ジョージの日記:犠牲

Last-modified: 2022-06-27 (月) 15:02:56

ジョージの日記:
犠牲

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結局、報告書は提出しないことにした。考えを整理するため、日曜日の夜はずっと休んでいたのだ。 数々の妥協と信念を裏切った結果、この結論にたどりついた。 私は世界を修復したいと願いながら、どういうわけか、世界を危険にさらす連中と手を組んでいたのだ。奴らが変わったのではない。全て私の責任だ。悪魔と取引すればどうなるかは、わかっていたはずだ。

トニーはバレないと思っていたようだ。そして隔離施設からテリジェンを盗みだした。まるで親の愛車でドライブにでも行くかのように。トニーを捕まえ、彼が犯した許すまじき行為について問い詰めた。だがトニーはいつもの笑顔で肩をすくめた。「自分が危険に直面するなどありえない」と信じ込んでいる。相変わらずのボンボンだ。

そして実際に直面しないのだ。何せ、アイアンマンに責任を問う者など、誰もいない。奴らは法律や権力に屈しない。トニーも私も変わらない。私の声は世間に届かないのだ。諦めるしかない。そして、信念が失われないことを祈るしかない。


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