IVL 人物志 第20号 Reborn_逃行(Tx)

Last-modified: 2023-08-20 (日) 04:46:53

IVL 人物志 第20号 Reborn_逃行(Tx) 新たな出発

eスポーツで最も重要な条件は何?​───それは『才能』である。第五人格という陣営対抗ゲームの中で1つの陣営のキャラクターで群を抜いた存在となることは容易なことではないが、Rebornの逃行はハンター選手からサバイバーに変わった選手だ。しかし、陣営の転向は彼のプレイには大きな影響を与えず、むしろこの選手はサバイバーに転向した後も以前と同じような素晴らしいプレイを見せている。

陣営の転向

2020年、ハンターランキングトップ10に常駐していたプレイヤーだった逃行は他のプレイヤーたちとALo戦隊を結成し、第五人格において、年に一度の祭典であるCOAⅢに参加し、Global Finalsへのチケットを手に入れたものの、結局、ベスト16に留まった。その後、第五人格のプロ化で、チームのメンバーはそれぞれの自分の道を進んだ。2020年10月、逃行はTIANBAのハンター陣営に加入し、その後、チームで2020秋季IVLとCOAⅣに相次いで参加した。チームは秋季IVLでプレイオフに進出することはできなかったが、COAⅣではチームはGlobal Finalsでベスト8という成績を収めた。2021年6月、チームはJHSという名前で夏季IVLに出場し、さらに10月に、チームはRebornという新たな名前で再出発し秋季IVLを迎えた。この大会は逃行にとって最も重要な転換点である。なぜなら、この大会では、逃行は自分の陣営を転向し、ハンター陣営からサバイバー陣営の一員となり、自分の新しいキャリアを始めたからである。

挑戦を恐れない

プロ選手として、よりよい的確なトレーニングのために、相手陣営の視点や操作を確かめるということはよく知られているが、陣営を転向することは誰にでもできることではない。かつて、S1夢の魔女、S1彫刻家、さらには2020秋季IVLトレーニングキャンプの第1位ハンターは、孤軍奮闘から4人での協力プレイになり、技術面の調整だけではなく、連携とコミュニケーションが必要だ。逃行自身もインタビューで「最大の困難はチームメートとのコミュニケーションと連携です。」「以前はハンターを1人でやっていたので何の連携もありませんでしたが、現在は細部にまで気を配ることがメインとなりました。」と話したが、試合でのプレイを見ると、徐々に息が合ってきているようにみえる。陣営を変更して間もない逃行には、外部からは批判的な声や疑問の声があったに違いないが、試合での逃行のプレイで、ファンにも徐々に認められてきた。3月26日のGGとの第2R前半戦*1では、逃行は占い師を使って相手ハンターの"破輪"を牽制し3台の暗号機が解読され、その過程では旋回をして時間を稼ぎ、『神出鬼没』を使わせただけでなく、2羽の梟を『溜め』、最終的には104秒牽制した。それ以外にも、4月4日のATとの試合で墓守を使い*2、最高ともいえるプレイをし、結果で陣営変更後でも実力を証明している。何故サバイバー陣営に転向したのかについて、チームでの必要性の他に、逃行本人が「料理の香りに耐えられず*3、転向した」と冗談を言ったが、どのような理由であれ、逃行がサバイバーに転向したことが成功であったことは明らかで、疑いの余地もない。

倍の汗と努力

習慣をつけるには、21日間トレーニングを繰り返し、それを90日間してこそ安定し、さらに複雑な習慣を身につけるにはより長い時間を必要とする。一方、eスポーツでは地道なトレーニングの多くが、選手たちがゲーム内で似たような状況に遭遇したとき、本能的な習慣を身につけるためであり、逃行のような両陣営の選手は2倍の汗と努力が必要である。多くの人々『すべての道はローマに通ず』と言うが、人々にとって自分が知らない"道"で変わることは、心理的にも生理的にも未知の困難に直面することはわかることで、自分に十分な自信と勇気が必要であり、成功するかどうかにかかわらず、自分自身と向き合えることが必要である。だからこそ、逃行の陣営変更の成功はさらに難しいものであるが、彼はこの新しいプロという道で一歩一歩着実に進んでいる!

元画像

Reborn_Tx.jpg


*1 該当試合のリンク
*2 該当試合のリンク
*3 サバイバーのことを料理と比喩している