Tradition/ガウニレチカ

Last-modified: 2022-07-13 (水) 14:07:08

基本情報

  • イデア名:Gaunilletica(ガウニレチカ)
  • 身分:太陽の司祭

古代クオラトス帝国で太陽の司祭を務めていた女性。ガウニレイエの双子の姉。

 

その圧倒的なカリスマで帝国を導き、戦争で勝利を重ねて支配圏を拡大していった。しかし、ガウニレイエと共に生贄となってからは帝国は衰退化していったという。

収録弾

Tradition

No.14 陽光導くカンタータ(ガウニレチカ)

 

天のもと誉れ高きクオラトス帝国の太陽の司祭を努めるガウニレチカは、双子の妹と共に眠る寝室で夢を見る。古生代に地表を這う蟲。無慈悲で暴力的な溶岩の奔流、海まで流れる泥のスープ。荒野を波立たせるバイソンと、はぐれた一匹に群がる狼たち。砂上に踊る腸、口元を濡らす血。鉄火の発展と共に四方広がる大規模な破壊。略奪し、陵辱し、報復し、滅びた村の血煙を雨が穿つ。

 

早朝、彼女は目を覚ました。地平からじわじわと染みでてくる陽光を浴びて、良い夢であったと独りごちる。命がこんなにもちっぽけなものなら、安心して天に捧げられるというものだ。

No.31 高揚するカノン(ガウニレチカ)

 

クオラトス帝国において双子は凶兆として忌まれていた。殺されなかったのは司祭の子だったから。追放されなかったのはガウニレチカの才気が圧倒的だったからだ。十二までに学を修めて巫女の座に就き、十七で命を捧げて政権も返上する。ガウニレチカは弱冠七歳でそう断言し、双子の妹と共にすべて成し遂げた。巫女になってからは進軍を繰り返し、破竹の勢いで大陸東部の諸国を吸収してゆく。勝利に継ぐ勝利、発展に継ぐ発展を味わって、国民は巫女のもたらす熱狂に酔いしれた。帝国の栄華は絶頂を極め、彼女らは最後の仕上げとして、自分たち自身を生贄にして歴史の完結を宣言した。

 

強力な指導者を失って、侵略に依存しすぎた帝国はやがて依存先をなくして自滅する。ただ生きたい者にとっては、双子はやはり凶兆だった。