがする。俺の場合けん引システム乗っけてるから平地で50kmくらい出るし、それも相まってとんだ強戦車になってる。気づかれて弱体化される前に一回乗ってみるといいかもしれない。 -- 2022-06-25 (土) 18:18:18