IVL 人物志 第32号 DOU5_啵啵(BOBO)

Last-modified: 2023-01-01 (日) 16:40:05

IVL 人物志 第32号 DOU5_BOBO “無敵”の解釈

多くの人にとって、毎日の生活とは同じ仕事を繰り返し、同じ交差点を通り、同じ景色に出会うことである。eスポーツでは、瞬く間に過ぎ去るオフシーズンを除けば、日々の地道なトレーニングが生活のすべてなのかもしれない。空一面の金色の雨がいつ降るかは誰にも分からないのだから、目標に近づくために努力するしかない。あなたが十分に努力すれば、運もつき、成功は自然に訪れる。2022年のこの夏、TianbaからDOU5までの実力と運が交わり、ついに暑さが過去の無念を蒸発させ、栄光という金の光がこれまでのもやを照らしている。大胆な操作に絶妙な牽制まで加わったDOU5のBOBOは、自分のパフォーマンスで“無敵”の意味を完璧に解釈した。

ついに手に入れた栄光

第五人格がプロリーグを設立すると、BOBOは正式にプロの場へ足を踏み入れた。彼は他の選手ほど試合経験があるわけではなかったが、彼の実力は観客の記憶に残った。2020年、BOBOはTianbaに加入、チームと共に2020夏季IVL、秋季IVL、グローバル大会COAⅥの3大会に相次いで出場した。2大会のIVLで、Tianba全体として理想的な成績は得られなかったが、BOBOのフィールドでのパフォーマンスは十分に目を引くものであった。これまでの試合で精彩をかいていたこともあり、ほとんどの人がCOAⅣのTianbaを期待していなかったが、彼らは名実ともにダークホースとなり、日本チームとの試合で勝利して、最終的に世界ベスト8の成績を収めた。

2021夏季IVLを前に、BOBOはDOU5に加入し、異なる環境で新たな旅を始めた。加入後、3大会に連続して出場し、DOU5は2回の準優勝と1回の3位という好成績を相次いで獲得し、今年の夏、ついに最高の表彰台に上がり、栄誉の月桂冠を勝ち取った。今年の試合では、BOBOは印象的なプレイをたくさん見せてくれた。Wolves戦の赤の教会での予測銃*1も、数々の向かい風での実力牽制も、観客にBOBOという選手の能力をより認めさせた。かつてBOBOは、オフェンスだけを使っていたというほどではないものの、このキャラクターの使用頻度とプレイの優秀さから、彼と言えばオフェンスが真っ先に思い浮かぶ。しかし、今回の試合をきっかけに、観客たちに彼がオフェンスだけのプロ選手ではないということをもっと全面的に認知されたのではないだろうか。

冷たさと柔らかさ

DOU5が優勝した後、一人一人の顔にカメラが向けられると、クールな性格のBOBOも思わず目を赤くし頭を下げて涙を拭いた。SNSで彼は言った「天覇から抖5まで、私はやり遂げたよ」*2。2年という月日は、普通の人にとってはそれほど長いわけではないかもしれないが、eスポーツ選手にとっては黄金年齢であろう。DOU5の成績は悪いものではなかったが、eスポーツ選手とは、頂上に登ることが最終目標なので、優勝を逃す度に悔しさが増していた。紆余曲折な道を経験し、幸いにも今夏、とうとう呪いを破り優勝した。
BOBOはクールなお兄さんだが、ファンには根気強く、SNS上で常にファンとやり取りし、システムに操作が忙しいと注意されるまで、ファンのコメントに一つ一つ返信している。返信できなくても、時間ができたらじっくり考えて、メッセージを送り直す。それは、一見冷たそうな人の心にも柔らかい心が隠されているということだろう。

新たな目標を追いかける

「私は無敵です」と試合後のインタビューで口にするのが好きだった少年は、ついに無数の歓声の中で“無敵”を演出し、金色の紙片が舞い降りる中で、最高の栄光を表すトロフィーを高々と掲げた。夢を追いかける少年たちにとって、これは夢の終わりであり、次の物語の始まりでもある。今回の勝利を自分の新たな力にして、より遠く、より大きな目標を追いかけていく。


*1 該当の試合(第3セット後半戦)
*2 天覇→Tianba、抖5→DOU5