アベンジャーズ対地下水道にいる悪のトカゲ・パート1
ニューヨーク屈指の高さを誇るタワーで、アベンジャーズはくつろぎながら助けを求められる時に備えていた。すべてが平和なひととき。世界最高のスーパーヒーローたちにとって、珍しく静かな日だった。しかしそれも、アイアンマンが掃除用具を剣のように振り回しながら、リビングルームに飛び込んで来るまでのことだった。
「問題が発生した」彼はそう言って静けさを破った。みんなの顔がこわばる。
ブルース・バナー博士は、鼻に乗せた眼鏡越しにじろりとにらんだ。彼は読書を邪魔されたことで気分を害していた。「もっと具体的に言ってくれ」
「俺のトイレでだ」アイアンマンは熱を込めて言った。
キャプテン・アメリカは、赤・白・青のエプロンを着けてキッチンで料理中だった。そこにキャプテン・マーベルが入ってきた。コスチューム姿のまま、額の汗をぬぐう。
「ちょうどよかった。お腹すいてたの」彼女は疲れをにじませながら言った。「SHIELDの捜査官にエイリアンとの戦い方を訓練するのって楽じゃなくて」
「時間がかかるだろうな」と、キャプテン・アメリカは食材の計量をしながら返した。
「ならばピザでも注文するか?」ソーが聞いた。
「しない!」2人のキャプテンが声をそろえた。ソーは不満げだ。パイナップルをトッピングしたピザが好きなのはソーしかいない。