【ルディアノ王国】

Last-modified: 2021-06-17 (木) 00:24:31

DQ9

その昔、【セントシュタイン城】の北方で栄えていた王国。
【ルディアノ城】を中心とし、現在【ほろびの森】と呼ばれている地域一帯を統治していたと思われる。
比較的セントシュタインの近くに位置していながらセントシュタインの歴史や地理といった一切の記録にその名はなく、現代のセントシュタインの人々は【なぞの黒騎士】の一件までその存在を誰も知らなかった。
 
存在自体はごく序盤、黒騎士を倒して間もなく知ることになるのだが、 その後もセントシュタイン城内で受けられるクエストなどで断片的な情報は得ることができる。
正確なバックボーンはクリア後のみ受注できる配信クエストを待つことになる。
あちこちの情報を総合すると、どうやら以下の様な経緯であるらしい。
 
今から300年前。ルディアノ王国とセントシュタイン王国は同盟国として共存共栄していた。
だが、ガナン王国が突如【ガナン帝国】へと変貌し、軍事侵略国家と化してセントシュタインへの侵略を開始する。
セントシュタインは必死に抗戦するも刀折れ矢尽き、まさに国家の存亡は風前の灯火となっていた。
そこで時の国王セントシュタイン9世は、生け贄を代償に願いを叶える魔神【いにしえの魔神】を最終手段として召喚、 セントシュタインを守る代償として、同盟国たるルディアノの民すべての命を差し出したのである。
この程度の仕事は自らが出るまでもないと考えた魔神は、自らの配下である【妖女イシュダル】にルディアノを滅ぼす任を託した。
 
時を同じくして、ルディアノには将来を誓い合う2輪の花があった。
1輪は「白ユリの姫」と呼ばれたルディアノ国王女【メリア】、1輪は「黒バラの騎士」の異名をとる黒騎士レオコーンである。
だが、ある日ルディアノを滅ぼさんとする魔女、イシュダルが現れる。 魔女討伐の命を受けたレオコーンは必ず帰ってくるとメリアに誓い旅立つが、彼が生きてルディアノの地を踏むことは二度となかった。同時に魔女の出没ははたと消え失せた。ルディアノは救われたのだ。
想い人を失ったメリアは、程なくして同盟国セントシュタインへと国の意向で降嫁させられる。
ガナンの侵攻を受けつつある時だからこそ同盟国としての結束を固める、といった意図があったのかもしれない。
セントシュタインが既にルディアノに対し巨大な裏切りを行なっている事を、彼らは知る由もない…。
 
実は黒騎士レオコーンは死んでいなかった。同時にイシュダルもまた滅んではいなかった。
イシュダルは自らを討伐に来たレオコーンに一目惚れして彼をアンデッド化、任務を放棄して自身の結界の中でレオコーンと永遠の愛を育む事を選んだのだ。
遅まきながらこれに気づいたいにしえの魔神は、自らルディアノへと赴き一夜にしてルディアノを滅ぼした。
翌日、セントシュタイン城への総攻撃を仕掛けたガナン帝国軍は謎の突風に進軍を阻まれ、ついに一歩も城へ近づくこと叶わず撤退したという。
 
同盟国を犠牲にして国を守ったセントシュタイン9世であったが魔神の圧倒的な力に恐怖した。
彼は魔神を棺へと封印し、棺を城の井戸の奥へと隠し、封印の間の入り口に壁を築いて隠蔽した。
そしてルディアノの存在と自らの行為すべてをセントシュタインの一切の文書から消去し、彼の行ったおぞましい行為は歴史の空白となった。
メリアはルディアノの出身者としては唯一、祖国がセントシュタインによって滅ぼされたことを知った。
彼女はセントシュタイン王家を継ぐ子をもうけた後、ほどなくして失意と絶望のうちに世を去ったという…。
 
時を経て現代。
大地震で偶然イシュダルの結界が破れた事で、レオコーンはアンデッドのまま現代へと迷い込み「なぞの黒騎士」と呼ばれる事となる。
ここでようやく本編のストーリーへと繋がることになる。
 
余談だが、イタリアにRudiano、スイスにはLudianoという同名の地名が存在する。