《人名/あ行》
『キレムサ』
- リュサンデール?の旅の最後に出会う人物。穏やかな物腰の女性だが、自分を「憎悪と復讐の精霊、殺人の精霊」と語る。エリニュスを長く見つめると、心に憎悪を呼び込んでしまうという。リュサンデールが出会った人々の中でも、とくに奇怪で不思議な生まれ。
エリニュスに母親は居なかった。エリニュスの父親は極悪人で、常に命を狙われていた。
ある日、エリニュスの父親は、彼に恨みを持つ者に男根を切り落とされ、
そこから滴り落ちた血からエリニュスは産まれた。
エリニュスには殺人と復讐の守護神が宿り、以来、憎悪の精霊となった。
- 旅を続けるリュサンデールに、平静と安らぎを忘れぬように教え、物語の最後の教訓とした。ヴィランの育ての親であり、ヴィランも彼女と同じ精霊都市の民という。死んだ犬丸とイクブスを蘇らせるとき、リュサンデールの夢にあった品々を使って死体を補った。夢の中のものが、なぜ現実にあるのか訊ねると、
とエリニュスは説明した。キューブ世界観の神話としての『キレムサ』は彼女の諭しで締めくくられる。それと、ヴィランのおかげらしい。『ここがキューブの中だからよ』