ルビィ・コーラルハート

ルビィ・コーラルハートはジュエルキングダムの第二王女として生を受けた。
彼女は平和な国の姫としてのびのびと育てられ、10歳になる頃には誰もが振り向くほどにとても愛らしく成長した。そのあまりの美しさゆえに縁談の申し込みは後を絶たなかったが、娘を溺愛する父王がすべて断っていた。しかしながら、いずれは姉と同様に他国へ嫁ぐことになるだろうと、彼女は幼いながらに自分の運命を感じていた。
だが、王国のパレードにて、とある国の王国騎士団長と出会ったことで彼女の運命は大きく変わることになった。
その騎士団長は若い女性でありながら、王国騎士団を率いる団長であり、3m近い巨大な槍を振るい親善試合で圧巻の戦い振りを見せた。その勇敢な姿に、少女ルビィは一目惚れした。
平和なジュエルキングダムの形だけの騎士とは違う、数多の戦場を駆けてきた本物の歴戦の戦士。そんな彼女を見たルビィは居ても立っても居られず、パレードの夜にこっそりとその王国騎士団長にコンタクトを取り、自分の師匠(マスター)となって欲しいことを伝えた。
当然、初めは断られたものの、何度も頼み込むうちに、ルビィの純粋な熱意と本気の想いに感化された騎士団長は渋々承諾することとなる。この時、ルビィは11歳であった。

4年後、さらに美しく成長した彼女は、誰にも行き先を告げず国を飛び出した。
部屋にはたった一言、「冒険者になります！」とだけ書いた手紙を残して。
少女は師匠(マスター)譲りのランスと大きな盾を手に、祖国からは遠く離れた地で冒険者ギルドの扉を叩く。

「こんにちは！ルビィです！冒険者になりたくて来ました！」

鈴の音のように澄んだソプラノボイスがギルドの中に響き渡る。そして、一歩。敷居を跨いで、彼女は未知の世界へと足を踏み入れた。

設定上、ルビィには2人の兄と1人の姉がいますが、その兄2人は『宝石騎士』と呼ばれる超エリートであるため、彼らと比べると実力の劣るルビィは軽蔑の対象となっていました。
特に、次兄は母を殺された（と思い込んでいる）ことで、憎しみすらも抱いています。それゆえ、幼少期にかなり悪辣な言葉を言われ続けたせいで、剣を持つとトラウマがフラッシュバックして身体が震えてしまうんですね。別にルビィは兄弟のことを嫌ってはいないのですが、どうしても悪意の込められた冷徹な視線を思い出すと、身体がすくんでしまいます。
そんな理由で、剣は持てないのです。AIバトラーでは200文字なので、その辺はオミットしてわかりやすく才能がないことにしています。
派生で剣を持ったルビィがいないのはそういう理由です。レイピアなんかは突く武器なので結構違いますし、ショテールのような特殊形状の剣はOKかな？とは思ってます。あくまで正統派のソードがダメって感じです。

ルビィが勇者姫となる世界線では、人類は滅亡の危機に瀕しています。
長兄である兄サフィールは最強の宝石騎士でしたが、幹部クラスの魔族と相討ちとなり命を落としています。
次兄エメロルドはそんな兄の仇を取るために僅か13歳で次代の宝石騎士となりましたが、未熟すぎたのか兄の後を追うように亡くなっています。
長女トパーズは嫁いだ先の王国が魔族の襲撃に遭い、滅ぶ王国と運命を共にしました。
そんな世界で、ルビィは兄弟で唯一生き残った生存者です。
優しい彼女は兄たちが守りたかった世界を救うために、神託を受けて救世の旅に出ることになります。魔法のソードビットを自在に操り、人類に残された最後の希望の象徴、『宝石姫騎士』『光の勇者姫』として世界を救う戦いを繰り広げているのです。
彼女の操るソードビットにはそれぞれ属性が付いています。AIバトラーでは当然再現できないのですが、火・水・風・土・雷・光の6属性を持つことで、大体の敵に通用する手段を得ています。仲間に期待できないヘルモードなので、自分一人でなんとかするための知恵というわけです。