本番の流れ

Last-modified: 2009-07-02 (木) 03:54:33

※是非このページは実際のミキサーの写真を見てイメージをつかみながら読んでいただきたい。


転換時~演奏開始

前のバンドの演奏が終わったら、転換の間で準備を行う。基本的にはリハの時に作ったPAシートどおりにつまみ、フェーダーをあわせるだけ。またMUTEスイッチは一見すると押してあるのか離してあるのか分かりにくい。使うチャンネルの『MUTE』スイッチが解除されてるのをしっかり確認すること。スイッチを指でなぞって判別できるようになっておくとよい。

バンド側から合図が出たら、演奏をすぐに始められる状態にする。具体的には、

  1. 『MASTER SEND』つまみという二つの赤いつまみが絞られていないこと(大抵Uの位置)を確認する
  2. レベルメーターの左にある『BREAK SWITCH』がオフであることを確認する
  3. その上にある『TAPE LEVEL』つまみを回し、SEをフェードアウトさせる

以上の手順である。SEはフェードアウトさせるときに数秒ほど逆に音量を上げてから下げると、客の意識をステージに向けることが出来るので効果的である。

演奏中

本番ではリハのときとは聞こえてくる音のバランスが違うことがよくある。バランスを調整する前に、まず客席側を一回りして音を聞きなおす。PA席で聞こえる音と客席で聞こえる音は違うことが多々ある。特にPA席を壁際に設営している場合、低域が結構強調される傾向にあるので注意である。
また客が入れば高音域が客に吸収され、音がこもりがちになる。かといって個別のチャンネルのEQ(イコライザ)であれこれいじると収拾がつかなくなることも多々あるので、右上の方にある『STEREO GRAPHIC EQ』中低域を軽くカット、高域を軽くブーストする程度に留めることをおすすめする。

○○のパートが小さくて聞こえにくいんじゃない?というとき

引っ込んでるパートがあって、バランスをPA側で調整する場合はそのチャンネルのフェーダーを上げるのも一つの方法だが、上げる一方だと全体の音量が上がってしまい、音が歪んだり、最悪パワーアンプのプロテクションが働いてアンプの電源が落ちる場合もある。だから音量を上げたくなる気持ちも分かるが、他のパートの音量を下げるバランス取りも大切である。

○○のパートが全く聞こえないんじゃない?というとき

  1. そのパートのチャンネルがMUTEされていないか?
  2. ミキサーにちゃんと入力が来ているか?
    そのチャンネルの下の方にある『SOLO PFL』というボタンを押して、レベルメーターの下の赤いランプがついてレベルメーターが動いていなければGAINを上げてみる。それでもメーターが動かない場合はマイク、シールドの結線の不備を疑う。

全体の音が出ない場合はこちらを参照してほしい。
機材の扱い方/メインスピーカーから音が出ないよ?
機材の扱い方/モニタースピーカーから音が出ないよ?

演奏終了~SEの流し方

バンドの演奏が終わったら、開始時とは逆の手順を行う。

  1. 『BREAK SWITCH』をポチっとな(全ミュート)
  2. 『TAPE LEVEL』つまみを回し、SEをフェードインさせる
  3. 次のバンドの準備を始める

この状態だとメインスピーカーからはSE以外何も流れない設定になっているが、モニターからは音が出ているのでPAマイクの近くでコソコソしゃべっていたらステージに聞こえるかもしれないのでご注意を。
モニターの音も消す場合は『MASTER SEND』つまみを0にする。その場合は前述のように、本番が始まるときに必ずもとの位置に戻しておくこと。
基本的にはSEプレイヤー自体はライブ中も常に再生している状態が望ましい。というのもバンドの演奏が終わったらすぐにSEを流すので、終わってから手動で再生すると間に合わない可能性もあるからだ。
トリのバンド等はアンコールがある場合が多いので空気を呼んでSEのフェードイン、フェードアウトをする。

あとは最初に戻ってこの繰り返し。

撤収

その日の最後のバンドの演奏が終わったら、余裕があれば「終わったなー」という雰囲気のSEを流すと気が利いている。
お客さんが全て捌けたら撤収の準備を行う。学祭では大抵部長か誰かが翌日の説明とかでマイクを要求してくるので、1,2本のボーカル用マイクだけ残して他のチャンネルは全て『MUTE』スイッチでミュートしてしまうとよい。ドラムチャンネルのフェーダーの設定などは翌日以降も使い回せるので、フェーダーを動かさずにミュートしてしまうのが便利である。
連絡事項も終わってマイクが用無しになったら、まずはパワーアンプのボリュームを完全に絞って電源を落とそう。ここさえ切ってしまえば不快なノイズにやられることはない。
ゲインや一部のフェーダーなどの設定を使い回したいので、『MAIN MIXフェーダー』『MASTER SEND』つまみを完全に絞り、ミキサーの電源を落とす。ただし最終日であれば、もちろんフェーダーやつまみを全てデフォルトポジションに戻してしまおう(オーナーズマニュアルのP5「ゼロコンソール」を参照)。
パワーアンプやミキサーの電源ケーブルは抜いておこう。翌朝電源が入らないことに慌てないように注意。