代償 N.ロマノフ

Last-modified: 2022-09-25 (日) 02:20:37

代償
N.ロマノフ

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これが終わる前に、私の身代わりに誰か1人は死ぬことになる。正当化することもできるけれど、私が仕掛け、やってきたことが明るみに出れば、モニカとタールトンはただじゃおかないでしょうね。モニカに取り付く、ろくでなしの1人になすり付けようかしら。死に値する人にね。

でも私には知る方法がない。闇の中よ。

もちろんやる価値はあると思う。でも重要なのはそこじゃなくて…そういう代償を払って、何を得るかよ。目的と手段を天秤にかけながらね。他に頼る相手もいないし。

昔はこんなふうに悩むことなんてなかった。考えたことすらなかったのに。

私がかつて何をしてたかスティーブに話したら、彼は困ったように笑ったわ。「君はもう家には帰れないな」ですって。

案外、彼の言う通りかもね。


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