VSミッドポッター(反旗)

Last-modified: 2025-08-12 (火) 03:24:51

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【17話 反旗】

"脱国派"は憎き"ハルマ"を計画で"氷漬け"にする事に成功したが、人知を逸する"ハルマ"はすぐに"氷を砕いて"しまった。

しかし、すぐに"ヒョウカ"が"何かしらの変な力"を解放し、"脱国派"は全員吹き飛ばされ、結果的には無事に"安全な地"に避難できた。

一方、そんな"脱国派"にとっては……今回の計画は大失敗であった。

「……」

"ガズエル"が静かに目覚めた。

辺りはただの荒野だった。
"計画"の主要地だった"屋敷"の近くも荒野だった。しかし、"屋敷"の所は少し湿っぽかったが、今いる場所はずいぶん干からびていた。

「喉が渇いた……」

荒野をしばらく歩いていた。

荒野を見渡せば、人を2~3人見かけた。
おそらく"脱国派"に集まってくれた有志たちなのだろう。

彼らには帰る場所があるのか、少なめの荷物で各々の方角をまっすぐ歩いていた。

「俺ぁどこ帰ろうか……」

思い返すと、やはり"脱獄"を助けてくれた"ミッドポッター"を頭に浮かべた。

"ガズエル"は、とりあえず"ミッドポッター"を探そうと足を進めた。

「ありゃぁ……?」

荒野と平野の境目らへんを歩いていると、"人だかり"が見えた。

しかし、少し変な様子だ。
有志たちは、あれだけの"激戦"をこなした後だというのに、部隊が厳格にやるような"整列"を綺麗にこなしている。

「なんか、また計画やら説明してるのか?じゃあ、"ミッドポッター"も居るんか」

"ガズエル"は、その人だかりに向かっていく……

「……」

"人だかり"に辿りついたし、"ミッドポッター"を見かけた。
だが、もっと様子が変だ。

先ほどの"整列"している有志の顔が、"無機質"すぎて怖かった。

そして、"ミッドポッター"はその"整列"に背を向け、"うつ伏せになっている人"の頭を、杖の光で照らしていた。

「……おい、何やってんのさ」

「……計画が失敗したから、これからの"予定"なんだけど、」

"ミッドポッター"が振り返った。

「"ガズエル"君の手紙で僕は脅され、"脱獄"を手伝ったけど、僕は恐怖に抗って、あと"ハルマ"と協力して、"脱国派"を倒した。と、"キアズマ王国"……じゃなくて、"帝国"に報告する」

「……"脱国派"が弱すぎたから、"キアズマ帝国"のルートに舵を切るんだよ。僕にとって、今の"脱国派"は"キアズマ帝国"に売れるくらいしか価値がないの」

"整列"していた有志たちが再び動き、音もなく"ガズエル"を取り囲んだ。

その時、一瞬見えた。
"ミッドポッター"がさっきまで、杖の光を当てていたのは"アラバン"だった……