打ち込み

Last-modified: 2006-10-15 (日) 20:53:00
 

打ち込みとは

打ち込みをするとは、端的に言えば楽譜を書くことです。もう少し詳しく言うならば、パソコンに分かるように楽譜を書くことです。パソコンは紙の五線譜やタブ譜を読むことができませんが、それなりの道具と文法を用いて専用の楽譜を書くことによって彼らは色々なことをしてくれます。

打ち込みができるようになるには

要は、専用の道具で以って専用の楽譜を書いて、専用の楽器を持たせてパソコンに演奏させる、ということができればいいわけです。これらのことをやるには次のようなことが必要と思われます。

専用の道具を使う技術

紙の楽譜を書くには鉛筆の使い方を知らないといけません。そのレベルの技術のことです。

専用の楽譜を書く技術

どうすれば演奏者に正確に意図を伝えられるか。楽譜の文法的なレベルの話です。

専用の楽器

ギタリストにだってギターを持たせなければギターの音は出せません。パソコンにも楽器を用意してあげましょう。

音楽的な知識

まったくないとやはりつらいです。ちょっとした音楽理論なんかを知っていれば道具を使う手助けになりますし、楽器の弾き方・性質なんかを知っていればパソコンに意図を伝える手助けになります。曲を作るのであれば作曲に関することも多少知っていた方がいいですね。

 

楽譜はどうやって書く?

鉛筆のお話です。もちろんシャープペン・ボールペン・万年筆・ワードプロセッサなど文字を書くにも色々選択肢があるように、楽譜の書き方も色々あります。色々触ってみて、自分に合うと思うものを選んでみてください。どれも同じようだと思うならどれでもいいのです。
基本的にはパソコン上での作業となりますから、ソフトウェアを導入することになります。文章を書くためのWord、表計算するためのExcelみたいなものです。

などが代表的なところでしょうか。特にMusic Studioには無料版もあるので、気軽に触れてみるのにはよいものだと思います。
鉛筆の使い方を覚える一番の近道は鉛筆で色々書いてみることです。上記の道具も同様です。好きなバンドスコアなりピアノ譜なりを1曲用意して、マニュアルなどを見ながらとりあえず入力してみると一通りの使い方は習得できるでしょう。「BPM120で中央のドを4分音符の長さだけピアノの音色で鳴らす」くらいのことはできるようになるはずです。
あ、各ソフト名をキーワードにネット上なり書店なりをうろつくと、色々なドキュメントを参照することができると思います。それらも有効活用してみてください。

さらに上を目指す その1

文法的なお話です。さて、上記のようにバンドスコアなどにしたがってソフト上で音符をポチポチとおいてやると、とりあえず音は出ますがどうもそれらしくない。なんというか、これぞ機械!みたいな音が出ることと思います。それは、パソコンは融通が利かないからです。例えば「ここのチョーキングはエロく」とか言うと、普通のギタリストであればそれっぽく弾いてくれるわけですが、パソコンにはそれっぽさが分からないわけです。「エロくってどんな感じですか。どんな音色を使えばいいですか。どういうタイミングでどのくらい音程を変化させればいいのですか。教えてください」とか言われてしまいます(別に言わないけど)。実に融通が利かないですが、一度完璧に伝えることができればそれ以降は何度でも最高にエロいチョーキングをしてくれるという良さもあります。
要は楽譜を見たときにどれだけ人間が勝手に解釈をしているかということです。どこにどれだけギャップが発生しているか、それを発見するだけであなたの打ち込みはそれまでよりぐっとよりよいものになります。例えば、あなたのパソコンの中のドラマーがハイハットをずーっと全く同じ強さで叩き続けるといったようなことがなくなったりとか。

先人に学ぶ

ネット上でたまに.midという拡張子を持つMIDIファイルを見かけることがあると思います。これはパソコン用の楽譜形式の一種で、先に挙げたソフトたちであれば基本的にはいずれでも開くことができます。職人が作る楽譜には秀逸なものが数多いですから、これらのファイルを見てみることで学べることも多々あると思います。「こういう風に書けばこんな音が出るんだぁ」というのをぜひたくさん知ってください。

さらに上を目指す その2

先に楽器を用意と書いたけど、実は大抵の場合パソコンはすでに楽器を持っています。だけれども、それこそゴミ捨て場から拾ってきたギターみたいなもので(酷い)あまりいい音を出さない場合がほとんどです。「楽器の質なんて…」と思うかも知れませんが、アンプに繋がないギターでやるハードロックのライブを想像してみてください。実に残念ですね。そういうことです。
DTM音源とかVSTといった言葉をキーワードに色々調べてみるといいと思います。

 

結び

ざざーっと概念的な説明ばかりしてきましたが、いかがだったでしょうか。見知らぬ道具には触れてみること、説明書にもたまに目を通すこと、知らない言葉は調べてみること、これだけ心に留めておけば結構なんとかやっていけるものです。もちろん、何かあれば打ち込みな先輩方にどうぞ相談・質問ください。