概要
SVT-38はソビエト連邦で開発されたセミオートライフル。取り外し可能な10発の箱型弾倉を持ち予備弾倉が配備されたことで兵士個人の持つ火力が大幅に向上したがマガジンが脱落しやすかった。
ソ連軍で最初に開放される歩兵用セミオートライフルがこれになる。
使用可能キャンペーン
モスクワの戦い | ノルマンディー侵攻 | ベルリンの戦い | チュニジアの戦い | スターリングラード |
〇 | - | - | - | 〇 |
距離毎ダメージ減衰率
項目 | 改修前⇒改修後 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
距離(m) | 10 | 100 | 200 | 300 | 400 | 1000 | 1500 |
打撃力 | 12.0⇒14.4 | 9.8⇒11.8 | 8.0⇒9.6 | 6.6⇒7.9 | 5.4⇒6.5 | 1.4⇒1.7 | 0.7⇒0.9 |
貫徹力(mm) | 1.0 | 0.1 |
性能
項目 | 初期値⇒最大値 |
口径(mm) | 7.62 |
---|---|
打撃力 | 12.0 ⇒ 14.4 |
銃口初速(距離/秒) | 815 |
発射速度(発射数/分) | 320 ⇒ 350 |
リロード時間 (秒) | 2.6 ⇒ 2.6 |
垂直反動 | 104 ⇒ 88 |
水平反動 | 26 ⇒ 22 |
供給システム*1 | 10発弾倉 |
重量(kg) | 5.0 |
弾倉質量(g) | 21.8 |
射撃方法 | セミオート |
解説
特徴
歩兵(Trooper)、工兵(Engineer)等のライフル銃を装備する兵科が持てる武器となる。
弾薬の少なさと微妙に悪い精度、そして入手の大変さ*2を除けばこれと言った欠点も無く非常に扱いやすい。
【火力】
ライフルとして見ればかなり低いが、連射武器であることを考えると驚異的。至近距離での瞬間火力は理論上PPD 34/38?をも上回る。
最大まで改修すれば、一発の打撃力で初期ライフルであるMosin M1907 carbineを上回ってしまう。
【適正距離】
ーー加筆求むーー
【命中精度】
ーー加筆求むーー
【総論】
最初にアンロックされるセミオートライフル。中距離以内ではボルトアクション相手に優位に立ち回りやすいため、銀チケットでの装備更新に値する武器であると言える。
どちらかというと中距離以内の戦闘になりやすいモスクワの方が優位性は大きいと思われるが、その分装備の入手や改修にかかるリソースも大きい。同ランクでフルオート射撃可能なAVS36も後々アンロックできることは頭に入れておくといいだろう。
開けた場所での戦闘か、室内でとことん近距離の戦闘か、と極端になりやすいスターリングラードでは遠距離射撃時の打撃力の低さが目立つ。OBTフルアクセスであればフル改修も容易だが、遠距離を狙って確実にダウンを取るという点ではボルトアクションライフルの方が有能かもしれない。チケット数やプレイスタイルと要相談である。
史実
概要
SVT-38はトゥーラ造兵廠にてフョードル・トカレフが開発した半自動小銃。SVTはSamozaryadnaya Vintovka Tokarevaの略で、トカレフの自己装填式歩兵銃という意味。
開発
TT-33拳銃に代表されるように自動火器の設計に長けていたフョードル・トカレフは1935年の次期主力小銃コンペに参加したが、セルゲイ・シモノフに敗れ結果AVS-36が採用された。しかしAVS-36はフルオート射撃も考慮した設計で反動制御や放熱のために開口部が多く複雑な構造で泥や汚れに弱かったため前線では評価されず、トカレフの設計がSVT-38として改めて採用されることになった。脱着式マガジンを持ち予備弾倉を兵士個人に配備する発想は非常に先進的で、ドイツのGew43やアメリカのM14など戦後の小銃開発に大きな影響を与えている。
その後
冬戦争にてマガジンが脱落しやすいことや整備性の悪さが指摘され、改良版のSVT-40?が開発された。当初は次期主力歩兵銃となる予定だったが大戦中はPPSh-41やモシンカービンの生産が優先され、戦後はSKSが主力小銃とされたため生産数は改良版のSVT-40?と合わせても約160万丁に留まる。
小ネタ
豆知識
フョードル・トカレフは1910年にモシンナガンをフルオートに変換するコンバージョンキットを作っている。SVTの先駆けともいえるが残念ながらジャムが多く実用性は微妙だったそう。
セルゲイ・シモノフはSVT採用後もあきらめずSKS-31と呼ばれるSVTの改良版を設計する。当初は採用されなかったが戦後短小弾仕様のSKSがソ連軍の正式小銃となった。SKSはSamozaryadniy Karabin Simonovaの略でシモノフの自己装填式騎兵銃という意味。