少年時代のゼアノートを初めとしたキーブレード使いを育成するキーブレードマスター。
髭を長く伸ばし、目深にかぶった帽子からは片目だけが覗き見え、その眼光は鋭い。
マスターとしての厳格さを感じさせる人物。
ちなみに毎日決まった時間に瞑想したりもしていたらしい。
英語表記は"Master Odin"。
名前の由来は北欧神話の主神にして戦争と死の神「オーディン」と思われる。「ウォーデン」は古英語におけるオーディンの発音。
- 原典のオーディンの片目と引き換えに智慧を得たという逸話や、ウォーデン自身片目を隠しているという共通項から、彼との関わりを疑う声もあるが、現段階ではなんとも言えない。
- 彼のマスターがいたらしいこと、また彼の言動的にマスター・オブ・マスターにはあまり似ていない。マスター・オブ・マスターがあれなので完全に否定は出来ないが、インタビューの内容的にも恐らくは関係ないと思われる。
- ちなみに今作のウォーデンの弟子達にはオーディンの血脈とされる神の名前を関する者が何人もいる。ただしあくまで原典の話であってKHシリーズにおいては血縁関係はないものと思われる。
- キーブレードや教えを引き継ぐ弟子なのだから、血縁関係が無くても子供のようなもの、と解釈することも出来る。
名前の由来は前述の通りであるが、「オーディン」はFFの召喚獣としての出演も少なくないため、FFプレイヤーには馴染みのある名前だろう。
KH2.8発売時のファミ通の野村Dに対するインタビューでは、マスター・ウォーデンの正統な継承者としてゼアノートはキーブレードを、エラクゥスは始まりの地を継いだということになっている。
- 代々正統なキーブレードマスターが守護してきたとされていることから始まりの地は旅立ちの地だと考えられるが、KHIII以降の描写からするとキーブレード使いにとっての始まりの地と言えるのはスカラ・アド・カエルムの方であると言えるかもしれない。ゼアノートレポート11では旅立ちの地が第二の故郷と記述されているため、スカラ・アド・カエルムと旅立ちの地には何らかの関係があるのかもしれない。
- 後述のウォーデンが隠居した小さな世界が旅立ちの地である可能性もあるが、現時点では確証はない。
DR
物語が開始してすぐ、バルドルを除く下級メンバーに上級メンバーの捜索を命じ、バルドルには別件を命じた。
- これはバルドルの姉ヘズが上級メンバーの一人であったための配慮だが、後にそれだけではないことがわかる。
その後もちょくちょく登場し、ヴェルが上級メンバー側についた報告を受けていたり、アグラバー(2回目)訪問終了時にはヘルモーズの進言を受け、捜索任務を解任してゲートを封鎖したりしている。
回想シーンでは、上級メンバーの一人ヴィーザルと接触し、始祖の闇やキングダムハーツについて語っていた。これがヴィーザルがキングダムハーツ開放を目指すきっかけになってしまった。
- マスター・ウォーデンはバルドルの闇が行方不明になった始祖の闇のうちの一体だと考えていたが、実際にはそうではなくバルドル自身の闇であったことが後に分かる。
物語最終盤になり、ゼアノートとエラクゥスを闇の回廊から救った。
その後、2人からバルドルに会ったことを聞くと血相を変え、「最古の一振り」を持ち、教室を出ていった。
- 2人を闇の回廊から救った時はマスターキーパーを使っている。
- 実はバルドルに別件を命じたのはただでさえ人の感情を機敏に感知しやすい上、ヘズの消滅で情緒不安定になり、闇に囚われやすいバルドルを警戒してのことだった。ゼアノートから話を聞き、事態を察知したわけである。
その後はスカラ・アド・カエルムに侵入したハートレス達を迎え撃っていたようだが、ゼアノート、エラクゥスがバルドルの生み出したハートレスを撃退し、心だけとなったヘズとのやりとりが終わった頃に現れてバルドルを拘束。ゼアノートにバルドルから闇を引きはがすように命じた。
- ちなみに拘束したときは光の鎖を使った。エラクゥスのイメージが強い技だが、ウォーデンから継承したようだ。
ゼアノートがバルドルにとどめを刺したのを見届けた際に、「師よ、そういうことだったのか」「あまりにも酷な、運命よ」と呟いている。
- 野村DのQ&Aによると、この師とはウォーデンのマスターのことを指しており、ウォーデンはある使命を託されていたとのこと。また、その使命はゼアノートを育てた青ローブの人物と共通している部分があるらしい。詳しくはミッシングリンクで語られるようだ。
- 「闇の探求者」についても何か知っていた描写があり、バルドルがゼアノートに「闇を探求しろ」と言った際にゼアノートがいずれ闇の探求者になることを察した可能性もある。
この事件はウォーデンをだいぶ堪えさせたようで、1か月程度は塞ぎ込んでいたらしい。とはいえ、関係者全員がそんな感じだったようだが。
- エラクゥスが「あれじゃ、ただのおじいちゃんだよ」と言うくらいの状態だったようだ。
- 分かりやすく説明すれば「クラスメイト14人の担任の先生やってて、その1人が闇に堕ちて11人殺して、そいつを止めるために残った2人のうち1人がトドメを刺し、結果12人の生徒を失いました」である。教師として自信もなくすし、今まで育ててきた愛弟子をそれだけ失ったらショックも大きいだろう。加えて「闇の探求者」のことをどれだけ知っているかによるが、それによる心労も重なったかもしれない。
そしてエラクゥスとゼアノートのキーブレードマスターの承認試験を早め、彼もスカラ・アド・カエルムを閉じ、今より小さな別世界に隠居することを考えるようになった。
- といっても彼らがキーブレードマスターになるにはその後6年かかったわけだが。
総じて決して愚鈍ではない(むしろどこか鋭い)し、慎重な考え方もできるため、キーブレードマスターとしてもゼアノートやエラクゥスのマスターとしてもふさわしい人物であったが、結果的に彼の行動も悲劇の一因となってしまった。